1.亀裂が始まる最も初期段階を捉える

これは、現象が存在する事がほぼ間違いないので、技術的な問題が残っているだけです。
技術の進歩と共に、確実に進歩するはずです。
それだけに、アマチュアの出る幕はなさそうです。
また、多少の進歩では、秒単位の成果しか得られません。
これも、アマチュアには旨味はありません。
一方、技術屋目線では、費用と時間さえ与えられるなら、面白そうな挑戦に見えます。
技術面の実力が確実に結果に繋がるので、技術屋の端くれの私には興味の湧くところです。


2.地震が始まる前の前兆を捉える

アマチュア研究者の典型的なアプローチが、この手法でしょう。
ですが、前兆があるとの保証はなく、あるとしても非常に微小な現象だろうと思われます。
また、理論的に前兆現象を見つけ出すことも、至難の技と思われます。
それゆえ、前兆が見つからないリスクが問題にならないアマチュア研究者こそ活躍できる場
なのかなと思います。
ただ、何度も繰り返しますが、自動車のエンジン程度でも再現できるような小さな現象で
あることは間違いないでしょう。


3.地震を引き起こす引き金を探す

これは、例えば月の潮汐力が地震を引き起こす引き金になっているとの考え方です。
有名なところでは、月や太陽、惑星の潮汐力、低気圧や大気重力波等の気象現象、地磁気や
太陽フレア、人工的な振動、周辺の地震等、色々あります。
この手法の問題は、地震との関係を見つける難しさと、地震の予知方法に結びつける難しさ
があります。
ですが、この手法も、アマチュア研究者に都合が良いところがあります。
前兆と同じで、地震を引き起こす事象があるとの証拠はありません。
また、理論的に導くより、統計的に見つける方が適している点でも、アマチュア研究者の
研究テーマに適しています。


次回は、更に突っ込んだ内容になる予定です。
 

-地震予知研究の手引き(コーヒーブレイク1)-