豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

カテゴリ: 研究機関など


5月の一般公開は、2018年以来、実に6年ぶりです。

2019年は、4月9日に青森県沖に墜落したF35Aの捜索とブラックボックスの回収に、『かいめい』を派遣する等の協力したため、公開日は11月に変更されました。
翌2020年から2022年までの3年間は、新型コロナ感染症の蔓延により、開催されませんでした。
昨年は、今年と同様に抽選方式でしたが、公開日は10月でした。

なので、5月開催は、6年ぶりとなりました。


こうなると、例年は11月に開催されていた横浜研究所の一般公開がどうなるのか、気になります。

2019年は、横須賀本部の一般公開がズレ込んだので、横浜研究所の一般公開は消滅しました。
2020年から2022年は、新型コロナ感染症で開催できませんでした。
2023年は、新型コロナ感染症の5類への移行が5月8日だったので、横須賀本部の一般公開を5月には開催できず、10月にズレ込みました。そのため、横浜研究所の一般公開を連続して行うことは、困難だったのだろうと推測します。

新型コロナ感染症の5類移行と、横須賀本部の一般公開が5月開催に戻ったことで、横浜研究所の11月開催を阻む問題が消滅したことになります。

今年は、6年ぶりに横浜研究所の一般公開が開催されるのでしょうか。
抽選方式になるでしょうが、是非、開催してほしいところです。
開催される場合、また、抽選に応募しよう思います。



さて、昨日、5月18日の横須賀本部一般公開の抽選結果が発表されました。

私も、抽選に応募していましたが、結果は・・・
11月に、会いましょう。





JAMSTECさん。

私を落選させるとは・・・

1週間前、当ブログでも紹介していたJAMSTEC横須賀本部の一般公開の事前申し込みが、本日12時に終了しました。

抽選の上、26日18時頃に、結果が通知されるそうです。
私のところへは、『宇宙兄弟』のように、直接、星加さんが当選を伝えに来てくれると、思っています。



ただ、気になるニュースもあります。

昨夜、海上自衛隊のSH60Kが、2機も墜落しました。(空中衝突とみられる)
この捜索に、JAMSTECが借り出される可能性があります。
JAMSTECは、人命救助では海流の予想が考えられます。
残骸やブラックボックスの回収でも、JAMSTECが所有する船が応援する場合があります。(ブラックボックスは、2機とも回収済との情報もある)
今回の一般公開では、『新青丸』が展示(船内は非公開)されます。
つまり、予定が空いている可能性があります。
応援に借り出されるかもしれません。

5年前、青森県沖に墜落したF35Aの捜索には、JAMSTECの『かいめい』が使われました。
この影響で、例年5月の横須賀本部一般公開は11月に変更になり、例年11月の横浜研究所の一般公開は開催されませんでした。

もし、開催日が変更になれば、個人的な事情により、見に行けなくなる可能性が高くなります。

私は、事故調査には強い関心があります。
キチンと調査するための応援なら、やむを得ませんが、それは、事故原因が公開されてこそ、調査協力を支持できるのです。調査結果を公開しないなら、話は変わってきます。


成り行きには、関心を持って見ています。






因みに、1週間前のJAMSTEC一般公開の事前申し込みの記事には、アクセスはありませんでした。
流石、辺境のブログです。
お陰で、自分でライバルを増やすことはありませんでした。


JAMSTEC相模原本部の一般公開の事前申し込みが、4月1日から始まっています。
申し込み期間は、4月21日12時までです。

1週間しか残っていません。

私も、今日、申し込みました。



JAMSTEC相模原本部 一般公開 事前申し込みは、以下のリンクから入れます。



「JAMSTEC」+「一般公開」で検索しても、直ぐに見付かります。



抽選制なので、私のライバルを増やすことになりますが、JAMSTECを盛り上げていきたいので、1人でも多くの方々に申し込んで頂きたいと思っています。


お、抽選結果は、4月26日18時頃だそうです。


JAMSTEC大好きの私が、見落としていました。

なっなんと!

JAMSTEC横須賀本部の一般公開が、10月14日に行われていました!!

実に、4年ぶりの開催でした!!!



