豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

カテゴリ: 地球温暖化

菅義偉氏は、「2050年までに国内の温室効果ガス排出の実質ゼロ(カーボンニュートラル)を目指す」と発表しました。
当ブログのサブテーマが、『温室効果ガスの実質ゼロ』です。ですので、当ブログにとって歓迎する発表です。
ただ、中身が薄い発表でした。
続いて、14項目に分けて検討することが発表されました。

 1.洋上風力産業
 2.燃料アンモニア産業
 3.水素産業
 4.原子力産業
 5.自動車・蓄電池産業
 6.半導体・情報通信産業
 7.船舶産業
 8.物流・人流・土木インフラ産業
 9.食料・農林水産業
 10.航空機産業
 11.カーボンリサイクル産業
 12.住宅・建築物産業/次世代型太陽光産業
 13.資源循環関連産業
 14.ライフスタイル関連産業

私が、『2100年のあるべき日本の姿』で書いていることとダブる項目もあります。
これを見ると、日本も動き出した感があります。
ただ、残念なことに、トップダウンではなく、ボトムアップ型であることを思わせます。
おそらく、総理から各大臣に指示が下り、そのまま省に下りたのでしょう。省内のどこまで落ちっていったか知りませんが、ブレークダウンされずに落ちていったのでしょう。そして、上昇志向の強い人物のところで受け止められ、まとめられたのでしょう。
そのため、分類が不完全に感じる部分があります。
『5』に含まれる『蓄電池』は、少なくとも『1』、『7』、『12』に関連します。おそらく、電気自動車をイメージして一つにまとめたのでしょう。つまり、経産省の自動車部門がまとめたのかなと、想像されます。
これらは、ビジョンを持って打ち出されたのではなく、自分の担当部門で、単に「CO2を出しているものを、CO2を出さないように変える方法を考えよう」と言っているだけのように見えるのです。


温暖化対策のように、大規模かつ多分野の課題を解決するには、社会構造を見直す必要があります。
切り口は、脱化石燃料を実現するために、エネルギーと原材料の根本的な見直し。
この見直しに伴う社会システムの再構築。つまり、地球という閉鎖環境への本格的な対応。
例えば、通勤や通学の概念自体を考え直す。人は、何のために移動するのか、根本から見直すのです。
これは、「人が幸福に生きるとは、どういうことなのか?」を問うようなレベルまで達します。
脱炭素社会を実現するためには、様々な研究・技術開発が必要であると同時に、人の幸福を考える哲学的な検討も、必要です。それくらい大きく社会システムを変えていくべきであり、変えなければ実現は難しいが、変えるチャンスでもあるのです。
そのような意気込みが、あの14項目からは感じられないのです。


さて、少し軽く考えることにしましょう。
政府目標は、カーボンニュートラルとなっているので、化石燃料を使わないことも意味しません。要は、排出と同量の炭素を回収すれば、カーボンニュートラルになります。
なので、裏技も出てくるでしょうが、それは2050年頃の政権が繰り出すことでしょう。現政権のことではありませんが、裏技はざっと確認しておきましょう。
裏技のいくつかは、当ブログのメインテーマの『食糧自給率の向上』に直結するので、無視できません。と言うのも、カーボンニュートラルの実現手段のいくつかは、食糧または農地を利用して、エネルギ生産を行うためです。

既に、アメリカやブラジルでは、エタノール燃料の車が使われているそうです。
実用車ではありませんが、インディ500レースのレーシングカーは、エタノールが使われています。(2007年から)
エタノールは、お酒のアルコール(エチルアルコール)と同じもので、植物(主として穀物や芋類)の発酵で生産されたものをバイオ・エタノールとよびます。バイオ・エタノールは、植物を原料としているので、バイオ・エタノールを燃焼させて出るCO2は、植物によって大気中のCO2を吸収していたものと同量になります。
このように、吸収分と排出分が釣り合うことを、『カーボンニュートラル』と呼びます。

バイオ・エタノールを含むバイオ燃料は、農地から収穫される農産物が原料になります。そのため、食糧とのトレードオフ関係になります。バイオ燃料によるカーボンニュートラルを進めると、食糧事情が悪化することになります。
日本のように、食糧の多くを海外に求める場合、エタノールや原料も海外に依存することになります。
現状でも、原油の大半を海外に依存していますが、原油と違いエタノール原料は食糧にもなるため、食糧不足になる可能性があります。そうなると、食糧自体の価格が上昇するだけでなく、食糧生産国の地位が上がるため、相対的に『円』の価値が下がるリスクも考えられます。
この点で、原油の輸入とエタノール原料の輸入は、経済的な背景が異なります。

当ブログで、『食糧自給率の向上』という個人ブログらしからぬテーマを掲げているのは、このような危機感があるからです。

辺境のブログを運営する偏狭な伊牟田ですが、『食糧自給率の向上』あるいは『地球温暖化防止』についての御意見がありましたら、コメントをお願いします。


おまけです。
今から101年前の今日(1月16日)、アメリカでは禁酒法が施行されました。
日本も、禁酒法を制定して、余ったお酒からエタノールを取り出し、自動車の燃料に使うのは、いかがでしょうか。
カーボンニュートラルの実現が、近付くかもしれませんよ。

気象庁が行ってきた生物季節観測が、来年から、現在の57種65項目から6種9項目に縮小されます。

今後も観測が続く6種9項目は、以下です。

・うめ     開花
・さくら    開花、満開
・あじさい   開花
・すすき    開花
・かえで    紅葉、落葉
・いちょう   紅葉、落葉

ちなみに、廃止されるのは以下です。

【植物】(29種32項目)
・あんず      開花、満開
・いちょう     発芽
・かき       開花
・からまつ     発芽
・ききょう     開花
・くり       開花
・くわ       発芽、落葉
・さざんか     開花
・さるすべり    開花
・しだれやなぎ   発芽
・しば       発芽
・しろつめぐさ   開花
・すいせん     開花
・すみれ      開花
・たんぽぽ     開花
・チューリップ   開花
・つばき      開花
・でいご      開花
・てっほうゆり   開花
・なし       開花
・のだふじ     開花
・ひがんざくら   開花、満開
・ひがんばな    開花
・もも       開花
・やまつつじ    開花
・やまはぎ     開花
・やまぶき     開花
・ライラック    開花
・りんご      開花  

【動物】(23種24項目)
・あきあかね    初見
・あぶらぜみ    初鳴
・うぐいす     初鳴
・えんまこおろぎ  初鳴
・かっこう     初鳴
・きあげは     初見
・くさぜみ     初鳴
・くまぜみ     初鳴
・さしば      南下初見
・しおからとんぼ  初見
・つくつくほうし  初鳴
・つばめ      初見
・とかげ      初見
・とのさまがえる  初見
・にいにいぜみ   初鳴
・にほんあまがえる 初見、初鳴
・はるぜみ     初鳴
・ひぐらし     初鳴
・ひばり      初鳴
・ほたる      初見
・みんみんぜみ   初鳴
・もず       初鳴
・もんしろちょう  初見

〈気象庁 生物季節観測のリンクは以下〉
 
https://www.data.jma.go.jp/sakura/data/index.html


動物は、全て観測しなくなります。
観測項目を縮小する理由ですが、周辺環境の変化によって観測が難しくなったためとされています。
ですが、いちょうは、3項目の観測を行っていましたが、その内の1項目だけを減らしています。これは、周辺環境では説明できません。(発芽の頃だけ銀杏が消滅する環境?)
複数の理由があったと思われますが、予算の削減も大きな影響があったと思われます。
気象庁の予算は、過去20年間で20%以上も削減されたと聞きます。このため、自活のためにHPに広告を出すところまで追い込まれています。様々な合理化と事業縮小が求められて、1953年から続けてきた観測項目もリストラの対象になったようです。

地球温暖化が問題になっている現代においては、生物季節観測の意味はあると考えます。
ただ、気象庁のデータベースを見ると、削減対象の項目は、観測できない場合が増えているのも確かです。また、観測開始当初から、観測を行えている気象台が限られていた項目もあります。
削減はやむを得ないところでしょうが、継続可能な項目も少なくなく、やはり主因は予算のようです。

今後の生物季節観測は、気象庁では意味のある観測は難しいでしょう。
そもそも、残された9項目は、民間の気象会社でも関心の強い類。のものばかりです。民間委託が容易であり、気象庁が観測をやめたところで、影響が小さいと思われます。
むしろ、削減される項目の方に、継続の意義があるものが多いように考えます。
例えば、植物では、さるすべり開花、すすき開花、たんぽぽ開花、つばき開花など、動物では、つばめ初見などです。
日本には、大きく分けて三つの生物圏があり、全国を見通す形の生物季節観測は容易ではありません。ですが、70年近くも続けてきた価値は大きく、それを継続するための予算が必要でしょう。(今の政府じゃ無理かぁ!)


