豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

カテゴリ:自給自足型農業 > 作付品種

目次

作付品種
 「豊葦原中津谷」で栽培する米
 タマネギの新品種
 冬のホウレンソウ
 キヌア


遺伝子組み換え
 遺伝子組み換え作物 1
 遺伝子組み換え作物 2
 遺伝子組み換え作物 3
 遺伝子組み換え作物 4
 遺伝子組み換え作物 5
 遺伝子組み換え作物 6
 遺伝子組み換え作物 7
 遺伝子組み換え作物 8

 遺伝子組み換え作物の一般人の認識レベル


その他
 栽培種
 小麦のゲノム解析完了


まずは、このテーマで何回か書くことになるでしょう。
 
遺伝子組換え作物と言うと、多くの方が「危険」と思うのではないでしょうか。
危険」の根拠は、「遺伝子組換えを行っているから」というところでしょう。
では、「遺伝子組換えは、なぜ危険なのか」と問われると、誰も答えられません。
ただ、漫然と「遺伝子組換え = 危険」と考えているだけではないでしょうか。
 
かく言う私も、似たようなレベルです。
 
ですが、遺伝子組換え作物は、食糧自給率向上には欠く事のできないものです。
「豊葦原中津谷」でも、導入を考えざるを得ない時期が来るでしょう。
ならば、一歩ずつでも遺伝子組換え作物の真実に近付く努力をするべきでしょう。
 
 
例によって、シリーズで書いて行こうと考えています。
 

遺伝子組み換え作物のメリットは、基本的に生産者側にあります。
それを持って、消費者側にはデメリットだけであるかのように報じられています。
ただ、科学的とは言える議論は伝わってきていないように感じます。
 
私は、自給自足を目指しているので、生産者であり、同時に、消費者でもあります。
つまり、どこにメリットがあっても、どこにデメリットがあっても、自分に返ってくる立場です。
 
さて、本題です。
遺伝子組み換え作物のメリットは何でしょうか。
 
一つ目に、害虫被害が少ないことです。
二つ目に、除草剤耐性を持たせられることです。
三つ目は、任意の栄養価を高める事ができることです。
 
これらの機能の組み合わせにより、二次的なメリットがあります。
害虫駆除や除草の手間が減るので、生産コストが下がります。
病害虫被害が減るので、生産量が増えます。
使用する農薬が減るので、安全性が向上します。
 
 
ここまでみると、良いことづくめです。
でも、本当にそうなんでしょうか。
もう少し踏み込んでみたいと思います。
 

遺伝子組換え作物のメリットは見てきました。
今日は、デメリットを見てみたいと思います。
 
1.健康に悪影響を及ぼす可能性がある。
2.自然環境を破壊する。
3.有機農業、従来型農業と共存できない。
4.民主主義と共存できない。
5.世界を養えない。持続的ではない。
 
あるHPから書き出したのですが、正直なところ、首をひねるところがあります。
 
 
1.健康に悪影響を及ぼす可能性がある。
 
原文では、「健康に悪影響を与える可能性が高い」と書かれていました。
その根拠として、遺伝子組換え作物の出現と同時期に、癌・白血病・アレルギー・自閉症等の慢性疾患が急増しているとしています。
また、甲状腺癌と遺伝子組み換え食品のグラフを比較しています。
 
ただ、これは、科学的とは言えません。
というのは、甲状腺癌の増加は、1980年頃から始まっており、1995年頃からの遺伝子組み換え食品とは一致しません。
また、1995年頃からなら、携帯電話の普及が本格化するのも同じ頃ですから、携帯電話の影響とも言えるのです。
(携帯電話と甲状腺癌に関係があるとは思えませんが・・・)
複数の病気と、複数の遺伝子組み合え食品を同時に組み合わせて関係があると言うのは、無理がありますし、科学的な分析を難しくしています。
 
この主張は、遺伝子の仕組みを知らずに、無理矢理、病気と結びつけているようです。
 
 
では、遺伝子組み合え食品による健康被害は無いと断言できるのでしょうか?
遺伝子の構造は、まだ未知なる部分が多く、複数の機能に関わっている場合もあるようです。
分かっている範囲では、人体への直接的な影響はないだけでしょう。
私の理解では、遺伝子組み換え食品は、人体への影響は無いと断言できないものの、危険性は低いだろうということです。
 
 
※メリットに比べ、デメリットは素人考えが蔓延っているので、解析と説明には時間が
 掛かってしまいますね。
 仕方がないので、複数に分割します。
 

昨日からデメリットを見ていますが、
今日は「2.自然環境を破壊する」を見てみたいと思います。
 
1.健康に悪影響を及ぼす可能性がある。
2.自然環境を破壊する。
3.有機農業、従来型農業と共存できない。
4.民主主義と共存できない。
5.世界を養えない。持続的ではない。
 

2.自然環境を破壊する。

一つ目は、農薬使用量の増加です。
遺伝子組み換え作物の目的の一つが、除草剤耐性を持たせることです。
除草剤耐性とは、除草剤でも枯れない能力です。
この能力の目的は、除草剤をまくことで、除草の手間を省くことにあります。
以前は使用しなかった、若しくはほとんど使用していなかった農薬が、大量に使用されるようになるのです。
この点では、間違いなく環境に影響を与えます。
ただ、遺伝子組み換えによって害虫を寄せ付けない機能も持たせることができるので、トータルで 農薬の使用量が増えるのか、詳細に見る必要があるでしょう。
 