JAMSTEC関連の話題を検索していて、気付きました。

事前登録と抽選により、人数を絞って行われたようです。
まだまだ、新型コロナの脅威が残っているので、妥当な判断だと思います。


今回は、7月中旬に事前発表があり、9月1日から事前登録を開始し、9月28日には当選者にメールが送られたそうです。

そもそも、一般公開には気付いていませんでした。
気付いていたとしても、家庭の事情により、予定を立てて行動することは難しくなっているので、事前登録はしなかったでしょう。
それでも、当ブログを通じて広めたかったと、残念に思っています。



私は、2018年に横須賀本部と横浜研究所の一般公開に行ったのが最後です。

2019年は、空自のF35の墜落事故を受けて、横須賀本部の一般公開が11月にずれ込んでしまったため、都合が合わなくなり、行くことができませんでした。
その後、新型コロナによるパンデミックで、一般公開は行われなくなり、残念な数年を過ごすことになりました。


来年こそ、6年ぶりに一般公開に行き、情報を仕入れたいと、心密かに息巻いています。

JAMSTECで建造中の北極域研究船について、船名の募集が始まりました。

詳しくは、以下のリンクを御覧ください。


(応募期間:2023年10月20日 17時00分まで)




この船は、海洋地球研究船『みらい』の後継船に位置付けられる船で、主として北極海で気象や生態系の研究に用いられる予定です。
極域で活動するため、『みらい』にはなかった砕氷能力が与えられています。
また、『みらい』の1.5倍の総トン数に大型化します。


現在、JAMSTECに所属する有人調査船は、『しんかい6500』を含めて、7隻です。
就役時期に並べてみます。

〈船名〉             〈就航〉  〈退役〉
なつしま(しんかい2000支援船)1981年 2015年
淡青丸              1982年 2013年
しんかい2000         1983年 2004年
かいよう             1985年 2015年
白鳳丸              1989年
よこすか(しんかい6500支援船)1990年
しんかい6500         1991年
みらい              1996年      (『むつ』は1972年)
かいれい             1997年 2022年
ちきゅう             2005年
新青丸              2013年
かいめい             2016年


1997年から、9隻の体制を維持してきましたが、2016年には8隻体制、今年からは7隻体制に縮小してきました。

北極域研究船が就航すれば、前進の『むつ』を含めれば船齢が50年を超える『みらい』の退役は確実です。
また、過酷な環境で運用される『しんかい6500』も、既に船齢は30年を超えており、遠くない将来、退役することは確実です。
ですが、代替船になるはずの『しんかい12000』は、予算も付いていません。建造技術も、失われつつあります。
母船の『よこすか』も、『しんかい6500』と同時に退役するでしょう。
『白鳳丸』も、船齢が30年を超えているので、退役時期が迫っています。

間も無く、JAMSTECは、北極域研究船、『ちきゅう』、『新青丸』、『かいめい』の4隻体制に、縮小してしまうのでしょう。

『みらい』が退役した後の未来は、暗いと言わざるを得ません。


と言うことで、北極域研究船の船名は、『くらい』にするべきだと、私は思います。

ってネ。




きつい皮肉はこれくらいにして、候補を考えてみることにします。


JAMSTECの調査船の船名は、地名、科学用語、「かい」で始まる用語に分類できそうです。

まず、地名ですが、『なつしま』と『よこすか』です。
『よこすか』は、母港でも『横須賀』です。
『なつしま』は、JAMSTEC横須賀本部の後ろに控える小山で、元々は「夏島」と呼ばれる島でした。
大日本帝国憲法の起草の地としても、知られています。
JAMSTEC横須賀本部の裏側には、『明治憲法起草地記念碑』があります。

科学用語に該当するのは、『ちきゅう』と『しんかい6500』等です。
科学用語と言うほどのものではありません。
もちろん、『地球』と『深海』の意味です。

「かい」で始まるのは、『かいよう』、『かいれい』、『かいめい』があります。
ただ、「海洋」と「海嶺」は、「海」の『かい』ですが、『かいめい』は「解明」でしょうか。
無人探査機を含めると、『かいこう』が現役ですが、これは『海溝』でしょう。

これ以外では、『みらい』、『白鳳丸』、『淡青丸』、『新青丸』があります。
『淡青丸』は、東大所属の調査船だった経緯から、東大のスクールカラーから命名されたそうです。
『新青丸』は、『淡青丸』の後継船なので、「青」を引き継いだのでしょうか。
『白鳳丸』も、東大の調査船でしたが、『淡青丸』と共に、国立大学法人化でJAMSTECに移籍されました。用語としては、7世紀の『白鳳時代』がありますが、命名の由来はわかりませんでした。



個人的に、命名を考えてみます。

まず、「かい」で始まる名前を考えてみました。

『かいげん』・・・開眼
『かいだい』・・・海台
『かいちょう』・・海潮、開帳
「かいひょう』・・海氷

開眼と開帳は、北極海を開き見る意味を持たせています。


地名でも、考えてみました。

『むつ』・・・・・陸奥
『そうや』・・・・宗谷

陸奥は、『みらい』の母港のむつ市に因むものです。
宗谷は、日本最北の市で、日本初の南極観測艦の名前でもあります。


今までのJAMSTECの調査船にはないパターンですが、人名でも考えてみました。

『うえむら』・・・植村直己(冒険家)
『のなか』・・・・野中到 (気象研究者)