大事なことは、あるべき未来の姿です。あるべき姿が描ければ、それを実現するための段階と政策を考え、実行していくことになります。
政府が描く未来は、日本を戦争ができる国にすることだけのようです。
野党に至っては、描く未来はありません。
天気予報に例えるなら、政府が求めるのは、自衛隊が展開する地域の天気でしょうか。
野党に至っては、「雨が降ったら困るから、政府予算で傘をよこせ」というくらい。
何度も書いていますが、日本の未来を考える時に、政府は当てになりません。野党は、更に当てになりません。
だから、気象庁の予算減額に無頓着なのです。気象庁と気象会社との棲み分けを考えた予算や法整備も、議論になりにくいのです。

さて、私達に何ができるでしょうか。
私個人としては、近隣の生物の観察です。ですが、個人としては、限界があります。
当ブログでは、夏休みの自由研究として、地域で観察できる生物を調べ、他の地域の友人と情報交換することを提案したことがあります。
こういったことを、小学校の教員がネットワークを繋いでバックアップすれば、大きな研究になるし、気象庁との連携が取れれば、更なる発展も期待できます。
最も価値ある成果は、子供たちが生きる世界を理解させ、どんな風に生きていくことが必要になるのかを考えさせることができることです。

『災い転じて福と成す』
生物季節観測の大半が気象庁の手を離れたのなら、民間で自由に研究できるということになります。
生物季節観測で何かできれば良いなと、個人的に思っています。

今年1月から8月までの温室効果ガスの減少率がまとまったようです。
それによると、全世界で前年同期比6.5%の減少だったそうです。これにより、15億トン余りの減少になったそうです。
主要排出国の減少率は、以下の通りです。

 日本      7.1%
 中国      2.0%
 アメリカ   12.9%
 ブラジル   12.7%
 インド    13.4%
 EU平均   10.6%
 スペイン   17.2%
 ドイツ    12.8%
 イギリス   12.0%
 イタリア   11.8%
 フランス   11.6%
 ロシア     4.4%
 その他の地域  4.7%

もちろん、新型コロナウィルス感染症の感染拡大の影響です。
数値を見て思うのは、4月ごろの感染状況の深刻さの裏返しのように見えます。その頃にロックダウンした国は、軒並み減少率が高くなっています。


ここで話題にしたいのは、各国の数値の信憑性ではなく、地球温暖化対策です。
日本は、僅か7.1%の減少でした。
1〜3月期のGDPは、前年同期比で-0.6%、4〜6月期のGDPは、前年同期比-7.9%です。
仮に、7〜8月のGDPが4〜6月期と同等とすると、1〜8月のGDPは-5.2%程度と推定されます。
つまり、GDPの減少幅より、二酸化炭素の減少幅が大きいのです。
GDPと温室効果ガスの減少幅の差分は、通勤や出張・外商など減った分でしょう。これらは、テレワークやテレビ会議、ネット販売などでGDPへの影響が小さいのに対して、移動で交通機関から排出されていた温室効果ガスが大幅に減少したことによるものと思います。
これらは、パンデミック以前の経済活動に戻っても、継続して温室効果ガスを削減し続けることが可能です。

さて、前述の交通関係のCO2排出割合ですが、全体では20%程度です。おそらく、この内の1割程度は、GDPに影響を与えずに減ったと思われます。
もちろん、観光関係の交通機関利用は激減しましたが、GDPにも影響しているので、その分は無視しています。
どんなにテレワークやオンライン授業が広まっても、交通機関を完全に止めることは不可能です。食糧の輸送も止めることになるからです。現状で削減可能なのは、僅かしかないことが証明されたとも言えそうです。


交通関係のCO2排出量を削減するためには、移動を減らすことが考えられます。テレワークなども一つですが、食糧輸送を減らすために、人口を地方に分散させることが考えられます。
当ブログでは、そのテーマでも書いていますが、これを推進すると、もしかすると、日本の経済は破綻するかもしれません。
日本の国土は、異様に地価が高いのです。その要因の一つが、一極集中にあるます。日本の経済は、その一部を、高い地価が支えています。つまり、土地を担保にした融資が、企業活動を支えている面があるのです。
テレワークなどが進むと、地方展開が進み、首都圏の地価が下降する可能性があります。すると、担保割れが生じ、金融機関の融資も経営も厳しくなります。

中々、一筋縄ではいかないようです。
「原発を止めても地球温暖化防止はできる」と言う人々の楽観ぶりが、羨ましいくらいです。
 

このようなツイートを見つけました。


簡単に言うと、2軸の稼働台を持つ太陽光パネルです。太陽を追尾することで、1.4倍の発電量を得られるのだそうです。


追尾装置ですが、動画では、ハッキリしませんでしたが、構造は赤道儀のようなものでしょう。おそらく、経緯台ではないと思います。
1軸は、地球の自転軸と平行にして、1日の太陽の動きを追尾し、2軸目で、季節の太陽高度に追従するのです。2軸目は、自動にする必要もありません。週に1回も調整すれば足りるはずです。

発電量が1.4倍になることは素晴らしいことです。最終的に、火力発電も核分裂式原発も、全廃したい私としては、歓迎する成果のはずです。
ですが、残念ながら、これは絵に書いた餅にすぎません。
広い場所に1台だけ設置する場合なら、1.4倍の発電量を得られるかもしれませんが、密集して配置すると、効果は得られません。
なぜなら、パネルを太陽に向けると、その背後に影が落ちます。影になったパネルの発電量は下がります。
ツイートには、同様の指摘がありますが、御本人は完全には理解できていないようです。だから、「影になる場所を避けて、間隔を開けて設置する」と言っています。
間隔を開けて設置してしまうと、南中前後にはパネルを設置していない隙間に陽が落ちてしまいます。その分の発電量は、確実に減ってしまいます。
残念ながら、太陽追尾しても、太陽光パネルでは発電量は増やせません。平地であれば、発電量は緯度と気象で決まってしまいます。
可動式の太陽光パネルは、稼働するための動力で消費する分は、固定式よりも実質発電量が減ることになります。


ツイート主は、「原発に対抗できる」としていますが、ここでも間違いがあります。
太陽光発電が原発を完全には代替できないのは、発電量が足りないからではありません。任意の発電量を得られないからなのです。
原発は、任意の出力を持続できますが、太陽光発電では夜間も悪天候時も出力を維持できず、大きく変動します。これが最大の問題なのです。
これを解決するには、蓄電しかありません。ですが、その量は膨大で、現状ではまるで足りません。量的に解決しようとすると、とてつもない資源量を費やしてしまいます。
現時点では、太陽光発電等の自然エネルギー発電で完全に火力や原子力を代替することは不可能でしょう。

私が、原発の再稼働を容認するのは、そのような技術的な背景があるからです。


ところで、政府は「2050年までにカーボンニュートラルを実現する」としています。
30年後ですから、今の原発の多くは寿命を迎えていると思います。
私は、原発ほ新設には消極的な考えを持っています。そのため、政府の目標を達成するイメージができていません。
私が考える今世紀末の発電は、核融合を軸とし、既に実用化している水力、太陽光、風力、地熱の他、海洋温度差発電、太陽熱発電等を組み合わせる形を想定しています。
政府は、原発の新設に加え、エタノールによる発電を含めているのかもしれません。エタノールは、発酵によって得るので、カーボンニュートラルにはなります。また、基本的には、技術的な難易度も低いので、実現性が高い手法です。
ですが、本来なら食糧や飼料となるものを利用することになるので、食糧自給率が低い日本は、世界から反感を買うことになりかねません。

当ブログは、このような状況を予測し、7年前のYahooブログの時代から、継続して食糧自給率の向上を訴えてきたのです。
原発の再稼働を容認するのは、温暖化を少しでも遅らせ、技術開発を行う時間的な猶予を得るためです。
このあたりの理解が進むことを願って、微力ながら辺境のブログの運営を続けています。

どうか、よろしくお願い致します!
 

琵琶湖の北部の湖底で、無酸素状態になっています。
直接の原因は、琵琶湖の全層循環が2年間に渡って起こらなかったことによるものと考えられています。
2019年に全層循環が起きなかったことは、当ブログでも取り上げています。
今年(2020年)も、全層循環が起きていません。

琵琶湖の全層循環は、冬季の寒気で湖面が冷やされて起きると考えられています。
また、長浜市南浜付近で琵琶湖に流入する姉川も、雪解け水を流し込むことで、全層循環を補助しているかもしれません。
これらが、暖冬によって機能しなかったのです。

全層循環が起きないと、琵琶湖の湖底付近に酸素がもたらされなくなります。
湖底には、光はほとんど届きません。そのため、光合成はできず、酸素は供給されません。全層循環は、表層で光合成によって作られた酸素を湖底に運ぶ役割を担っています。
全層循環が起きないと湖底が低酸素になるのは、このような理由によるものです。

湖底付近の酸素量が低下したため、底生の生物に影響が出始めています。スジエビやイサザの死骸も見つかっているそうです。
今冬も全層循環が起きなかったなら、更に深刻な状況になります。
湖底の酸素が少ないために、リンや窒素が出やすくなり、湖水の富栄養化でアオコの発生リスクが高まります。
底生生物だけでなく、湖全体の生態系に不可逆的な変化を引き起こすかもしれません。

湖底の無酸素化は、琵琶湖に近い三方五湖でも起きています。
三方五湖の一つ、水月湖は、過去数万年間に渡って湖底が無酸素状態に保たれました。そのため、湖底は生物によって荒らされず、見事な年縞を残しました。
こちらは、人類に過去7万年余りの貴重な情報を残してくれましたが、琵琶湖の湖底の無酸素化は、災厄をもたらすことになりそうです。


