父親は、我が子を匂いで識別できるのか、実験したそうです。
その結果、1/3が匂いで識別できたそうです。


人類は、個体識別に視覚を用います。
聴覚も、補助的に使います。
ですが、嗅覚を個体識別に使うことは、ほとんどありません。
それを考えると、1/3の父親が、匂いで我が子を識別できたのは、かなり良い成績に思えます。

でも、哺乳類なら、当然なのかもしれません。

哺乳類のオスは、連れ子殺しの習性を持ちます。
メスの連れ子を殺し、メスが発情するようにする習性です。
この時、連れ子ではなく、我が子を殺したのでは、意味がありません。
なので、連れ子か我が子かを識別する必要があります。
その識別に、嗅覚を使っていた可能性は高いと思われます。


女性は、二次成長が始まると、父親や男兄弟を敬遠し始めます。
父親や兄弟の体臭を嫌うのです。
つまり、嗅覚を使っています。
この習性は、近親相姦を避けるための能力です。



人類は、進化によって大きく変化し、基本的な行動は、理性によってコントロールします。
それでも、本能的な能力を、今も残しているのですね。