まだ残暑が厳しいのに、『初霜』、『初氷』とは、発狂気味ですね。

実は、国内の58ヶ所の気象台・測候所で観測してきた『初霜』、『初氷』の観測を、次のシーズンから行わないとのニュースが入りました。



気象庁には、6ヶ所の管区気象台、50ヶ所の地方気象台、2ヶ所の測候所を有します。
また、5ヶ所の航空地方気象台、2ヶ所の航空測候所もあります。
航空地方気象台と航空測候所では、『初霜』、『初氷』の観測を行っていなかったので、これらの観測は、管区気象台、地方気象台、測候所で行われていたようです。

5年前、生物季節観測も大幅に縮小されました。
実に、57種65項目から、6種9項目まで減らされ、動物の季節観測は全て廃止されました。

これらに共通するのは、気象庁の予算の縮小によるものと思われます。



気象庁全体では、約5000人が勤務しているそうです。
65ヶ所の気象台や測候所で勤務しているので、単純計算で1ヶ所当たり77人です。
24時間体制で人員を配置するには、最低で4人/組となります。2人勤務体制とすると、8人が必要になります。これに、休暇等の予備人員や管理・庶務業務を含めると、最低でも10人くらい必要になります。
この人員で、観測だけでなく、観測装置の維持・管理も行うことになります。

実際の人員を、私は知りません。
仮に、測候所は10人、地方気象台は40人、管区気象台は80人とすると、2500人が各地の観測・予報に従事していることになります。
残る2500人は、本庁勤務なのでしょうか。

一見、本庁に集まり過ぎに見えますが、ここで1300ヶ所のAMeDASを保守・管理しているはずです。
更に、観測技術の更新や研究も、進めているはずです。


ただ、予算が厳しいのでしょう。
そこで、手当が必要な夜勤や休日出勤を減らすため、人手を要する観測を減らしつつあると推定されます。

これは、観測員を減らさなければ、バランスが取れません。
気象大学校はレベルが高く、少子化もあって人材確保は厳しくなっていくでしょう。


観測の自動化は、個人的には歓迎なのですが、懸念は二つあります。

一つは、予報の高精度化や、気候変動の研究に注力できるのか、そのための体制の変更と予算措置があるのか、不安です。

もう一つは、生物季節観測や初霜、初氷のような季節変化を停止すると、科学観測前と比較しやすい情報が途絶えることで、科学観測前からの変化を読み取りにくくなります。
地球温暖化が深刻化しつつあるのに、科学観測後の変化しか読み取れないなら、日本としての財産を失うことになります。



政府や気象庁は、どこまで考えて予算を策定しているのでしょうか。
昨今の政府の動きは、まるで日本の終活を行っているように見えてしまいます。