ここまでは、琵琶湖について書いてきましたが、同じことが日本海でも起きようとしています。
このことも、当ブログで触れたことがあります。

日本海には、固有水と呼ばれる海水があると考えられています。これは、日本海を取り囲む地形によるものです。
日本海は、朝鮮海峡(対馬海峡西水路)、対馬海峡(東水路)、関門海峡、津軽海峡、宗谷海峡、間宮海峡で外と繋がっていますが、朝鮮海峡や対馬海峡、津軽海峡でも、水深は150mもありません。そのため、深部の海水は入れ替わりにくく、日本海固有水と呼ばれる安定した海水が存在すると考えられています。

その日本海も、琵琶湖に似た垂直方向の全層循環があります。これが止まると、日本海の底部でも無酸素化が進みます。実際、過去には日本海の深海部が無酸素状態になったことがあると言われています。
日本海の全層循環も、琵琶湖に似ています。
基本的には、表層水が冬季に冷却されて、日本海盆へと流れ落ちることで起きるとみられています。特に、アムール川がもたらす雪解け水や海氷によって、間宮海峡付近で下降流が起きるようです。
ですが、地球温暖化やアムール川周辺の経済活動の影響で、日本海の全層循環が弱まってきていることがわかっています。そのため、日本海の深海部で、溶存酸素量が減少し始めています。
日本海は、およそ100年程度で全層循環が一巡すると考えられています。ですので、比較的早く、温暖化の影響が出ると言われています。
おそらく、今世紀中、早ければ今世紀半ばには、日本海の生態系に影響が出るのではないでしょうか。

日本海で起きることは、太平洋などの大洋でも起こります。
大洋の全層循環は、1000年単位と考えられています。これの怖さは、完璧な対策を実施したとしても、その効果は1000年以上も後に出ることです。
私たちが認識しなければならないことは、「対策を急がねばならない」ということです。
早く対策すれば、それだけ影響が出る期間を短くできることです。

海洋と比較すれば、琵琶湖は小さな水溜です。それ故、地球温暖化の影響が早く出ます。
琵琶湖で起きることは、少し遅れて日本海でも起きます。
日本海で起きることは、更に遅れて全海洋でも起きます。
琵琶湖が発する警告を、私たちは真摯に受け止めなければなりません。

「今年6月から8月の北半球の気温は、観測史上最も暑い夏になった」と、世界気象機関(WMO)と米海洋大気局(NOAA)がそれぞれ発表しました。
今年6月から8月の北半球の気温は、20世紀の平均を1.17度上回り、観測史上で最高となりました。
また、8月に限定すると、北半球は平均を1.19度、全球でも平均を0.94度上回りました。これも、史上最高気温だそうです。


今年は、新型コロナの影響で、経済活動が大幅に低下しています。そのため、二酸化炭素排出量も例年よりも減少しています。
二酸化炭素排出量が減少しているのに、地球温暖化が進むことに疑問を感じる方も、おられるかもしれません。
中には、温暖化の原因は二酸化炭素ではないと思う方も、いるかもしれません。
なので、疑問を解消できるように、簡単に説明します。

地球温暖化の原因は、毎年の二酸化炭素排出量とは直接の関係はありません。関係するのは、大気中の二酸化炭素濃度です。
大気中の二酸化炭素が、地表から放射された赤外線を吸収し、それを地表へも再放射することで起こります。なので、二酸化炭素の排出量が直接的に関係するのではなく、これまでの二酸化炭素の蓄積が影響するのです。
今年の半年分の二酸化炭素排出量が減少しても、直ぐには温暖化の緩和にはなりません。

もう一つは、二酸化炭素の排出量が、地球温暖化を止められるほど減少しているのか、との視点です。
大雑把に言って、排出した二酸化炭素の半分は自然界に吸収されますが、残る半分が大気中に残されます。ですから、少なくとも排出量が半分以下にならなければ、大気中の二酸化炭素濃度は、減るどころか、増えてしまうのです。
OPECの生産量は、4〜6月は15%程度の原産となっているようです。今後は不透明ですが、最も悲観的な予想でも40%未満の原産なので、その通りになっても、二酸化炭素の排出量は、自然界に吸収される量を超えてしまいます。
これでは、温暖化は止まりませんね。

でも、見方を変えると、温暖化対策はハードルが高いことがわかります。
自然エネルギを利用するだけでは、届きそうにありません。社会の構造そのものを変える必要があると、私は考えています。
国を挙げての一大プロジェクトになります。
当然、政府が主導していかなければなりません。「経済が・・・」なんてレベルではなく、あるべき日本の姿を示し、投資や教育をしていかなければなりません。
残念なことに、今の政治家は、与野党ともに器を持ち合わせているようには見えません。

先日、中国政府は、2060年に二酸化炭素排出量をゼロにする目標を掲げました。
新型コロナウィルス感染症対策で、「中国の真似は他国にはできない」と言い放たれ、日本はそれを証明してしまいました。
同じように、地球温暖化対策も、日本は中国の真似さえできない可能性が高いように思います。
それは、未だに二酸化炭素排出量ゼロ化のタイムスケジュールを発表できていないことでもわかります。
当ブログの『2100年の日本の姿』よりも遅れています。

先が思いやられます。 



なお、ニュース元の単位は、「度」としか書かれていません。NOAAが絡んでいるので、華氏温度の可能性があるのですが、華氏なのか、セ氏なのか、わかりませんでした。逆算すると、華氏からセ氏に換算した形跡が見られるので、おそらくはセ氏と思われますが、念のため、華氏と仮定し、セ氏に換算した値を記載しておきます。

 華氏の1.19度 → セ氏の0.66度
 華氏の1.17度 → セ氏の0.65度
 華氏の0.94度 → セ氏の0.52度

2020年7月は、台風の発生が一つもありませんでした。
これは、観測史上初めてのことです。

これをもって、『地球温暖化は嘘!』と短絡的に主張する人々が現れそうです。
ですが、残念ながら、地球温暖化は間違いなく進行しています。

地球温暖化によって、台風が強大になるのではないかと考えられてきました。
でも、私は、台風は起こりにくくなるのではないかと、推測しています。
台風は、下層の大気が温められて強い上昇気流が発生することで生まれます。
地球温暖化で温められる大気層が上空にあれば、下層との温度差が小さくなり、上昇気流は弱くなります。これでは、台風は発生しにくくなります。実際、台風の規模は、どちらかと言えば、弱くなる傾向にあります。

私の考えが正しいかどうかはわかりませんが、少なくとも、7月に台風が発生しないことだけで、『地球温暖化は嘘!』と主張するのは、レベルが低すぎるように感じます。
 

気象庁が、水害などの重大な災害が発生する危険性が著しく高いと判断した場合に、『特別警報』が発表されます。
大雨特別警報は、警戒レベル5に相当します。
警戒レベル5は、避難は困難になっているので、崖から離れた部屋に移動する、上階に移動するなどの命を守る努力する状況になります。つまり、逃げ遅れたので、『運を天に任せて生き残ることを期待する』レベルです。
こんな状況になってから、気象庁が警報を発表する必要があるのでしょうか。
疑問に思います。
 
これを読まれた方は、地元気象台や自治体の警戒レベルやハザードマップを基に、『特別警報』が出る前に避難を完了されますように!

 

例年なら、今頃は梅雨明けの話題がある頃ですが、梅雨が明けたのは沖縄地方、奄美地方のみで、九州南部の梅雨明けもありません。
各地に豪雨をもたらした梅雨前線は、まだ日本付近に停滞しています。
当ブログで過去に調べたところ、梅雨明けは年々遅くなる傾向にありました。
これは、地球温暖化の影響の可能性があります。

梅雨明けの平年値を調べてみたので、列記します。
何十年後か、比較してみると面白いかもしれません。

   (平年値) 梅雨入り   梅雨明け
・沖縄地方    5月 9日  6月23日
・奄美地方    5月11日  6月28日
・九州南部    5月31日  7月14日
・九州北部    6月 5日  7月19日
・四国地方    6月 5日  7月18日
・中国地方    6月 7日  7月21日
・近畿地方    6月 7日  7月21日
・東海地方    6月 8日  7月21日
・関東甲信地方  6月 8日  7月21日
・北陸地方    6月12日  7月24日
・東北南部    6月12日  7月25日
・東北北部    6月14日  7月28日

情報元の気象庁のHPのリンクを貼っておきます。
梅雨入り・梅雨明けの観測値は1951年から記録されています。
夏休みに、全国の梅雨入り・梅雨明けを調べてみるのも、面白いかもしれませんね。
グラフに書いてみると、考察ができると思いますよ。

(気象庁HP→ https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/baiu/index.html )

イギリスのシェフィールド大学は、玄武岩などを粉砕して農地に撒くことで、二酸化炭素を吸収・石化し、土中に閉じ込めることができるとの研究を発表しました。
玄武岩のケイ酸塩岩や、製鉄などの副産物のケイ素化合物を利用して、二酸化炭素を吸収するのだそうです。
この手法は、『岩石風化促進法(ERW)』と呼ぶのだそうです。

記事では化学式を書いていないのですが、化学反応を利用しているようです。そうであれば、使用する玄武岩などの原料の量で、吸収できる二酸化炭素の量が決まります。
考えられる化学式を調べてみると、次のような反応式が見付かりました。

 3CaO・2SiO2 + 3H2O + 3CO2 → 3CaCO3 + 2SiO2 + 3H2O

他にもあるようですが、代表例として揚げてみました。
原料となる3CaO・2SiO2の分子量は196です。これで、3CO2(分子量132)を吸収するのです。
研究では、最大で20億トンの二酸化炭素を吸収できるとしていますが、そのためには最低でも30億トンの原料が必要になります。