植村直己さんは、冒険家と知られています。1978年には、北極点に達しています。
野中到さんは、富士山頂での気象観測を始めた人物で、日本の気象観測において、大きな足跡を残しました。北極域研究船の建造目的の一つが極地気象研究なので、この方が浮かびました。


最後は、科学用語です。

『びゃくや』・・・白夜

これは、説明の必要もないでしょう。

でも、一日中、真っ暗な『極夜』の方が、今の日本に似合っているように、私は思います。
ホント、お先真っ暗ですよ・・・

(JAMSTEC 4隻体制かぁ・・・)

JAMSTECの『かいれい』が、2月1日をもって運用を終了したそうです。

『かいれい』は、1997年の竣工ですので、船齢24年でした。

老齢船の明確な定義はありませんが、私の記憶では、船齢が20年以上の船を老齢船としていたはずです。
船舶保険では、船齢が15年以上を老齢船としているようです。
いずれにしても、『かいれい』は、老齢船に分類されます。

ですが、JAMSTEC所属の船でも、他にも老齢船はあります。
『よこすか』は、1990年の竣工です。
『みらい』は1997年の竣工ですが、前身の原子力実験船『むつ』としては、1969年に進水しています。
『しんかい6500』も、運用開始は1991年です。
日本郵船のクルーズ客船『あすか2』も、前身の『クリスタル・ハーモニー』の竣工は、1990年ですが、まだまだ元気です。

『かいれい』の引退は、船齢も関係あるでしょうが、予算の縮小が原因のようです。
自民党版の『事業仕分け』ですか?
今後、売却されるそうです。

別の背景として、『北極域研究船』の新造もありそうです。
『かいれい』の3倍近い大型船で、砕氷能力も、厚さ1.2mの1年氷の連続砕氷が可能になる見込みだそうです。(PC4)
(北極域研究船の詳細はこちら→https://m.youtube.com/watch?v=EHrg_7KmBZo )

ただ、この船は、『みらい』が担っている役割を代替します。『みらい』の船齢を考えると、『北極域研究船』が竣工すれば、『みらい』は、引退するはずです。
となると、『かいれい』の引退は、やはり予算不足が要因のようです。


2019年4月のF35墜落事故では、『かいめい』が捜索に協力し、FDR(Fright Data Recorder)の発見等の成果を上げています。
この年のJAMSTEC相模原本部の一般公開は、例年の5月から11月に変更されています。
一般公開に向けて、『かいめい』の航海日程に数日の空きがあったのでしょう。機能的にも都合が良い『かいめい』を、F35の捜索に振り向けたと想像します。

このように、JAMSTECは、対極となる防衛部門にも協力してきたのです。
それなのに、『かいれい』の運用を続けられないくらいに予算を絞られるとは・・・
『かいれい』の利用単価は、約700万円/日です。単純計算で年間25億円余りです。
F35Bの単価が約130億円と言われていますから、1機諦めれば、『かいれい』の5年分の運用費が捻出できます。交換部品購入費や運用費を含めれば、『かいれい』が動かなくなるまで運用できそうです。


最近の政府は、大きく右傾化しているように感じます。
産業化が容易な分野を除くと、研究費は削られています。

『北極域研究船』は、建造費で300億円、30年間の運用費も含めると1155億円と見積もられています。
建造目的の中には、北極航路の開拓や、将来的な潜水艦の活動のために、海底地形の詳細を知ることも含まれていると、想像します。
もちろん、中心となる活動目的は、極地の気象観測と地球温暖化の研究です。経済利用や外交カードとして気候変動等、政府に予算を要求しやすかったのでしょう。

一方、『かいれい』は、地震予知は不可能との考えが一般化し、地球物理学への関心が下がってしまったのでしょう。
先に立案されていた『しんかい12000』の計画も、全く進んでいません。
『北極域研究船』とは、対照的です。

実は、私は『しんかい6500』とは、ちょっとだけ縁があります。(詳しくは秘密)
それゆえ、JAMSTECが大好きな私には、寂しい現実です。

立川市にある国立極地研究所が、明日(2020年12月4日)から南極・北極科学館を再開するそうです。
毎週金曜日のみの開館で、予約が必要です。

 1回目 10:30〜12:30
 2回目 14:00〜16:00

1組3人まで、各回3組までに制限されています。


国立極地研究所は、4年前の一般公開で訪れたことがあります。
これは、4年前の一般公開時のパンフレットです。
南極・北極科学館は、パンフレットではピンク色で示された建物で、施設の南東部にあります。

国立極地研究所2016年一般公開3


一般公開が再開されたなら、また訪れてみたいと思っています。

今日はJAMSTEC横須賀本部の一般公開日です。


でも、私は行けませ〜ん!!!!!!


