新天皇陛下の即位に合わせ、明日から10連休ですね。

元々、『天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律』によって、本年5月1日は、休日となります。更に、祝日と祝日に挟まれた日は休日とする法律(本来は5月4日を休日とするための法律)があるため、4月30日と5月2日も休日となります。
これが、10連休の正体です。


裏には、天皇即位を国民で祝ってほしいとする政府の考えもあると思われます。
それなら、国民全員が休日を取るように進めてみれば良かったのです。

まず、鉄道を停めましょう。
バスも、タクシーも、トラックも、飛行機も、船も、停めましょう。
遊園地も、休園しましょう。
動物園も、水族館も、植物園も、ディズニーランドも、休園にしましょう。
TVも、ラジオも、停波しましょう。新聞も、雑誌も、休刊しましょう。号外もです。
天皇陛下の即位のシーンは、報道できなくなりますが、天皇即位を祝うためです。
デパートも、スーパーも、全ての商店を休店にしましょう。
ガスも水道も電気も、そして電話もインターネットも止めましょう。
ゴミの収集も止めましょう。
医師も、看護師も、薬剤師も、お休みにしましょう。
警察も、消防も、海上保安庁、自衛隊も、お休みにしましょう。

でも、流石にこれはやりすぎですね。

ここまで極端でないにしても、政府が主導する10連休には色々なマイナス面があります。
実は、その内容は2100年の日本のあるべき姿にも通じるところがあるのです。


警察や消防、医療関係は、一瞬たりとも止めることができない分野です。
電気・水道・ガス・電話などのライフラインも、止まると一気に危険なゾーンに入ります。
それは、誰でも気付くことですよね。

それ以外にも、食品を売る店が10日間も休んでしまうと、一般家庭では大変なことになり始めます。食糧が無くなり、困窮する人が出始めるはずです。
店が開いていても、運送関係が完全休日になれば、食品が都市部に届かなくなるので、同じように食糧危機が引き起こされることになります。
特に、大都市圏は、大量の食糧を搬入する必要があるので、輸送網は都市の生命線です。
輸送は、域内の需給において、不足分を補う機能を果たします。逆説的にみれば、消費量(不足分)と輸送力には、関係があると言うことです。と言うことは、農村であれば、輸送が完全に止まっても、食糧不足に陥り難いことになります。

視点を、地球温暖化に向けてみましょう。
温暖化対策としては、エネルギー消費を抑える事が求められています。輸送分野では、モーダルシフトが考えられています。これは、輸送の改善策で、輸送量当たりのエネルギー消費を抑える対策です。
でも、輸送そのものが減れば、エネルギー消費も抑えられ、温暖化対策として役立ちます。同時に、輸送分野の労働力を削減できるので、人口減少社会で生産力を維持するにも好都合と言えます。
もし、人口の分布が理想的なら、食糧輸送は近距離のみとなり、輸送によるロスを削減できます。私が考える2100年の日本の姿の一つが、これです。
(参照:http://imutakatumi.officialblog.jp/archives/14870910.html


日本人全員が10連休を取るとどうなるかを想像しながら、日本の未来を考えてみました。