大気の質量は、5.1×10e15tです。
二酸化炭素濃度は約400ppmですから、質量は約2×10e12tです。
産業革命以前の二酸化炭素濃度は280ppmですから、120ppm分が余分な二酸化炭素です。質量では、約6000億t(6×10e11)です。
全てを元に戻すには、少なくとも9000億tの材料が必要になります。しかも、毎年、330億tも、二酸化炭素が追加されるので、毎年460億tの原料が必要になります。
必要になる材料の量が非常に多く、現実的ではないように思います。


この方法は、材料を農地に撒くとしていますが、火力発電所のように排出元で使う手はないでしょうか。二酸化炭素濃度が桁外れに高く、効率もはるかに良いはずです。
農地に撒く理由は、農作物への肥料になるからとしています。
ですが、農業では石灰(CaO)を撒いています。これでも、似た化学反応は起こります。

 CaO + CO2 → CaCO3

洞窟の中で火を使うと、一酸化炭素や二酸化炭素で中毒を起こしやすくなりますが、鍾乳洞では、その心配が減ります。その理由は、鍾乳洞の石灰岩が吸収するからです。
上記の反応式は、それを表しています。

では、農業で二酸化炭素は吸収できるのでしょうか。
石灰やケイ酸塩化合物に吸収された二酸化炭素は、作物に取り込まれ、最終的に大気中に放出されます。
つまり、この方法は、効果そのものが怪しいように思います。


全体として、すっきりしない話です。
まず、量的に疑問があります。
火力発電所などの発生元で使わない理由が書かれていません。
農地では、石灰との比較が書かれていません。
更に、二酸化炭素を吸収した後の流れが書かれていません。

ちょっと、言い方を変えてみましょう。

「我が社とシェフィールド大学で共同開発したERW方式の肥料は、二酸化炭素を吸収する地球温暖化対策商品です。二酸化炭素の吸収能力は高く、世界の農場で使用すれば、最大で20億トンを吸収できます。玄武岩や工業副産物を加工して作るために、コストを低く抑えられます。また、肥料としても有効である優れものです」

なんだか、利益を生む、新しい肥料の宣伝のようです。もしくは、大学が、共同研究の名の下に、出資してくれる企業を探しているようにも見えます。
でも、従来の石灰との比較が行われておらず、どの程度のものか、私は懐疑的な目で見ています。

警戒レベル5は、何とか生き残る努力をしてくださいとの意味です。
もう逃げられないので、自力だけで生き残れる努力をしなさいと言っているのです。
戦争映画で、敵に包囲された絶体絶命の状況からの突破作戦の際に言う「幸運を祈る」のセリフと同じレベルです。

気象台が出す警報に『 特別警報』があります。
これは、通常は警戒レベル5相当です。
『特別警報』が出された時には、避難は困難になっている場合があります。
是非、地元気象台や自治体などが出す警戒レベルに注意し、『特別警報』が出される前に、早めの避難を心掛けていただきたいと思います。

・警戒レベル3:老人や身障者のように避難に時間がかかる方は避難する。
・警戒レベル4:年齢、体力に関係なく、全員が避難する。
・警戒レベル5:避難は諦め、少しでも生き残れる可能性がある行動をとる。

警戒レベル5になる前に避難するように、早めの避難を心掛けてください。

 

「地球は、本当に温暖化しているのか?」
こんな地球温暖化懐疑論は、中々治りませんね。

東京では、平年より12日も早い桜の満開ですが、未だに『地球温暖化懐疑論』が出てきますね。
もちろん、新型コロナウィルス(武漢ウィルス)蔓延と『地球温暖化』を絡ませた論理の展開をするつもりはありません。直接的な関係性はないですから!
同じように、『地球温暖化懐疑論』の論旨も、関係のない事柄を集めているように感じることがあります。
なので、ちょっとだけ賢くなって、いや意地悪になって『地球温暖化懐疑論』を読み解いてみましょう。


地球温暖化懐疑論では、「地球温暖化論は、温暖化対策で利益を得られる組織による陰謀である」との陰謀論が付いて回ります。
陰謀論を展開するには、多少は根拠が必要です。
実際に使われた根拠は、1915年から1945年までの30年間の気温低下傾向です。
一つでは足りないので、1960年から1985年の25年間の気温低下傾向を加えて、論陣を張ります。
1915〜1945年と1960〜1985年は、確かに気温は僅かに低下傾向を示しています。
でも、なぜ途中の1945〜1960年を抜いているのでしょうか。
実は、これを加えた1915〜1985年の気温は、上昇傾向を示すのです。70年の内の僅か15年間を加えただけで、気温は上昇傾向を示すのです。
この15年間が極端な気温上昇傾向を示しているのではなく、気温が僅かに低下傾向を示す時期を慎重に選び出しているのです。
ですから、1985年以降を加えても、気温は上昇傾向を示します。

誰の目にも、気温の上昇傾向は明らかです。
その中で、気温が低下傾向を示す期間を、慎重に選び出しているわけです。
なぜ、手間を掛けてまで気温の低下傾向を示す期間を探し出すのか、その目的を考えると、陰謀の臭いを感じませんか。

陰謀を企てたのは誰か、答は簡単ですよね。
温暖化対策で不利益を被る者は多く、陰謀を働く者も多くいるでしょう。温暖化対策は、経済にはマイナスに働く場合が多く、私の職場も、地球温暖化対策はプラス(温暖化対策製品の売上)をマイナス(従来製品の生産減)が上回るだろうと思います。
温暖化懐疑論は、政財界の大物にとってありがたいのです。

以前は、『地球温暖化陰謀論は、原発推進派の陰謀』との筋書きが示されていました。
再生可能エネルギーも、地球温暖化対策の柱の一つですが、単価が高く、地球温暖化が嘘であれば、普及させる理由はありめせん。ですが、地球温暖化陰謀論に再生可能エネルギーは出てきません。
この精神性は、ちょっと面白いですね。



さて、半年後くらいから、形を変えた地球温暖化懐疑論が出てくるだろうと、私は予想しています。

それは、「地球温暖化の原因は、二酸化炭素ではない」というものです。
その根拠として使われるのは、今年の二酸化炭素排出量の減少です。

新型コロナウィルスの蔓延で、地球規模で経済活動が縮小しました。それと同期して、二酸化炭素排出量も減少しました。
ですが、おそらく北半球の夏の気温は、近年の高温傾向が今夏も続くはずです。
「二酸化炭素排出量が減少しても高温傾向は変わらないから、地球温暖化の原因は二酸化炭素ではない」と、主張するのだろうと思います。

二酸化炭素排出量が減少しても気温が下がらないのは、元々二酸化炭素の『排出量』と温暖化には関係がないからです。温暖化と関係があるのは、大気中の二酸化炭素の『量』なのです。
年間の二酸化炭素排出量が少しくらい減っても、たった半年か一年では、大気中の二酸化炭素量は変化しません。当然、温室効果に大きな変化は起こりません。
そもそも、減ったと言っても、今年の二酸化炭素排出量は、IPCCが求める目標よりも遥かに多いのです。
こんな程度の二酸化炭素排出量減少で温暖化を止められるのなら、誰も苦労はしません。
二酸化炭素濃度にも、目立つ変化は出ないだろうと予想しています。400ppmを切るとは思えませんし、産業革命以前の280ppmに下がるはずがありません。
そんな高濃度の二酸化炭素濃度で、温室効果に変化が出ると考える者はいないでしょう。

大気中の二酸化炭素の『量』で議論すべきところを、『排出量』に置き換えて『地球温暖化懐疑論』を論じるなら、陰謀を働いているのは『地球温暖化懐疑論者』となります。

地球温暖化の原因が二酸化炭素でなければ、現在の経済活動を変える必要がなくなります。これは、政財界には大きなメリットになります。
陰謀を働く者がいるとしたら誰になるのか、想像は容易です。
これは、政財界の誰かが陰謀を働いていると言っているのではありません。陰謀を働いているなら、その容疑者に政財界人が挙がるだろうと言っているだけです。


このパターンの地球温暖化懐疑論も、信じることは難しいところですね。

まあ、私が予想するような地球温暖化懐疑論を持ち出す策謀家がいない方が良いのですが、たぶん、いらっしゃるのでしょうね。

地球温暖化懐疑論が出てきたなら、「時代遅れですよ」と教えて差し上げましょう。

未来の車の動力として、ガソリンエンジン(オットーサイクル)やディーゼルエンジンは、検討にも値しないと考えて良いでしょう。これらとの組合せによるHV(ハイブリッド)やPHV(プラグインハイブリッド)、PHEV、更にはレンジエクステンダーも、未来の車の動力とはなり得ないでしょう。
地球のスケールに比べて人間の活動規模が大きくなりすぎ、政治等の人間側の都合による妥協を、地球環境が受け入れることが難しくなってきているように感じています。
IPCCの提言では、今世紀末の化石燃料使用量をゼロにすべきとしています。自動車においても、『燃費が良い』といった程度の改善では、地球が耐えられない状況にあるとの認識を、私は持っています。

深刻さを増す現時点で、地球温暖化対策を踏まえた未来の車の動力としての候補は、以下の4種類が考えられます。
・電気自動車
・燃料電池自動車
・バイオエタノール自動車
・バイオディーゼル自動車