横須賀本部の一般公開は、例年は5月中旬に行われます。
また、例年であれば、今頃は同じJAMSTECの横浜研究所で一般公開が行われます。ところが、横浜研究所は、今年は一般公開は行われず、代わりに7月中旬にミニセミナーが開かれただけでした。
(この時も、私は行けませんでした!)

なぜ、こんな事態になったのか、私なりに推測(こういうのを憶測と言うのかも)してみました。


今年4月9日夜、青森県沖の太平洋で、F35戦闘機が墜落しました。
最新鋭のステルス戦闘機ですので、事故原因解明のためにも、機密保持のためにも、機体の引き揚げは急務となりました。
防衛省からJAMSTECにも応援要請があり、JAMSTEC所属の『かいめい』が借り出されました。
『かいめい』は、4月24日に出港しています。そして、5月8日まで捜索を行い、いくつかの成果も上げて帰還しています。

『かいめい』を派遣するためには、様々な準備と調整が必要なるはずです。
JAMSTECは国の機関ですから、予算に基づいて年間の予定が決まっているはずです。
おそらく、4月10日にはJAMSTECに協力要請があったと思います。
そこから、事務方の御苦労が始まったと思います。

まずは、所有船舶の中から、派遣する船を選定するところから始まったはずです。これは、すぐに決まったでしょう。
続いて、派遣期間を決めなくてはなりません。機体が同盟国以外に渡ることは防ぎたい防衛省とアメリカは、機体の全てを引き揚げるまで捜索の継続を要求する可能性があります。ここの攻めぎ合いは厳しいものだったのではないかと、想像します。最後は、予算を振りかざしたのかなと、勝手な想像を巡らせています。
更には、研究航海の日程変更です。研究航海を変更するとなると、研究者との調整が必要です。研究者にも、その後の予定があるはずですし、場合によっては、他の研究機関(大学など)の所有船も調整したかもしれません。これも、研究者側は被害者ですから、簡単には納得してもらえないこともあったのではないかと予想されます。

これらの調整作業とは別に、『かいめい』を出港させるための準備も、並行して行われたはずです。
防衛省との交渉で、2週間の捜索活動と移動に必要な燃料の補給、乗組員の食糧、捜索の使用機器の搭載、場合によっては捜索機器の制御に使うコンテナも搭載したかもしれません。
捜索ミッションの立案のため、防衛省とJAMSTECの担当者で検討が行われたことは確実です。

これらを片付けたら、やっと一般公開の立案が始まるわけです。
最初に、横須賀本部の一般公開を横浜研究所の一般公開と差し替えることだけを決め、細かな日程調整も何もかも先送りにしていたでしょう。
日産自動車も、駐車場の提供を打診されたとは思いますが、当然、生産計画やら何やら、簡単に都合を合わせることは容易ではなく、ピストン輸送のための京急バスとの調整も、最初からやり直しですし、大変だっただろうと想像します。


事務方の御苦労と御努力に、拍手を送りたい気持ちです。

隕石の収集数が世界で最も多い国を御存知でしょうか。

国土が最も広いロシア?
宇宙技術レベルが高いアメリカ?
植民地が多かったイギリス?

いずれも間違いです。
実は、日本なのです。
世界で発見される隕石の4分の3を、南極が占めています。昭和基地の近くには、天然の隕石集積地があり、日本の観測隊が収集を行ってきたので、日本の隕石収集数が世界一になったのです。
隕石は、太陽系の起源についての多くの知識を得ることができます。これらの研究は、ハヤブサ2が持ち帰るであろう2種類のサンプルによって更に進むことが期待されます。

南極は、隕石の他に、氷床コアによる研究があります。
氷床には、その時代の空気が閉じ込められています。空気と一緒に、花粉を含むエアゾールも閉じ込められています。これらを調べることで、過去数十万年の気候や植生の変化を知ることができます。

現在、別のブログで氷床コアが絡む小説を書き始めています。
氷床コアは、過去に遡るのに好都合で、様々な想像を掻き立ててくれます。



国立極地研究所の一般公開2019は、8月4日(土)10時〜16時にあります。
なお、予約が必要な見学コースがあります。予約の日限は、7月22日締め切りなので、御注意ください。
(多摩都市モノレール 高松駅 徒歩10分)

