今年も、ノーベル賞ウィークが終わりました。
毎年、同じことを書いていましたが、今年は「サクラチル」と書く予定が崩れました。
毎年、同じことを書いていましたが、今年は「サクラチル」と書く予定が崩れました。
私のことではなく、関係もありませんが、まぁいいでしょう。
とは言いいつつ、用意していた記事も見直しを迫られることになり、ホント、予定が崩れてしまいました。
さて、ノーベル賞です。
【ノーベル生理学・医学賞】
ビクター・アンブロス氏(アメリカ)
ゲイリー・ラブカン氏 (アメリカ)
・マイクロRNAの発見と、転写後の遺伝子制御における役割を解明した。
マイクロRNAは、遺伝子の活動を制御する。
これの働き異常になると、癌になったり、骨や臓器の成長に問題がおきる。
【ノーベル物理学賞】
ジョン・ホップフィールド氏(アメリカ)
ジェフリー・ヒントン氏 (イギリス)
・ニューラル・ネットワークによる機械学習を可能とする基礎的な発明をした。
隆盛を極めるAIの基礎を作った。
ただ、研究内容が物理学賞なのかとの世間の反応も。
【ノーベル化学賞】
ディビット・ベイカー氏 (アメリカ)
ジョン・M・ジャンパー氏(アメリカ)
デミス・ハサビス氏 (イギリス)
・ベイカー氏
計算によるタンパク質の設計手法を確立した。
・ジャンパー氏、ハサビス氏
既知のタンパク質をAIに学者させ、立体構造の予測を可能にした。
【ノーベル文学賞】
ハン・ガン氏(韓国)
・歴史的トラウマに立ち向かい、人間の命の儚さを露わにした強烈な詩的散文を評価。
代表作は、「菜食主義者」、「赤い碇」。
アジアの女性では、初のノーベル文学賞で、韓国人としても、初の受賞となった。
【ノーベル平和賞】
日本原水爆被害者団体協議会(日本)
・広島、長崎原爆被害者を中心に、1956年に創立された。
その後、長年に渡って、核兵器廃絶の活動を続けてきた。
核兵器をチラつかせるロシアや北朝鮮への圧力も期待される。
【ノーベル経済学賞】
ダロン・アセモグル氏 (アメリカ/トルコ)
サイモン・ジョンソン氏 (アメリカ/イギリス)
ジェームズ・ロビンソン氏(イギリス)
・国の反映には、社会制度が重要であることを証明した。
法の支配が不十分、あるいは国民から搾取する制度は、良い変化をもたらさい。
北朝鮮の科学者が、自然科学系のノーベル賞を取ることをイメージできるでしょうか。
多くの方が、そんなことはイメージできないでしょう。
それは、私も同じです。
もし、北朝鮮人(脱北者?)がノーベル賞を取るとしたら、文学賞か、平和賞でしょう。
皮肉なことに、日本が平和賞、韓国が文学賞を受賞しました。
スピンオフ・ブログで書いていますが、平和賞や文学賞を受賞するのは、後進国に多いのです。それも、政情不安な国が多いように感じます。
日本は、そんな国に近付いているのかもしれません。
昨今の日本の政治は、北朝鮮に似つつあります。
日本を北朝鮮、中国をアメリカに置き換えると、類似性が見えてきます。
アメリカ(中国)からの攻撃を警戒して、北朝鮮(日本)は、アメリカ(中国)本土を攻撃できるように、弾道ミサイル(巡航ミサイル)の配備に必死です。
北朝鮮は、核開発を進めてきましたが、日本国内にも、核武装論は溢れています。
そんな中での被団協の平和賞でした。
私には、日本が自然科学系のノーベル賞を取るイメージが、薄らいできています。
もし、日本人が受賞できたとしても、20世紀の残光でしょうが、その残光も淡くなっています。
2001年以降の国別ノーベル賞受賞者数は、16人が受賞している日本が2位でしたが、今年、2人のイギリス人が受賞したので、イギリス人の受賞者は17人になり、日本は3位になりました。
受賞時には米国籍に変わっていた南部陽一郎氏、中村修二氏、真鍋淑郎氏を含めて19人だとするなら、イギリス国籍も持つ多重国籍を含めるべきで、その場合は、イギリス人受賞者は27人になります。
日本が単独2位だったのは、2010〜2023年(2013年は同数)だけです。
「短けぇ夢だったな」
日本人は、クロトワと同じ気分を味わうことになりそうです。
今年の経済学賞受賞者は、法の支配が不十分だったり、国民から搾取する社会制度は、その国の成長や良い変化を阻害することを証明しました。
政治家の裏金や、巨大プロジェクトでの中抜きのように、法の支配が充分ではないとも言える今の日本は、発展からは取り残されてしまうのでしょう。
日本は、ポスドク問題が深刻です。
優秀な人材が、研究職に付けず、路頭に迷うのを恐れて普通の就職をしていきます。
就職先では、ガチガチのルールで雁字搦めに縛られ、その結果、有能な人材さえ精神を病んでしまうのが、今の日本です。
これの改善案として、民間企業の研究開発の税制を変更する案が考えられます。
現状の企業内の研究整番の一部は、消化すべき業務となっています。
私も、研究整番をやったことがありますが、期間は半期だけで額も僅かだったので、専任どころか、片手間でしかできない代物でした。
こんな片手間の研究整番は優遇措置を止め、逆に、専任で数年は継続できるように、税制で今以上の優遇をすれば、ドクターの採用も可能になるはずです。
日本でも、企業内での研究が評価されたノーベル賞受賞者は、何人もいます。
業績を急拡大させた例もあります。
企業内の研究を活発化させられれば、ポスドク問題を解決しつつ、未来への希望にも繋がるように思います。
2021年は、「桜散る」(米国籍の真鍋淑郎氏は受賞している)
2022年は、「サクラチル」
2023年は、「さくらちる」
そして今年は、「さくらさく」
さて、来年は?
きっと、中国や台湾、韓国等が、日本に代わって受賞してくれることでしょう。
日本や北朝鮮は、ノーベル賞を取れるとしても、平和賞や文学賞くらいなのでしょう。
それさえ、取れない時は、茅の外で武装強化に勤しむのかな?
淋しい国になったものです。
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