それぞれのエネルギ源は、電気、水素、バイオエタノール、バイオディーゼル燃料(灯油に近い?)です。
いずれも天然資源ではないので、人工的に作り出す必要があります。
電気は、発電するしかありませんが、火力発電では意味がありません。
燃料電池の燃料である水素も、消費量が増えれば水を電気分解するしかなく、エネルギ源からみると電気自動車と類似の問題を抱えます。
バイオエタノールとバイオディーゼル燃料(BDF)は、食糧としても使える穀物や食用油を使う、あるいは同じ耕作地で生産するため、食糧とのトレードオフ関係にあります。

このように、それぞれの方式には一長一短があります。
これらを踏まえて、日本がどの手法を取り得るのかを考えてみましょう。

まず、電気自動車と燃料電池車です。
どちらも、大量の電力を必要とします。しかし、原発反対運動が盛んな日本の現状は、火力発電が主になっています。電気自動車や燃料電池車に供給する電力を火力発電所の増設で賄うなら、本末転倒です。

電力は、火力はダメですが、原発再稼働派の私でさえ、原発の新設は避けたいと考えているので、これもダメです。
電力の問題は、別の項でまとめたいと思いますが、現時点の日本では原発を再稼働しても、全ての火力を止めることは不可能です。
再生可能エネルギの主力である太陽光発電は、自動車が動く時間帯に発電量が増えます。ですので、従来型のプラグを用いた充電方法では、車が動いている間に電力が余ることになります。
この対策として、交差点のように、車が一時停止する機会が多い場所で、磁界を用いた充電を行うアイデアがあります。この方法なら、再生可能エネルギを自動車に送ることが可能になるかもしれません。
ただ、自動車の自動運転が進化すれば、信号機そのものがなくなり、自動車同士がタイミングを取り合って交差点を通過するようになるかもしれません。停車しないので、通過の瞬間に僅かしか充電できなくなります。
まあ、その時に考え直せば良い問題ですけど・・・

燃料電池車の問題は、水素の作り方です。
現時点では、副産物として得られる水素(熱分解した水素)を使用していますが、燃料電池車が普及すれば、まるで足りなくなります。
そうなると、水を電気分解して、水素を得ることになりますが、前述のように、電力が大量に必要になります。
電力としては、再生可能エネルギを利用する方法があります。再生可能エネルギは、任意の出力に制御できず、出力変動が激しい欠点があります。ですが、水素の形で保存すれば、この欠点はある程度までカバーできます。もちろん、再生可能エネルギ発電所で水を確保できない場合や水素貯蔵ができないことが多いと思うので、送電の上で水素製造をすることになると思います。
燃料電池自動車は、エネルギ効率が高くないのですが、再生可能エネルギを拡充する際には、相性が良いように思います。
問題は、仮想水の輸入大国で、今後の水不足が懸念される日本で、水を確保することは、将来的には不安もあるのです。



バイオエタノール車とバイオディーゼル燃料車ですが、次回にしたいと思います。

横山裕道氏は、Twitterで、自身の架空ドキュメント「運命の2030年」を題材に、原発事故が気候変動に影響するとの自論を展開されています。

以下、氏のTwitterから引用。
https://mobile.twitter.com/zxghiro/status/1192545856739663872


原発事故で気候の破局運命の2030年」では、中国浙江省の泰山原発で5基の原子炉が炉心溶融を起こし、チェルノブイリを上回る過酷事故になったと想定した。世界的に原発がストップし、代役を石炭火力が果たしたためCO2が一気に上昇。気候の破局へと進んでいく...。原発はこんなリスクも抱えている。


以上が引用です。


この内容に違和感を感じませんか?
と言っても、『原発事故を切っ掛けに、世界中で原発が止まったため、温暖化が一気に進む』との設定には、強い違和感はありません。
強いて言うなら、『原発事故が切っ掛けに、"世界中"で原発を止めるだろうか? という点くらいです。
私の違和感は、別の場所にあります。
強い違和感を感じたのは、最後の一文、『原発には、こんなリスクも抱えている』です。

横山氏は反原発の考えをお持ちですから、リスクを抱えている原発を使うべきではないと言いたいのでしょう。
なので、このリスクを回避する方法を考えてみましょう。
原発は事故が起きると世界中で原発を止めることになるなら、最初から原発を動かさなければ良いのです。
でも、「運命の2030年」では、原発の代わりに石炭火力を使ったから温暖化が進んだと設定されています。であれば、原発の代わりに石炭火力は使えません。
石炭火力より効率の良い石油火力や天然ガス火力で代替すれば良いのでしょうか?
設定では、2030年の1年間で温暖化が進んだはずです。仮に、2020年から原発事故の代わりに最も効率が良いとされるコンバインドサイクル発電で代替するとしても、2030年までの排出量が2030年の1年間の石炭火力の排出量より少なくするには、10倍以上も効率が良くなければなりません。実際には、コンバインドサイクル発電でも石炭火力の精々2倍程度ですから、「運命の2030年」は「運命の2022年」に書き換えなければなりません。
やはり、火力発電では原発を代替できません。
やはり、原発の代替は再生可能エネルギー発電です。
御存じの方も居られますが、再生可能エネルギー発電は発電量が大きく変動するため、通常は水力や火力との組み合わせになり、原発を代替できるほどの発電量は確保できません。リチウムイオン電池などの二次電池(蓄電池)を使えば良いと考える方もいらっしゃるようですが、必要な電池の大きさは途方もなく巨大なものとなってしまうので、それだけでは再生可能エネルギー発電で原発を代替できません。現状の蓄電池システムは、短時間の発電量の変化を平滑することを目的としています。
ここでは、そんなことを無視して、再生可能エネルギー発電で原発を代替できるとします。
これで、違和感は解決・・・なのでしょうか?

いえいえ、違和感は全く変わりません。

設定では、原発事故で止まった原発は5基だけてす。温暖化が目に見えて深刻になったら、事故を受けて止めていた健全な原発を再稼働すれば良いだけです。
温暖化の影響を目の当たりにすれば、人々も、"かもしれない"レベルの原発事故よりも"現実に起きている"温暖化の対応が優先されるはずです。
そもそも、停止する原発は類型の原子炉(泰山原発はいずれも加圧水型原子炉だが、重水と軽水の2種類が計6基)に限定される可能性もあります。

まあ、これは設定の範囲内とも言えるレベルなので、まだ小さな違和感でしかありません。

私の違和感の正体は、原発の代替です。
「運命の2030年」では、原発事故が発生した時の代替を石炭火力で行っています。これは、石油火力や天然ガス火力が動いていることを意味しています。
そうであれば、原発を再生可能エネルギーで代替したなら、原発は止まっているわけです。一方で、石油火力や天然ガス火力は運転され、大量のCO2を出し続けていることになります。これでは温暖化対策として不十分です。IPCCでは、「今世紀末までに化石燃料の使用をやめるべき」と提言しています。石炭火力を止める程度では話にならないのです。
そうなると、停止している原発を稼働することで石油火力や天然ガス火力を止めることができ、CO2排出量は大きく減らすことができます。
この状況で2030年に原発事故が発生しても、2030年までのCO2排出量を抑えてきているので、危機までの時間的猶予を得ることができます。
また、停止する原発の代替は、それ以前に停止していた高効率の天然ガス火力や石油火力で可能となり、CO2の排出増を抑えることができます。

整理しましょう。
原発のリスクを回避するための再生可能エネルギー発電は、原発ではなく火力発電所を代替することも可能です。従って、温暖化対策を優先するなら、原発
を停止せず、火力発電所を停止するために再生可能エネルギーを利用するはずです。その場合、「運命の2030年」の原発事故リスクを避けるために予め原発を止める余裕は存在しません。
「原発はこんなリスクも抱えている」との表現は、リスク回避の手段がないため無意味なのです。
原発を代替できるなら、その電力量を火力発電所を止めるために使わない手はありません。そもそも、「運命の2030年」は温暖化の暴走を描いている
のです。火力発電所を止める能力があるのに使わないのは、矛盾しています。

主題が『反原発』であって、無理矢理『地球温暖化』に繋げたとしか思えません。
そう言えば、「運命の2030年」は、「原発と地球温暖化」に収められていますが、"原発"が先にあり、"地球温暖化"が後にありますね。


さぁ〜て、これだけでは、「運命の2030年」への"イチャモン"でしかないですね。
私も、"イチャモン"をつけるためだけに、こんなに長々と書いたのではありません。
私の目的は、横山氏の考え方が大半のメディアやジャーナリストの考え方と類似しているので、これらを代表する例として揚げることにしたのです。

ジャーナリストを含むメディア関係者は、反原発でほぼ統一されています。
メディアは、政府や大企業を攻撃する記事を書くのが大好きです。反原発は、"政府"+"大企業"の組合せですから、メディアの大好物なのです。そこへきて原発事故ですから、屍肉に群がるハイエナのように、理性を失って何が何でも反原発を正当化しようとしまっています。
だから、地球温暖化を反原発に結びつけようとするのです。