国立極地研究所のリンクは以下です。

「ブラックホールの撮影って、何の役に立つんですか?」
どうやら、こんな質問をした方が居るようです。

2、3年前にLIGOが重力波を捉えた際にも、同種の質問がありましたね。
「重力波の研究は、何かの役に立つのか?」

この手の質問をされるメディアの方は、視聴者や読者に分かりやすく伝えたくて聞くのかもしれませんが、考えが浅いように思います。

はやぶさ2が行っている小惑星探査は、何かの役に立つのでしょうか?
はっきり言ってしまえば、直接的に実生活に役立つ内容ではありません。
ですが、日本のメディアは、「はやぶさ2は何かの役に立つのですか?」とは質問しない筈ですし、そのような質問があったとは聞いていません。
なぜでしょうか?
理由は、メディア自身がはやぶさ2の目的を理解しているからだと思います。
逆に言えば、ブラックホールの直接撮影や、重力波の検出の目的を理解していないのだろうと、推察されます。
「何かの役に立つのか?」と聞くのは、メディアの不勉強さが原因なのです。


様々な研究は、実生活に直結するような内容になる事は、まずあり得ません。
例えば、アポロ計画は、実生活に役立つのでしょうか。
月の石を持ち帰ったところで、何の役にも立ちません。
でも、副産物はありました。
例えば、LSIに繋がる集積回路の開発、政府が推進する水素社会に不可欠な燃料電池、焦げ付かないテフロン加工、マジックテープ・・・。
実は、数えきれないほどの副産物を生み出しています。
今回のブラックホールの直接撮影においても、若き研究者が膨大なデータの解析アルゴリズムを開発していますが、将来的にはビッグデータ解析への応用があるかもしれません。

もちろん、研究は、このような副産物を生み出すために行っているわけではありません。
基本は、知への欲求を満たすためにやっているだけです。
産学共同研究のように、実用化を目的とした研究も大切ですが、知識や経験を積み上げていく基礎研究も、同様に大切です。その研究は、直接的に役立たなくても、思わぬ形で役に立つかもしれませんし、永久に役立たないかもしれません。
ただ、役立たないという理由だけでやめてしまうのは、どうかと思うのです。

世の中には、役に立たないものは山ほどあります。
ニュース以外のTV番組は、役に立たないものがほとんどではありませんか。
小説や音楽は、何かの役に立つのでしょうか。
もし、人の心を癒したり、豊かにする力があると言うなら、ブラックホールの画像や、重力波の観測結果は、私の心を豊かにしてくれるので、同じようなものです。
逆に、このような知の探究が見られなくなると、私の心は力を失うでしょう。


JAMSTECは、横須賀本部の一般公開を例年の五月から秋に延期すると発表しました。
秋は、個人的な都合で見に行くことが難しく、私個人にとっては中止に等しい発表でした。
私の心は折れてしまいそうです。

地震関係では、『現代の稲むらの火 観測と計算の連携による津波即時予測技術』セミナーも聞きました。

DONETから水圧データを用いて津波を実測し、高精度・高速で津波警報を出す研究だそうです。講演では、尾鷲での実測の例が紹介されていました。
波長が極端に長い津波は浅海波ですので、海底付近の海水も動きます。
そのため、津波は、海底の地形の影響を受けて変化します。
津波の高さや到達時刻の計算は、膨大な量になります。地震が発生してから計算したのでは、間に合いません。そこで、様々な地震を想定して津波の高さと到達時刻をシミュレーションしてデータベースとして蓄積しています。
(リンク⇒https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/tsunami/ryoteki.html
これに、DONETからの実測値を加えることで、精度を高める研究です。



津波から離れましょう。

地震関係で、研究者とお話をする機会がありました。
話題のポイントは、スロースリップと南海トラフ地震でした。
過去の経験から、南海トラフ地震が起きる40年ほど前から、近畿地方で内陸地震が増える傾向があるそうです。兵庫県南部地震(阪神大震災)や大阪北部の地震が発生している現在は、南海トラフ地震が近いと思われるのだそうです。
兵庫県南部地震から23年余りが経過しおり、残された時間は最大でも17年足らずしかないことになります。
ですが、南海トラフ地震は、100~150年周期です。その内の40年は、27~40%にもなります。こんな長期を取り上げても、統計的に意味があるのか、疑問です。しかも、精度の高いデータは精々100年程度、曖昧な記録を含めても1500年程度の記録しかありません。回数にして9回(南海、東南海が個別に発生した例を含めて12回)しかありません。
この程度のデータ量では、南海トラフ地震の40年前から近畿地方で内陸地震が増えるとは言い難いように思います。

スロースリップでは、スロースリップが起きている場所で、大地震が起きる場合が多いとのことでした。
この件については、スピンオフブログであるもう一つの豊葦原中津谷で、スロースリップと大地震とは直接の関係はない主旨を記事を書いています。
 ・スロースリップと大地震の関係
 ・スロースリップ自体が大地震になるのか?
地震の発生頻度は、マグニチュードが1上がると10分の1になる事が知られています。
本震に比べ、余震の規模はマグニチュードで1くらい下がります。
と言うことは、10回に1回くらいは本震に近い規模の余震が発生し、100回に1回くらいは本震を超える地震が発生しても不思議ではありません。
スロースリップは、揺れがはるかに小さいため、同規模の地震より観測が難しくなります。大地震とスロースリップの関係でも、大地震が発生後にスロースリップに気付くことが多いようですが、これは、スロースリップの観測が難しいためと思われます。スロースリップは実際の発生数より少なく見積もられ、大地震の時だけ詳細に調べるためにスロースリップが発見されているとみるべきでしょう。
ならば、大地震とスロースリップが関係があるとは言い難く、数多く発生しているスロースリップの中で、たまたま本震であるスロースリップより大きな余震が発生しているだけと考えるべきだろうとの結論に達します。

