高圧電線の鉄塔には、大概は6の倍数の電線が貼られています。(頂部ケーブルは、架空地線(避雷針に相当)で、電線ではありません)
個人的には、輸送量を減らしていくべきだと考えています。
旅客機は、2基以上のエンジンを備えています。
(緊急時用に、もう1系統の操舵系統と電源を備えている)
これらは、冗長性の例です。
山田氏は、「日本の鉄道網は、単経路が多く、冗長性に欠ける」と、指摘しています。
山田氏は、対策についても、次のような提案をしています。
・鉄道コンテナをISO規格に変更する。
・コンテナ港と鉄道を接続する。
・鉄道のΔ分岐を復活させる。
私も、同意する点が、多々あります。
対策は、基本的に賛成です。
今回は、迂回路について、考えてみます。
今回は、迂回路について、考えてみます。
迂回路線による冗長性ですが、こちらは容易ではありません。
迂回路線に、ローカル線を利用できるでしょうか。
ローカル線の車両限界は、幹線よりも小さくなります。
ハイキューブを載せる場合、線路面からコンテナ頂部まで3505mmしか余裕がありません。
ハイキューブの高さは2896mmもあるため、コンテナ貨車の床面は、線路から609mmしかありません。
流石に、余裕がありません。
もし、実現するなら、車輪径は500mmくらいになってしまいます。
輪軸荷重を減らすため、3軸6輪ボギー等の策もあるのかもしれませんが、車輪径が小さければ高速走行は難しくなるので、本線との共用は厳しくなります。
アメリカのコンテナ貨物列車のように、台車と台車の間に落とし込む積載方法は、日本では難しいでしょう。
在来線では、台車間距離は最大でも15000mmに届きません。
台車のサイズとクリアランスを含めると、少なくとも3000mmのスペースが必要になります。
なので、台車間のスペースは、頑張っても12000mm未満になるので、40ftコンテナ(12192mm)を台車間に入れることはできません。
ローカル線の利用方法としては、ピギーバックが考えられます。
ピギーバックでは、高さが車両限界を越えるため、大型トラックは搭載できません。
宅配クラスの小型・中型トラックを搭載し、そのまま配送に出る形式なら、成立しそうです。
つまり、大型トラックの役割の内、大量輸送や大型貨物はコンテナ輸送で、宅配のような小物の個別配送はピギーバックで行うのです。
ピギーバックでは、ローカル線も通過できるように、貨車の床面の高さを700〜750mmに抑えるのです。
そうすれば、トラックの全高は2700mmくらいまで可能になります。
ただ、この高さにすると、連結器が問題になります。
固定編成として、通常の連結器を用いない方法も、検討しなければなりません。
搭載車両は、比較的小型のものとなります。
生産は終了していますが、トヨタ・クイックデリバリーのスリーサイズは、(長)4.4m、(幅)1.7m、(高)2.5mでした。
貨車1両につき、このサイズの車を4台、または2〜4t積トラックを2〜3台を搭載するのです。ローカル線の耐荷重に合わせて、貨車を小型化するのも、1案だと思います。(機関車が問題なんですけどね)
屋根の形状を、ローカル線の車両限界に合わせれば、全高も最大で3000mmくらいにはできます。
トラックの積み下ろしは、もちろんRollOn/RollOff方式てす。
このやり方なら、ローカル線の有効活用もできるので、現状のインフラを利用しつつ、輸送の効率化も図れます。
現状の設備を利用しつつ、モーダルシフトを図っていくことが求められます。
できないことをしようとしても、コストが掛かるだけです。
山田氏も、採算性に着目していますが、現状の設備を利用することで、車両の開発だけで対応できるハイキューブ対応の貨車への切り替えから始めるべきでしょう。
既存の設備を利用しつつ、並行して、次の段階を検討し、準備を整えるのです。
例えば、新幹線の貨物併用化も、一案です。
北陸、上越を含め、仙台以北や新大阪以西は、線路に余力があるはずです。
建設が滞っている西九州新幹線も、貨物併用で解決の糸口が見つかるかもしれません。
リニア新幹線が全線開業すれば、東海道新幹線も、余力が生まれるはずです。
更に、その先も、検討し始めても良いと思います。
人口が多い所で食糧を生産すれば、食糧輸送を減らすことができます。
そんな視点も含めて、もっと先を見つめつつ、理想に段階的に近付いていくのです。
その一つとしての、鉄道輸送の見直しを考えてみたいですね。
【前回のリンク】
https://imutakatumi.officialblog.jp/archives/45606397.html
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