このようなメディアの影響を受け、「反原発=正義」との盲目的な考え方が拡がっています。
例えば、地震予知を見ていると、地震予知に対する自論と反原発と結び付ける場合を見掛けます。
一つは、「地震予知研究者が予知したエリアに原発があるので、原発推進派は地震予知を否定したいのだ」との意見です。
もう一つは、「地震予知は不可能だから、いつ地震が原発を襲うか分からない。だから、原発は止めるべきだ」との意見です。
どちらも、地震予知の議論の場で出てきた意見ですが、反原発では統一されているのに、肝心の地震予知は反対方向を見ています。
地震予知に限らず、自論の正当性を訴える際、反原発に結び付ける例を多々見掛けます。
『反原発』こそ『正義』との勘違いがあるのだろうと思うのです。
メディア関係者の場合、一般人とは少し考え方が異なり、メディア関係者は『反原発』の正当性を訴える内容に変わります。ただ、原発のデメリットを細々
と探し出し、針小棒大に批判を繰り返します。
本来、メディアは公平性に基づいた報道が求められます。メディア関係者は、それを忘れてしまっているのです。

本来、原発と地球温暖化の議論は、原発事故や放射性廃棄物などのリスクと地球温暖化のリスクの比較であるべきです。
メディア関係者の問題は、原発は『悪』であることを証明しようと、上から見たり、下から見たり、横から見たりと、視点を変えた主張を繰り返しています。
ですが、本質的な部分は議論しません。
メリットとデメリットの比較で論じるべきですが、それをしたがりません。デメリットだけを誇張したいのです。
昨今の異常気象で、原発のメリットに目が向けられそうになると、今度はメリット潰しを展開します。つまり、メリットは無いと印象付け、メリットとデメリットの議論を避けようとします。
今回の例は、その一つです。
矛盾した設定を見れば、原発のメリットを潰したい本音が見えます。
詭弁と言えば一言で終わってしまいますが、メディアやジャーナリストの公平性と真実に背を向けた報道が増えている現状は、詭弁では済まされないように思います。
それは、地震予知を見ていても、その他の案件を見ても、同様に感じるのです。

原発の問題では、「原発は再生可能エネルギーで置き換えることができる」と主張しますが、任意の出力で発電できない再生可能エネルギーは、現時点では原発を代替できません。
仮に、原発を代替できるとして、その能力で火力発電所を止めようとしない理由は、何でしょうか。
その背景の一つに、原発が温暖化対策として有効でも、再生可能エネルギーで代替すれば原発を止められると思い込んでいるためと思われます。
温暖化対策を考えるなら、原発の前に火力発電所を止めるのが当たり前ですが、それを主張しないのは、「温暖化対策は原発分で足りる」と見ているのでしょう。
彼らは、IPCCの提言を知らないのでしょうか。

もう一つは、九州で原発再稼働に伴い、再生可能エネルギーの割合を制限したことを、原発優先だと勘違いしているためでしょう。
実際には、CO2排出量を現時点で最小にするために、再生可能エネルギーを抑える必要があったのです。
再生可能エネルギーは、出力が任意に設定できない上、出力の変動が激しいので、火力や水力と組み合わせて運転する必要があります。原発を稼働すると、出力調整できる火力発電所を止めることになり、出力の調整幅が小さくなります。そうなると、出力が変動する再生可能エネルギー発電に対応できる幅が狭くなるため、再生可能エネルギー発電を止めざるを得なくなるのです。
再生可能エネルギー発電を優先すると、変動に対応するための火力発電所を多く稼働させなければならず、結果的にCO2排出量が増えることになります。


反原発を主張しすぎることは、地球温暖化にはマイナスになる場合があります。
反原発と地球温暖化は、バランスを取らなければなりません。特に、現時点でできることと、将来的に期待できることは、明確に分けて、考えをまとめるべきです。

最後に、私は原発新設には反対の考えを持っています。
温暖化が進めば、世界的に原発を建設するように圧力が掛かってくるでしょう。現時点は原発を再稼働し、少しでも温暖化を遅らせ、新しい技術が開発される時間を稼ぐべきです。現時点では実現していない技術を主張して温暖化対策を遅らせるのは、長い目で見れば逆効果になると、私は考えています。

再生可能エネルギーは、少なくとも現時点では、地球温暖化対策では『脇役』の役割であり、原発と火力の両方を止める能力はないということを理解した上で、考えていくべきです。
 

「原発の安全対策費が莫大な額になっているので、原発を止めるべき」
こんな意見があります。

私の感覚は、この費用は地球温暖化対策費なのです。必要な投資なのです。
そもそも、地球温暖化対策には莫大な費用が掛かります。それは、再生可能エネルギーでも同様なのです。


再生可能エネルギーは、莫大な費用が掛かる発電方式であることを知るべきです。
そのため、経済性では旧来の発電方式には太刀打ちできず、定額買取制度によって成り立っています。この費用は、莫大な額になります。

再生可能エネルギーは、出力の制御ができないものが大半を占めます。その上、出力の変動が激しい欠点もあります。
蓄電池システムは、再生可能エネルギーの欠点の一つである出力の変動をなだらかにするために開発されました。従って、例えば太陽光発電の夜間や冬季の出力不足を補う能力はありません。
このため、再生可能エネルギーは、旧来の火力発電などとのセットで運転されます。
出力調整が可能な火力発電所とは言え、停止から起動するには人員も電力も大量に必要となります。ですので、常に運転状態を維持し、再生可能エネルギーの出力が不足した際には出力を上げて補います。原発であれば、一定の出力が得られるので、火力発電所も停止できますが、再生可能エネルギーを使用するためには停止できないのです。この費用も、本来であれば再生可能エネルギーの費用として勘案すべきです。
再生可能エネルギーの定額買取制度は、有期の制度です。期限が過ぎれば、採算が取れなくなり、撤去が必要になるかもしれません。その費用も、無視されています。
無視されていると言えば、再生可能エネルギー発電所で使われる除草剤の環境への影響も無視されています。
更に、原料の採掘から製造までも含めれば、その間に排出されるCO2の量は莫大で、CO2排出量の削減効果は大きくありません。
つまり、削減量当たりの発電費用は、高額なのです。
それでも再生可能エネルギーを推進すべきと、私は考えています。それくらい、地球温暖化は人類には厳しい試練となるだろうと考えているのです。


もちろん、原発も使用済み燃料の最終処分方法が決まっておらず、コストも非常に高いものとなるでしょう。
また、原発は止めれば良いと考えてしまいがちですが、廃炉の際に放射性廃棄物が発生します。これは、原発を再稼働をしても、再稼働しなくても、変わりません。
なので、私は原発の再稼働には賛成ですが、新設には反対なのです。


地球温暖化を含む化石燃料の大量消費の弊害は、人類の存亡に関わる問題だと考えています。ですので、地球温暖化対策は、費用を無視するくらいの割り切りが必要だと思っています。
このスタンスは、原発に対しても、再生可能エネルギーに対しても、全く同じであり、地球温暖化対策として、私の中で一貫した考えです。
また、化石賞が欲しいのであれば、条件付(反原発を大前提とする条件)の温暖化対策を続けていけば良いでしょう。


 

グレタ・トゥーベリさんは、ヨットで大西洋を往復しました。
彼女は、CO2排出量を抑えるために、航空機の利用を避け、陸上では電気自動車、海上ではヨットを利用しました。

そこで、交通機関別に、CO2排出量を簡単にまとめてみることにしました。
単位は、g/t・kmで考えます。これは、1tの荷物を1km先まで運ぶ際に、何gのCO2を排出するのかを表します。

航空機   :328g
船舶    : 18g
鉄道    : 16g
トラック  : 66g
HVトラック: 52g
EVトラック: 50g

航空機は、ボーイング777Fをベースに、しました。最大積載量を100t、燃費0.075km/l、ジェット燃料のCO2排出係数2.46kgCO2/lから算出しました。

船舶は、8万重量トン級の貨物船の燃費を6g/t・km、A重油の比重を0.9として、A重油のCO2排出係数2.71kgCO2/lから計算しています。

鉄道は、適当な資料がなかったため、船舶との比で計算しました。ベースは、鉄道の輸送効率0.491MJ/t・kmと、船舶の0.555MJ/t・kmの比率から計算しました。

トラックは、10トン積で燃費が4km/lとして計算しています。燃料は軽油とし、CO2排出係数2.62kgCO2/lから算出しました。

HVトラックは、10トン積で燃費が5km/lとして計算しています。燃料は軽油とし、CO2排出係数2.62kgCO2/lから算出しました。

EVトラックは、4トンのEVトラックをベースに電費(約2km/kWh)を基に計算しています。1kWhで4tを
2km先まで運べるので、0.125t・km/kWhと計算しています。
また、発電における火力発電の割合は世界平均の約66%を、kWh当たりのCO2排出量を600g(LNG火力発電の平均的な値)として、概算で計算しました。

上記は、目安程度に捉えてください。
いずれも、輸送規模によって、数値は大きく変化します。軽トラックと大型トラックでは、まるで違います。
また、環境などの条件でも、大きく異なります。山越えの鉄道が平地の鉄道と同じ燃費のはずがありません。
更には、航空機なら最短コースだが、鉄道でも船舶でも遠回りになると、実質的には航空機との差が小さくなる場合も考えられます。
ただ、なるべく鉄道や船舶で輸送し、トラックや航空機は使わない方向に進むのが良いことは、わかります。


ついでですが、EV車の燃費を考えてみましょう。
リーフの電費は、約8km/kWhです。定員乗車時の重量は5人×55kg=275kgですので、182g/t・kmです。

