2025年11月26日午後、香港の新界地区に建つタワーマンション群の宏福苑で、大規模な火災が発生しました。
このタワーマンション群は、1983年(イギリス統治下)に建設され、8棟、計2000戸ほどの団地となっています。
火災発生当時、外壁の補修のため、竹製の足場と防護ネットが張られていました。

火災は、8棟の内、7棟が延焼する大規模なものとなりました。
そのため、死者・行方不明者は、数百人と見られますが、火災発生から丸1日が経ちますが、正確な数字はわかっていません。



さて、このマンション火災は、いくつか疑問があります。

・なぜ、7棟も燃えたのか?
・スプリンクラー等の消火設備は無かったのか?
・なぜ、竹製の足場を使用したのか?

特に、7棟も燃え広がった原因が、気になります。
香港の警察は、早速、工事関係者を逮捕したようです。
失火以外にも、テロや放火も、考えられますが、テロにしても、放火にしても、深夜にやるもので、人目が多い昼下がりの出火なので、おそらく失火でしょう。

となると、1ヶ所の火が飛び火した可能性が高いことになります。
気象データを見ると、大分市佐賀関の火事の時と似た強さの風が吹いていたようです。
なので、飛び火した可能性があります。
佐賀関の火事では、500mも沖にある無人島まで飛び火しています。
隣接したマンションなら、飛び火し得ると思われます。

足場の防護ネットに飛び火したと、考えられます。
防護ネットが、防炎加工されていなかったのでしょう。
そこから燃え上がり、足場や外壁、ベランダの可燃物が、火災を激しいものにしたのでしょう。

多くの逃げ遅れを生んでしまったのは、火災報知器さえ鳴らなかったためのようです。



多くの人が気付いていますが、2017年6月14日に発生したグランフェル・タワー火災が、今回の火災に似ています。
グランフェル・タワーは、宏福苑の9年前の1974年に建設されました。
同じイギリス統治下なので、似た基準で建設されていても不思議ではありません。
そこへ、利益最優先の中国の業者が、可燃性の竹製足場を組み、防炎加工していない防護ネットで足場を覆ったので、石炭に石油を混ぜたような状態になったのかもしれません。

それにしても、後付けも不可能ではないスプリンクラーを設置せず、グランフェル・タワー火災の経験を活かしていなかったのは、残念です。



多くの犠牲者が出てしまいました。

犠牲者の御冥福をお祈りします。

そして、これを今後に活かしてもらいたいものです。
もちろん、日本も、現状の建築基準を再検証し、もし不備があれば、改正してもらいたいと思っています。