正直なところ、日本の地震を予知するための研究は、理系的な発想ではなく、文系的な手続きで行われているような気がしました。



JAMSTEC横浜研究所

今回、最も長い間、質問攻めにしてしまったのは、アカイカの研究のところでした。

アカイカは、あまり暖かくなく、冷たすぎない海水を好むのだそうです。
このアカイカが好む水温の分布を、シミュレーションで見つけ出す研究だそうです。
アカイカの魚群をシミュレーションで予測できるので、漁業への貢献できます。
既に、社会への提供が成されていて、漁業関係者の間で利用されているのだそうです。
アカイカの分布が推測できるのなら、アカイカを餌とするアジやサンマも、漁場を予測できる可能性があり、研究も進みつつあるようです。


シミュレーション系では、黒潮の流れを再現する研究がありました。
黒潮が蛇行する要因の一つに、伊豆諸島があります。
伊豆諸島付近は水深が浅くなっているので、流れが乱されやすいのです。
黒潮の大蛇行ですが、大蛇行の西側で時計回りの渦ができます。
面白いのは、その渦の下の水深3000m付近では、逆方向の渦ができているのです。
私個人の考えですが、地球温暖化が進むと、海水は表層と深層との間に対流が起きにくくなり、年毎の気候のブレが大きくなると思っています。
先程の深海の渦は、地球温暖化が進むとどうなるのか、気になるところです。


シミュレーション系の最後は、海水温の未来予測シミュレーションです。
JAMSTECのHPで公開されているとの事だったので、探してみました。

SINTEX-F

リンク⇒http://www.jamstec.go.jp/frcgc/research/d1/iod/seasonal/outlook.html

ここでは、話題が脱線し、ペンギンの生息域で盛り上がりました。
ペンギンの北限がガラパゴス諸島であることは、御存知の方も多いでしょう。
では、ガラパゴス諸島がペンギンの北限になったのでしょうか。
それを考える前に、マゼランペンギン、フンボルトペンギンを見ておくべきでしょう。
ガラパゴスペンギンとマゼランペンギン、フンボルトペンギンは、いずれもフンボルトペンギン属に分類されます。外見も似ていて、私のようにペンギンに詳しくない者には、見分けることも難しいくらいです。
フンボルトペンギン属(ケープペンギンを除く)の生息域は、南アメリカ大陸の南からマゼラン、フンボルト、ガラパゴスの順に並んでいます。
これらの生息域は、南から北へとフンボルト海流が流れています。この流れに沿って、生息域を北に拡げたのです。
フンボルト海流は、赤道まで北上すると、南アメリカ大陸を離れます。ガラパゴス諸島を通過して、南赤道海流となって太平洋を横断する流れになります。赤道より北側は、反赤道海流やカリフォルニア海流が南下してくるため、ペンギンの北上を阻みます。ペンギンが北アメリカ大陸に拡げられなかった理由は、海流にあるようです。
生息域拡大で、残るは太平洋横断です。
南赤道海流は、太平洋を横断してながれますが、キリバス付近まで島影さえありません。
ペンギンは、抱卵するために陸が必要ですが、ガラパゴスを離れると陸がないため、ペンギンの繁殖域の拡大は、ガラパゴス諸島までで止まったのです。

話は脱線したのですが・・・
展示されていた研究では、これからエルニーニョが発達するとのことでした。


今回の横浜研究所の一般公開は、昨年よりも少し展示が減っているような気がしました。
特に、長期の気象シミュレーションは、見当たりません。
温暖化をテーマにした展示は少なかったように思います。

温暖化関連では、セミナーの『北太平洋に棲むプランクトンの多様性と生産力』くらいでした。

当セミナーの概要は、プランクトン生息数の方程式化でした。
プランクトンの生育には、主として日照と栄養塩の濃度が関係します。
熱帯の海では、日照が充分にあり、プランクトンの生育は良好です。
その結果、栄養塩はプランクトンに取り込まて、濃度が下がります。
一般に、熱帯の海は透明度が高いものです。
これは、プランクトンの密度が低くく、視界を遮るものが少ないためです。
実は、熱帯雨林でも、土壌の栄養価が低い事が知られています。
これも、海洋と同じ理由によるもので、充分な日照と雨があるので、土壌内の栄養分は樹林に吸い取られてしまうのです。それ故、熱帯雨林は伐採すると砂漠化しやすいのです。