グレタさんは、陸上の移動に電気自動車を使用しましたが、鉄道を利用した方がCO2排出量を遥かに少なく抑えることができたのです。それどころか、2人しか乗らなかったのなら、航空機と大差ない環境に厳しい輸送手段だったことがわかります。

彼女の地球温暖化防止の運動は、若い世代の危機感の現れであり、私はそれを支持します。
ですが、彼女はまだ16歳であり、その知識は稚拙です。必要な教育も、途上にあります。それ故、誤った情報に踊らされたり、浅い考えのままの言動となる危険があります。
そのような彼女の弱点が、策略に生きる大人達に利用されないことを願っています。

温暖化が叫ばれて久しいのですが、一向に対策が進みません。

急激な温暖化が起こり、後戻りは出来なくなる可能性が高まっているように思います。

 

ならば、温暖化を逆手に取る施策は考えられないのでしょうか。

例えば、北極圏航路の開拓です。

他に、永久凍土の農地化もあります。(たぶん失敗する)

 

こんな感じで、温暖化したからこその施策を考えるのも、面白いのではないでしょうか。

この施策には、再生可能エネルギーは含みません。理由は、再生可能エネルギーが温暖化防止の施策であって、温暖化そのものを利用する施策ではないからです。

 

さて、何か浮かんだでしょうか。

温暖化そのものは、利用価値が大きくありません。

そこで、見方を変えて、温室効果ガスについて、考えてみても良いかもしれません。

例えば、大気中の二酸化炭素から有機物を生成するとか、酸性化した湖沼でウレタンを分解するとか、何か出来そうなきがします。

 

面白いアイデアがあれば、コメントしてください。

 

クジラが人類に提供する「生態系サービス」の価値は、
      1頭当たり200万ドル(約2億1500万円)!?


こんな試算を、国際通貨基金(IMF)の経済学者らが同基金の季刊誌
「Finance & Development」に発表したそうです。


内容は、以下の2点です。
1.クジラは、死骸が海底に沈むことで、炭素を海底に運び封じ込める。
2.クジラの糞が植物プランクトンを育てる一助となっている。


もう少し詳しく見てみましょう。

ヒゲクジラやマッコウクジラを含む「大型クジラ」は、脂肪やタンパク質の多い体内に何トンもの炭素をため込み、死んだあとは、炭素もろとも海の底へ沈むことで、数百年かそれ以上の間、炭素を海底に隔離しているとしています。
2010年の研究では、ヒゲクジラ類のうちシロナガスクジラ、ミンククジラ、ザトウクジラなど8種が、死んで海底に沈む際、合わせて毎年3万トン近い炭素を深海へ運んでいると推定されているそうです。もし、商業捕鯨が始まる前の水準までクジラの個体数を回復できれば、この炭素吸収量は年間16万トンまで増加するとも、推定しています。

また、深い海で採餌するクジラは、海面近くで排せつし、同時に窒素、リン、鉄などの栄養物を放出します。これが、植物プランクトンの成長を促し、CO2を吸収します。植物プランクトンが死ぬと、一部の炭素は死骸とともにマリンスノーとなって海の底へ沈んで行います。
別の2010年の研究では、南極海のマッコウクジラ12,000頭が、年間20万tの炭素を大気から海中へ取り込んでいるという報告が出されているそうです。
IMFのチャミ氏は、現在生息する世界中のクジラが海洋植物プランクトンを1%増加させると仮定し、クジラが死んだときに隔離される炭素量を、1頭あたりCO2換算で平均33トンとして、経済効果を算出しました。

すべて合わせると、クジラ1頭の生涯の価値は約200万ドルに相当し、全世界のクジラの合計で1兆ドル(約215兆円)と試算されています。
現在は、約130万頭に減少しているクジラを、商業捕鯨が始まる前の推定400万~500万頭まで回復させられれば、クジラだけで年間約17億トンのCO2回収できる計算になるとしています。



さて、これの真否ですが、生物の素人が書いた無茶苦茶な内容です。
著者は、IMF(国際通貨基金)の経済学者です。
生物の専門家ではなく、理系ですらないのです。
そのため、様々な思い違いをしています。

海洋では、生物の死骸は、多くが海面付近で消費され、残りが海底に沈みます。海底に沈んだ死骸は、底棲の生物によって食べられ、最終的には分解され、湧昇流によって海面に戻ります。
彼らの主張は、「クジラが減ったので、海底にもたらされる死骸の量が減った」との考えのようです。ですが、クジラが減った分、クジラに捕食されていた生物は生き残るので、これらの死骸がどうなるか、あるいはクジラに代わる捕食者の死骸はどうなるのか、無視されています。
これは、彼らの主張の根幹に関わる部分であり、それが無視されていることは問題です。

また、クジラ1頭あたりの炭素が33トンと見積もっていますが、これを基にクジラの体重を推定すると、140~150トンとなります。この大きさに該当するのは、シロナガスクジラだけです。シロナガスクジラの頭数は1万頭以下と推定されるので、彼らの言う130万頭の1%未満にすぎません。シロナガスクジラを主としていないことは確かです。
33トンは、大型のクジラの平均値に近いことから、『クジラの体重=炭素量』との間違いを犯したと推定されます。
また、『クジラが死ぬと、海面付近で消費されることなく一気に沈む』との考えも、間違いでしょう。
これらは、数値の信憑性に関わる部分ですが、『体重=炭素量』と考えるところは、素人と言わざるを得ず、数値を真に受けることはできません。

他にも、細かなところでは、『深い海で採餌する』は特定のクジラしか該当せず、全体として意味を持つのか、疑問があります。
深海で狩りをするのは、ダイオウイカなどを食すマッコウクジラが有名ですが、コククジラのように海底の泥と一緒に底棲の生物を取り込み、ヒゲで漉し摂るクジラもいます。ですが、大型のクジラの多くは、海面付近で採餌するので、『深い海で採餌して海面で排泄することで植物プランクトンの成長を促す』というのも、かなり無理があります。
更に、クジラの排泄物だけで植物プランクトンの1%も増加させるとしていることも、大いに疑問があります。
植物プランクトンへの栄養源の最大のものは、陸上からの供給です。「陸上の森が海を育てる」と言いますが、陸の影響が大きいことを表現する言葉です。実際、植物プランクトンを含む海洋生物の多くは、面積では10%未満に過ぎない沿岸部の浅い海に生息しています。
植物プラントンへのクジラの貢献度は、数字に出ないくらいにわずかと考えられます。

クジラは、水棲哺乳類ですから、非常に代謝が激しい動物です。体重に比べて採餌量が多いことから、クジラが減少すると、クジラに代わる捕食動物(主として魚類?)の総体重は、クジラを上回ると考えられます。そう考えると、クジラが居ない方が海底への炭素の供給が増える可能性もあるのです。
また、排泄物の量はほぼ採餌量に比例しますから、クジラが居なくても、それに代わる捕食動物の排泄物の総量は大きく変化しません。マンボウのように、時には深海に潜って採餌して浮上してくる動物もいて、深海(水深200m以上を指す)の有機物を表層に持ち上げる役割は、クジラ以外にも見られます。一部のクジラにしか見らない行動をクジラ全体の役割のようにするのは如何なものかとも思っています。



全体として、主眼は地球温暖化にはなく、反捕鯨にあるように感じます。
反捕鯨論者が、知恵を絞って無理矢理に地球温暖化と繋げた
というのが、私の感想です。

私は、地球温暖化に危機感を抱いており、低炭素社会を構築すべきと考えていますが、このような低レベルの主張を受け入れる気にはなれません。

スウェーデンの地球温暖化対策の運動家 グレタ・トゥーンベリさん16歳の国連・温暖化対策サミットにおける演説の和訳全文を掲載します。
演説は、2019年9月23日(ニューヨーク時間)に行われました。




---< 以下 演説全文 >---


私が伝えたいことは、私たちはあなた方を見ているということです。
そもそも、すべてが間違っているのです。私はここにいるべきではありません。私は海の反対側で、学校に通っているべきなのです。あなた方は、私たち若者に希望を見いだそうと集まっています。よく、そんなことが言えますね。

あなた方は、その空虚なことばで私の子ども時代の夢を奪いました。
それでも、私は、とても幸運な1人です。
人々は苦しんでいます。
人々は死んでいます。
生態系は崩壊しつつあります。私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです。
なのに、あなた方が話すことは、お金のことや、永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。よく、そんなことが言えますね。

30年以上にわたり、科学が示す事実は極めて明確でした。
なのに、あなた方は、事実から目を背け続け、必要な政策や解決策が見えてすらいないのに、この場所に来て「十分にやってきた」と言えるのでしょうか。
あなた方は、私たちの声を聞いている、緊急性は理解している、と言います。しかし、どんなに悲しく、怒りを感じるとしても、私はそれを信じたくありません。もし、この状況を本当に理解しているのに、行動を起こしていないのならば、あなた方は邪悪そのものです。
だから私は、信じることを拒むのです。
今後10年間で排出量を半分にしようという、一般的な考え方があります。しかし、それによって世界の気温上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は50%しかありません。

