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カテゴリ:研究機関など > 極地研究所

国立極地研究所の一般公開を掲載しています。

国立極地研究所一般公開 2016年
 国立極地研究所の一般公開 1
 国立極地研究所の一般公開 2

 国立極地研究所の一般公開 3

 国立極地研究所の一般公開 4

 国立極地研究所の一般公開 5

 国立極地研究所の一般公開 6


国立極地研究所の一般公開 2019年
 国立極地研究所の一般公開 2019年の案内

国立極地研究所の一般公開に行きました。

当ブログのテーマの一つである気象予測について、勉強する目的もありましたが、単純に好奇心で来たと言った方が正確かなと、思います。

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ここでは、サイエンスカフェ(ミニ講演)を中心に回りましたので、その内容と感想は個々に書いていくことにします。

ところで、地球温暖化に伴い、北極海の海氷が夏場に小さくなっていることがニュースになっていますが、今回の一般公開では海氷が最小になる日の予想をしてきました。
全くの直感ですが、予想する人が少ない9月19日にシールを貼ってきました。

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ですが、残念ながら、証拠写真はまたしてもピンぼけでした。




2019年10月4日 追記
・2016年の北極海の海氷面積が最小になったのは、9月7日でした。
 12日も外してしまいました。

国立極地研究所の一般公開2016年は、8月6日でした。
国立極地研究所は、立川市の米軍基地跡に7年前に移転してきました。
JR立川駅からは歩いても20分足らず。
5月に行ったJAMSTECの立地とは大違いです。

さて、極地研の一般公開です。

国立極地研究所2016年一般公開1

国立極地研究所2016年一般公開2

国立極地研究所2016年一般公開3


今回は、サイエンスカフェを中心に回りました。
私が聞いた講演は、以下の4件でした。
      ・氷河に封じ込められた化石花粉のDNA研究
      ・気候変動の鍵を握る極域の海と海氷
      ・地球環境を駆動する南大洋と南極氷床
      ・日本の天気予報を改善する北極海の気象観測

これらの講演の概要は、機会を見ながら書くことします。


国立極地研究所は、敷地がコンパクトな事、国文学研究資料館・統計数理研究所と同居等、
JAMSTECとは趣の異なる研究施設でした。
縁深い砕氷艦「しらせ」も海上自衛隊所属で、極地研の所有ではありません。
ですが、研究内容はJAMSTECと関係深く、北極観測ではJAMSTEC所属の
「みらい」を使用する等、連携した研究が行われていました。

JAMSTEC同様、今後のブログのネタとして使っていく予定です。

極地研究所と言えば、真っ先に思い浮かぶのが、南極観測船ですね。
現在運用されているのは、2艦目の砕氷艦「しらせ」です。

しらせ2

ちょっと意外に思われるかもしれませんが、「しらせ」所属は海上自衛隊です。
これは、戦後初の南極観測で使用した「ふじ」、先代「しらせ」の全てに共通します。
一つには、南極観測が非常に危険だったためなのかもしれません。
(「そうや」のみ、海上保安庁の所属)

しらせ


こちらは、先代の「しらせ」です。
南極観測に用いられた歴代の砕氷艦で唯一の三軸船でした。
大きさや性能は現行の「しらせ」と大差なく、日本の南極観測において、砕氷艦の完成形とも言えるでしょう。
実際、歴代で最も多い25回の南極観測を成功させています。

「しらせ」の名前ですが、一般には白瀬矗が由来と言われています。
(正式には異なるのですが、大元を辿れば白瀬矗に行き着くのです)
白瀬矗は、1910~1912年に日本で初めての南極探検を行った人物です。
極地研究所にも、記念碑がありました。

白瀬南極探検隊記念碑

白瀬南極探検隊記念碑2



南極点にこそ達することはできませんでしたが、貧弱な装備にも拘らず、この時代の南極探検において全員が無事に帰還したことは見事と言っても良いと思います。

日本の南極観測では、越冬隊の死者は1名のみです。
昨年は、残念ながら「しらせ」乗組員に死者がでましたが、安全第一に観測を続けて戴きたいと思っています。


極地研究所の一般公開では、サイエンスカフェ(ミニ講演)を中心に見てきました。
私は、「サイエンス」より「カフェ」の方に惹かれたのかもしれません。

そのサイエンスカフェの中で、最後に見た「日本の天気予報を改善する北極海の気象観測」が最も印象に残っています。
講演したのは、昨年に博士号を取ったばかりの若い研究者。
極地研らしく強めの冷房の中、汗を流しながらの熱い講演でした。

彼によると、北極の気象観測は、日本の天気予報を行う上で非常に重要なのだそうです。
現在、北極圏にある気象観測点は、わずかに16ヶ所しかないそうです。
この16ヶ所では、通常の2倍にあたる1日4回の気象観測を行うことで、観測点数の少なさを補っています。
その効果は大きく、他の観測点と同じ回数分の気象データを入力した場合の気象シミュレーションとの比較を行うと、明らかに気象シミュレーションの精度が低下することが確認できたそうです。
逆説的に言えば、北極の気象は、日本周辺の気象にも大きな影響を与えていることを示しているのです。

さて、その北極ですが、近年、大きな気候変動が起き始めています。
その影響は、必ず日本周辺の気候にも現れるはずです。
以下は、「北極観測」という極地研究所の冊子の抜粋です。
ここでも、最初に「北極に大きな気候変動が起き始めています」が掲載されています。
北極の気候を読み解き、地球温暖化の現状を把握しなければならないようです。

0.北極観測_表紙&裏表紙

1.北極に大きな気候変動が起き始めています

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