閑話休題。
講師のスミス氏によると、栄養塩が充分にあれば、大型のプランクトンが増えるのだそうです。
結果的に、プランクトンの種類は多様化するのです。
一方、栄養塩が少ないと、大型のプランクトンには厳しい環境になるため、生息できるのは小型のプランクトンに限られていきます。
また、プランクトンの生産力は、栄養塩が少ない環境ではプランクトンの大小の影響は小さく、栄養塩が多い環境ではプランクトンの大小で大きく変化します。
下のグラフのようなイメージになります。
(グラフは伊牟田が作成しました。スミス氏の資料と違っている可能性があります)

プランクトンの生産力

このような特性をプランクトンの多様性や生息数を基にした方程式を研究しているのだそうです。

私は質問できませんでしたが、生物が関係するシミュレーションにおいて、食物連鎖の底辺を構成するプランクトンの状態を簡単な方程式で算出できるなら、大きな武器になるはずです。
このような研究をベースにした研究や発見が増えるのでしょう。


JAMSTECコトクラゲ


JAMSTEC横浜研究所の一般公開に行ってきました。

今回、最も印象的だったのが、スーパーコンピュータ暁光が撤去されていたことです。

暁光



暁光は、20PFLOPsを達成し、昨年末の時点で世界3位(国内1位)の高性能を発揮していました。しかも、設置数を増やし、更なる高性能を狙っていたのですが、開発元企業の社長による不祥事で、半年前に撤去が決まったようです。

理科離れの激しい政治家は、「2位じゃダメなんですか!」と言いましたが、スパコンの性能は順位とは関係のない世界です。高ければ高いほど、有用なのです。
そう思うと、つまらないケチが付いたものだと、残念でなりません。

JAMSTEC横浜研究所の一般公開に来ています。

仕入れたネタは、なるべく早く記事にしますので、御期待ください。

JAMSTEC横浜研究所2018



JAXA筑波宇宙センターでは、ミニトークショーを聞きました。
私が聞いたのは、「気候変動観測衛星しきさい~地球の彩りを宇宙から~」でした。

しきさいシール

「しきさい」は、多波長光学放射計(SGLI)を搭載し、雲、エアロゾル、海色、植生、雪氷などを観測します。
(リンク⇒http://www.jaxa.jp/projects/sat/gcom_c/ )

自然由来の二酸化炭素は、年間9炭素億トンが循環していると考えられています。
これに対し、人為由来の二酸化炭素は、年間89炭素億トンもあります。
しかし、エアロゾル等によって観測値が乱され、精度の高い観測ができていませんでした。
「しきさい」は、エアロゾルの観測などを行い、気候変動の監視とメカニズムの解明に期待されています。

2017年12月23日に打ち上げられた「しきさい」は、現在は、観測値と実測値の照合などを行い。実運用開始に向けた調整を行っています。
講演された杢野正明氏に伺ったところ、関係する研究機関と連携して、研究機関が持つ実測値との照合を行っているそうです。
その中には、アルゴフロートも含まれているようです。


地球温暖化の観測は、「しきさい」の他に、10月29日に打ち上げ予定の温室効果ガス観測技術衛星「いぶき2号」や、水循環変動観測衛星「しずく」があります。
日本と欧州が協力して開発を進める地球観測衛星EarthCARE(Earth Clouds, Aerosols and Radiation Explorer)も、来年に打ち上げが予定されています。
少しでも精度の高い観測によって、地球の未来が予測されることを期待しています。

リンク:いぶき2号・・・http://www.satnavi.jaxa.jp/project/gosat2/
    しずく  ・・・http://www.satnavi.jaxa.jp/project/gcom_w1/
    EarthCARE・・・http://www.satnavi.jaxa.jp/project/earthcare/