人間のコントロールを超えた、決して後戻りのできない連鎖反応が始まるリスクがあります。50%という数字は、あなた方にとっては受け入れられるものなのかもしれません。
しかし、この数字は、ティッピング・ポイント(※1)や、変化が変化を呼ぶ相乗効果、有毒な大気汚染に隠されたさらなる温暖化、そして公平性や気候正義(※2)という側面が含まれていません。この数字は、私たちの世代が、何千億トンもの二酸化炭素を今は存在すらしない技術で吸収することをあてにしているのです。
私たちにとって、50%のリスクというのは決して受け入れられません。その結果と生きていかなくてはいけないのは私たちなのです。
IPCCが出した最もよい試算では、気温の上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は67%とされています。
しかし、それを実現しようとした場合、2018年の1月1日にさかのぼって数えて、あと420ギガトンの二酸化炭素しか放出できないという計算になります。
今日、この数字は、すでにあと350ギガトン未満となっています。これまでと同じように取り組んでいれば問題は解決できるとか、何らかの技術が解決してくれるとか、よくそんなふりをすることができますね。今の放出のレベルのままでは、あと8年半たたないうちに許容できる二酸化炭素の放出量を超えてしまいます。
今日、これらの数値に沿った解決策や計画は全くありません。なぜなら、これらの数値はあなたたちにとってあまりにも受け入れがたく、そのことをありのままに伝えられるほど大人になっていないのです。
あなた方は私たちを裏切っています。しかし、若者たちはあなた方の裏切りに気付き始めています。未来の世代の目は、あなた方に向けられています。
もしあなた方が私たちを裏切ることを選ぶなら、私は言います。
「あなたたちを絶対に許さない」と。

私たちは、この場で、この瞬間から、線を引きます。
ここから逃れることは許しません。世界は目を覚ましており、変化はやってきています。あなた方が好むと好まざるとにかかわらず。

ありがとうございました。

 ※1 ティッピング・ポイント:気候変動が急激に進む転換点を意味する。
 ※2 気候正義       :気候変動を引き起こしているグループと気候変動の影響を受けるグループが
                異なることに起因する不公平を是正することを正義とする考え。



---< 以下 原文 >---

My message is that we'll be watching you.
This is all wrong. I shouldn't be up here. I should be back in school on the other side of the ocean. Yet you all come to us young people for hope. How dare you!
You have stolen my dreams and my childhood with your empty words. And yet I'm one of the lucky ones. People are suffering. People are dying. Entire ecosystems are collapsing. We are in the beginning of a mass extinction, and all you can talk about is money and fairy tales of eternal economic growth. How dare you!

For more than 30 years, the science has been crystal clear. How dare you continue to look away and come here saying that you're doing enough, when the politics and solutions needed are still nowhere in sight.
You say you hear us and that you understand the urgency. But no matter how sad and angry I am, I do not want to believe that. Because if you really understood the situation and still kept on failing to act, then you would be evil. And that I refuse to believe.
The popular idea of cutting our emissions in half in 10 years only gives us a 50% chance of staying below 1.5 degrees [Celsius], and the risk of setting off irreversible chain reactions beyond human control.

Fifty percent may be acceptable to you. But those numbers do not include tipping points, most feedback loops, additional warming hidden by toxic air pollution or the aspects of equity and climate justice. They also rely on my generation sucking hundreds of billions of tons of your CO2 out of the air with technologies that barely exist.
So a 50% risk is simply not acceptable to us — we who have to live with the consequences.
To have a 67% chance of staying below a 1.5 degrees global temperature rise – the best odds given by the [Intergovernmental Panel on Climate Change] – the world had 420 gigatons of CO2 left to emit back on Jan. 1st, 2018. Today that figure is already down to less than 350 gigatons.
How dare you pretend that this can be solved with just 'business as usual' and some technical solutions? With today's emissions levels, that remaining CO2 budget will be entirely gone within less than 8 1/2 years.
There will not be any solutions or plans presented in line with these figures here today, because these numbers are too uncomfortable. And you are still not mature enough to tell it like it is.
You are failing us. But the young people are starting to understand your betrayal. The eyes of all future generations are upon you. And if you choose to fail us, I say: We will never forgive you.
We will not let you get away with this. Right here, right now is where we draw the line. The world is waking up. And change is coming, whether you like it or not.

Thank you.




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 地球サミットの「世界が沈黙した」6分間の演説は、こちら(リンク)


複数ある発電方法を選択する流れを、擬人化して考えてみましょう。 

対象とする発電方法は、再エネ(水力を除く)、水力、揚水、火力、原発です。




まずは、長所と短所を整理しましょう。

 

再エネ君の長所は、清潔(廃棄物が少ない)であること、狭い場所(小型化)でも働くこと、任務地(設置場所)を選ばない者もいることです。
短所は、賃金(コスト)が高いこと、気まぐれに仕事をする(出力調整ができない)こと、大きな力を得ようとすると場所を取る(エネルギ密度が低い)ことです。

 

水力君の長所は、俊敏(出力調整の応答が早い)であること、従順(出力の調整ができる)であること、賃金(コスト)が安いこと、短期的には清潔であることです。

短所は、体力がない(連続運転時間が短い)こと、契約金(建設費)が高いこと、今より人数を増やせない(建設可能な場所がない)こと、長期的には不潔(ダムの解体など)なことです。

 

揚水君の長所は、俊敏(出力調整の応答が早い)であること、従順(出力の調整ができる)であること、賃金(コスト)が安いこと、他人がやった余分な仕事を貯めておける(蓄電)こと、短期的には清潔であることです。

短所は、体力がない(連続運転時間が短い)こと、契約金(建設費)が高いこと、今以上に人数を増やせない(建設可能な場所がない)こと、コンビを組ませないと仕事をしない(ダムが二つ以上必要)こと、長期的には不潔(ダムの解体など)であることです。


火力君の長所は、素直(出力の調整ができる)であること、賃金(コスト)が安いこと、食事(燃料の種類)を選ばないこと、力持ち(出力が大きい)であることです。

短所は、任務地(建設場所)を選ぶこと、かなり不潔である(大量の排ガスが出る)ことです。

 

最後は原発君です。

長所は、従順(出力の調整ができる)であること、力持ち(出力が大きい)であること、短期的には清潔である(排ガスがほぼない)ことです。

短所は、任務地(建設場所)のワガママが強いこと、ひとたび怒り出すと手がつけられないこと、長期的には極めて不潔(放射性廃棄物が出る)なことです。ただ、既に放射性廃棄物が出ているので、解雇しても不潔さは大差ない点が悩ましいところです。

 

 

さて、この条件で、誰を雇用し、誰を解雇すべきでしょうか。

仕事ぷりから考えると、火力君はどうでしょうか。

仕事ぷりも良いし、賃金も低いのですから、不潔なところに目を瞑れば、雇用すべきです。

次に雇用すべきは、水力君です。

持久力はないけど、敏捷さは抜群です。

わがままな再エネ君や、反応が鈍い原発君と組み合わせることで、緊急時にも対応できるようになります。

揚水君も採用です。

ただ、今後の仕事量は増加が見込まれています。彼らだけで、今後の仕事量をこなせそうにありません。採用を増やさなければなりません。

 

原発君は、既に雇用していますが、世間は「クビにしろ!」と言っています。

理由は事故を起こしたからです。

また、今の彼に近付くことさえ難しいほど、不潔です。

だから、原発君を増やすことは諦めた方が良さそうです。

でも、コンスタントに仕事をしてくれるので、できることなら継続雇用したいところです。

世間が推すのは、再エネ君です。

比較的清潔ですが、気まぐれにしか仕事をしない上に賃金も高く、あちこちに点在しているので、経費もかかります。

特に、気まぐれさは半端ではなく、気が向いた時にしか仕事しません。全く言うことを聞かないのです。近隣の再エネ君も、一緒になって仕事をしたり、仕事をしなかったりするので、本当に厄介です。にも関わらず、世間では再エネ君を推します。だから、再エネ君も増長し、田畑や山野を荒らし、除草剤を撒き、10年後には抑えが効かなくなるリスクを感じます。

後々を考えると、再エネ君の新規採用を控えた方が良さそうです。

 

となると、火力君を増やした方が良さそうです。

経営者として、今だけを考えるなら、昔に戻って火力君を中心に水力君を含めて雇用したいところです。

不真面目な上に賃金も高い再エネ君は雇用したくないし、真面目な原発君も賃金が高騰しそうなので、新規採用はもちろん、雇用延長も慎重にならざるを得ません。

ですが、将来的に考えるなら、今は原発君の解雇を呼び掛けている人々も、火力君の解雇を呼び掛ける声に変わる可能性が高いし、海外からは、火力君の代わりに外国人原発君の採用を要求してくるかもしれません。

地震や津波を知らない外国人原発君を採用すると、地震が起きた時に何をしでかすか、予想もつきません。絶対に、外国人原発君の採用は回避したいところです。そのためには、多少は費用が掛かっても、今の原発君を解雇するわけにはいきません。

 

 

とにかく面倒なのは、メディアです。

物知り顔で批判してきますが、実際には何も知らないのです。

どうせ、政府の見解が変われば、言うことも変わるのでしょう。

「原発を直ちに停止する」と政府が言い出したら、メディアは「日本の電力供給が不安定化する」と言うだろうと推測されます。

メディアの役目を、「政府の監視機能だ」と勘違いし、更にそこから「政府批判が役目だ」と思い込んでいます。

メディアの本当の役目は、「真実を報道する」ことです。全てに対する中立性を維持し、真実を伝えることで、国民が正しく判断できるようにするのです。

メディアが本来の仕事をするようになってくれれば、落ち着いて発電くんの採用を考えることができるのですが・・・


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