地震は、広い範囲に歪が溜まっている場所で発生した場合に巨大地震になると、前回は

説明しました。

このことから、地震発生時の前兆現象は、地震の大小に関係なく、全ての地震で同規模の

現象になると考えられます。

過去の地震を同列に扱えるので、前兆と思われる現象との相関を検証しやすくなります。

この利点は、前兆を探す場合よりも、地震のトリガーを探す場合にメリットがあります。
例えば、地震の発生頻度が12時間半で変化しているなら、潮汐が影響していることが
分かります。
24時間周期なら、地球の自転が影響していることが分かります。
27.3日周期なら、月の公転が影響していることになります。
29.5日周期なら、月齢が影響していることになります。
365.24日周期なら、地球の公転が影響していることが分かります。


これを調べるには、フーリエ変換を行えば良いでしょう。
発生時刻が明確な全地震データを1周期と見做して、フーリエ変換を行えばよいのです。
その中で見つかった周期について、何を意味しているのか調べていけば、何が地震の
トリガーになっているのか、見えてくるかもしれません。
少々乱暴な手法ですが、何かを炙り出せるかもしれません。

井出哲氏は、過去20年間のマグニチュード5.5以上に絞って調査し、満潮時に地震の
危険性が高まるとの結論を導いています。
私には、地震のデータを絞るべきではないと考えていますが、もしかすると、地震の規模を
絞ることで、思わぬ周期性を見つけられるのかもしれません。


ただ、問題があります。
地震は、余震によるものが多く、これを除去しなければ、明確な傾向を掴めない可能性が
あります。
これをどうするかが、腕の見せ所だと思います。

さあ、頑張って調査を始めてみましょう。


-地震予知研究の手引き(検証方法1)-