雨の中、JAXAのつくば宇宙センター特別公開に行って来ました。


JAXA筑波宇宙センター正門

JAXAは初めてです。

そんな中でも、いくつか出会いがありました。

一つは、「しきさい」の講演で、案内をしていた方です。

H2、H3のエンジン開発をしていると、お聞きしました。


H2


早速、H3のエンジンの比推力(ロケットエンジンの燃費に相当)がH2より低下している点をお聞きしたところ、エンジンの効率よりもコストを重視したのとのこと。

比推力はエンジンの性能を示す重要な指標ですが、それが低下することより、コストを重視したわけです。

H3は、使い捨てのロケットです。

一度しか使わないエンジンは、安いほど良いに決まっています。

比推力の僅かな低下なら安い方を優先するのも、方向性として間違っていないと思います。


H2の爆発事故の原因であるポンプのキャビティション対策も、H3にも反映されているとのこと。

その際に、「船のスクリューなら、キャビティションは当たり前」などと、暴言を吐いてしまったことを深く反省しております。


しんかい6500と言えば、支援母船のよこすかを無視することができません。

よこすか全景

ですが、調査船と聞くとコンテナを無視できないのが、伊牟田の悪癖です。

まずは、この写真を見てください。


コンテナ

このアングルは、毎年のように撮影しています。
2016年のコンテナ
2017年は下の写真
コンテナ2017

これらのコンテナには、実験装置が詰め込まれているそうです。
いざ、調査船で調査に行こうとなった際には、コンテナを調査船に積み込みます。
よこすかも例外ではありません。
ただ、しんかい6500を運用するので、昨年のかいめいとは違いがあります
典型がこれでしょう。


IMG_1084

よこすかは、格納庫内にコンテナを搭載しています。
それも、2階部分です。

よこすかにはコンテナのサイズにもよりますが、最大でも6個しか搭載できないそうです。
船体はほぼ同規模のかいめいが10個以上も搭載できる点で、目的の違いを感じます。


コンテナ・オタクの伊牟田の戯言は、これくらいにしておきましょう。 

昨年は展示がなかったしんかい6500ですが、今年は展示されていました。

昨年に行われた耐圧殻内の大改修後では、耐圧殻の状態も確認されました。

潜水調査船において、耐圧殻は、浮力材と並んで重要な技術です。

 
しんかい6500全景


中国の7000m級潜水調査船蛟竜は、耐圧殻はロシア製、浮力材は欧州の市販品
使用しているそうです。(しんかい6500は、いずれも日本製)

蛟竜の運用最大潜航深度はしんかい6500上回る7000mですが、
安全限界でみると、しんかい6500の10050mに対し、
蛟竜は9625m(あるいは7700m)となっています。

蛟竜しんかい6500を超えることを目標としていたので、
少々無理をしているように思えます。

それは、ライフサポート時間(緊急時の生存可能時間)にも現れていて、
しんかい6500の129
時間に対して、蛟竜は84時間と短くなっています。

もちろん、設計が20年も新しいので蛟竜の方が優れている点もあるのですが、
乗るのはちょっと怖いですね。

 

 

さて、しんかい6500の耐圧殻ですが、実物を作る前に試験を行っています。

JAMSTEC横須賀本部には、その試験装置があります。


高圧水槽実験

実物の3分の1ほどのサイズの耐圧殻を試験装置に入れ、圧壊するまで加圧しています。

その結果、目標深度6500mの約2倍の13200m相当の圧力まで耐えています。

下の写真は、13200m相当の圧力で圧壊した試験用耐圧殻です。


耐圧殻圧潰
 

昨年の大改修で、耐圧殻の検査も行われましたが、製造当時の状態が今も維持されていた
そうです。

近年、後継機しんかい12000の話が出ていますが、中々予算化が進んでいません。

しんかい6500でも13000mに耐えられるから、
しんかい6500でマリアナ海溝も潜ってしまえばいい」と冗談が出るほどだそうです。

 

ちなみに、しんかい6500は老朽船です。

老朽船とは、船齢が20年を越えた船を指します。

しんかい6500は、1989年に完成していますから、30年近い運用実績があります。
潜航回数も1500回を超えており、数々の成果と共に、30年に渡って世界の先端を
走り続けてきた性能と信頼性は、誇るべきものだと思います。

どこかの誰かは、「2位じゃダメなんですか?」とおっしゃいましたが、
30年も経過した老嬢にこれからも仕事をさせるのではなく、
しんかい12000を建造し、役割を分担させていくべきだと、私は思います。

JAMSTEC横須賀本部の2018年一般公開に行ってきました。
展示船は、昨年、一昨年とかいめいでしたが、今年はよこすかでした。

よこすか1

御存知の通り、よこすかは、しんかい6500の母船です。

しんかい6500

しんかい6500は、昨年は改修中だったので、展示されていませんでした。
今回は、横須賀本部での一般公開では、改修後は初めて展示のはずです。

ところで、4月には宮崎でよこすかしんかい6500を展示しています。

つまり、よこすかしんかい6500を搭載していたのです。
では、どうやってしんかい6500を下ろしたのでしょうか。
質問してみたところ、よこすかを船尾付けで接岸して下ろすのだそうです。
今回も、まず船尾付けで接岸してAフレームクレーンでしんかい6500を下ろした後、改めてよこすかを左舷付けで接岸したのだそうです。
よこすか

残念ながら、腰痛が出てしまい、思うように行動できませんでした。
と言いつつ、いくつか面白いネタも仕込んできましたので、機会を見て紹介していこうと思っています。


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