昨年11月、ワシントン条約の条約国会議で、「ウナギの取引制限の拡大」が提案されました。
ヨーロッパウナギは、資源保護のため、2009年から取引が規制されてきました。
規制は、EU域外への輸出を制限するものでした。
ですが、密輸が多く、規制の効果が薄かったため、ウナギ全種を規制対象にすることを、EUが提案してきました。
日本は、ウナギの大消費国ですが、7割を輸入に頼っています。そのため、輸入に制限が掛かるEUは提案は、厳しいものでした。
さて、ヨーロッパウナギですが、ニホンウナギと同じように、深海で産卵し、川を遡上します。
産卵場所は、サルガッソーとされますが、それより西とする説もあります。
サルガッソーは、バミューダ・トライアングルとほぼ一致します。
ニホンウナギが黒潮に乗って回遊するように、ヨーロッパウナギも、シラスウナギの段階にメキシコ湾流に乗って移動します。
サルガッソーでは、アメリカウナギも、産卵します。
分類上は、アメリカウナギ、ヨーロッパウナギ、ニホンウナギは、同じウナギ属ですが、種はそれぞれ異なるとされています。
ただ、アメリカウナギとヨーロッパウナギは、大西洋ウナギとしてまとめる説もあるようです。
属が同じなら、交雑する可能性があり、同じ海域で体外受精を行うアメリカウナギとヨーロッパウナギは、交雑しているか、同じ属なのではないかと思っています。
もし、大西洋ウナギにまとめるなら、ヨーロッパウナギの保護は、まずアメリカウナギと共に行うべきでしょう。
閑話休題。
この問題は、ミクロで捉えれば、ウナギの供給と価格の問題です。
ですが、視点を変えて、マクロで見ると、食糧の囲い込みです。
ヨーロッパウナギは、EU域内の流通は、域外に比べると容易なようでます。
ところが、産地を偽装して密輸する者が後を絶たず、自分達が管理している資源を取られていると考えたのです。
そこで、産地を偽装しても流通しにくいように、全てのウナギを規制の対象に加えようとしたわけです。
結果的には、ワシントン条約国会議では否決されました。
メディアでは、「否決できたが、日本は、ウナギの輸入管理の責任を負うことになる」といった趣旨の報道が多くありました。
確かに、その通りです。
ですが、それはミクロの視点の範囲内の評価です。
マクロで見れば、『食糧の囲い込み』の問題が見えてきます。
その対策が急がれます。
抜本的な対策は、日本の食糧自給率の向上です!
※『TPP』のカテゴリーに入れていますが、直接の関係はありません。
貿易の視点から『TPP』に入れています。
貿易の視点から『TPP』に入れています。
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