 
二つ目は、遺伝子汚染です。
遺伝子組換え作物が、他の同種の作物と交配し、遺伝子を汚染することです。
このような事例はあり得るでしょう。
ただ、単純に遺伝子汚染と言うなら、遺伝子組換え作物だけが遺伝子汚染を起こすわけではありません。
近縁種の作物を隣接した耕作地で栽培すれば、遺伝子汚染は起こる場合があります。
遺伝子組み換え作物の遺伝子を一切取り込みたくないだけで、遺伝子汚染とは別の問題でしょう。
 
三つ目は、化石燃料の使用量が増えます。
と、元ネタのHPでは言っていますが、論理が滅茶苦茶です。
遺伝子組換え作物は、バイオ燃料の要請で採用されたが、遺伝子組換え作物は大量の肥料と農薬の使用が前提なので、これらの生産に化石燃料を大量に使用すると言うのです。
ですが、遺伝子組換え作物は収量が多いので、収量当たりの肥料や農薬の使用量はどうなんでしょう。
また、バイオ燃料のカーボンニュートラル効果も加味しないと、真実は見えてきません。
この論点は、ほとんど無意味でしょう。
 
 
私は、遺伝子組み換えの目的の中で、除草剤耐性は不要ではないかと思います。
この機能があれば、除草剤を使用でき、農作業の手間を省けます。
ですが、土壌汚染を考えると、除草剤を使用しない方が望ましいでしょう。
将来、除草剤耐性の品種が入手できなくなれば、除草剤の残留を考えると、農耕そのものを断念しなければなりません。
また、「豊葦原中津谷」では、連作障害を避けるために輪作する予定ですから、全ての作物を除草剤耐性品種にする必要がありますが、それは無理でしょう。
 
このように考えてくると、遺伝子組み換え作物の内、少なくとも「豊葦原中津谷」においては除草剤耐性は必要性を感じません。
 

一昨日からデメリットを見ていますが、
今日は「3.有機農業、従来型農業と共存できない」を見てみたいと思います。
 
1.健康に悪影響を及ぼす可能性がある。
2.自然環境を破壊する。
3.有機農業、従来型農業と共存できない。
4.民主主義と共存できない。
5.世界を養えない。持続的ではない。
 

3.有機農業、従来型農業と共存できない

まず、問題になるのが、交配による遺伝子汚染です。
ただ、これは遺伝子組み換え作物に限った話ではありません。
近年では、一代種が増えています。
一代種は、収穫の一部を翌年用の種子にできないので、毎年、種子を購入します。
ですから、遺伝子汚染を受けても、翌年にその種子を使うことはありません。
 
もう一つの問題は、除草剤耐性の遺伝子組み換え作物は、除草剤を使うことです。
これは、遺伝子組み換え作物以外では太刀打ちできません。
 
最後に、制度的な問題として、有機認証を受ける上で、近隣地で遺伝子組み換え作物を栽培していないことが条件になるようです。
また、遺伝子組み換え作物では除草剤を使用するので、これも有機認証を受ける上で障害になります。
 
 
「豊葦原中津谷」では、農薬や肥料をできるだけ使わない農法になる予定です。
これは、農薬や肥料の入手が困難になる事を想定しているためです。
逆に言えば、除草剤を含む農薬耐性の遺伝子操作は、「豊葦原中津谷」には不要です。
ですが、害虫対策の遺伝子操作は、農薬の使用量を減らせるので、「豊葦原中津谷」にはメリットがあります。
有機認証は受けられませんが、「豊葦原中津谷」は自給自足なので影響はありません。
遺伝子組み換え作物は、使いようで有機農法や従来型農法とも相性は良くなる可能性があります。

デメリットを見てきましたが、
今日は「民主主義と共存できない」をまとめたいと思います。
 
1.健康に悪影響を及ぼす可能性がある。
2.自然環境を破壊する。
3.有機農業、従来型農業と共存できない。
4.民主主義と共存できない。
5.世界を養えない。持続的ではない。


4.民主主義と共存できない。
 
遺伝子組み換えと民主主義が共存できない理由は2つあるそうです。
一つは、遺伝子組み換え産業の存立が情報操作と不可分だからだそうです。
もう一つは、遺伝子組み換えは農業生産の独占と支配を生んでしまい、民主的な社会の維持ができなくなってしまうためだそうです。
 
最初の「情報操作」ですが、私には被害妄想的に聞こえます。
遺伝子組み換え技術は、企業にとっては重要な知的財産です。
当然、企業内から外に情報が漏れることを極度に嫌う事でしょう。
それを外から穿った見方をすれば、「情報操作」とも取れるかもしれません。
 
「遺伝子組み換えは農業生産の独占と支配を生む」というのは、遺伝子組み換え作物では起こりにくいでしょう。
なぜなら、一度入手すれば、種子から採取し続けることができるので、独占することは容易ではありません。
むしろ、一代種の方が、毎年、種子を購入しなければならないので、独占と支配は遥かに強固でしょう。


ネタにしたHPの主張は、どうでも良いレベルです。
ただ、キチンと考えておく必要はあると思います。
 
「豊葦原中津谷」では、一代種を利用しない方針と、以前から書いています。
基本は、自然栽培種を使いたいと考えていますが、入手は容易ではありません。
継続的に栽培可能なら、遺伝子組み換え作物も考えようと思います。

デメリットを見てきましたが、
最後は「世界を養えない。持続的ではない」をまとめたいと思います。
 
1.健康に悪影響を及ぼす可能性がある。
2.自然環境を破壊する。
3.有機農業、従来型農業と共存できない。
4.民主主義と共存できない。
5.世界を養えない。持続的ではない。
 

5.世界を養えない。持続的ではない。

遺伝子組み換え作物は、世界を養えないそうです。
第一に、遺伝子組み換えは高い生産性を保障しないそうです。
第二に、遺伝子組み換えは農薬や化学肥料を必要とする農業であるため、
世界の全ての農民が利用することは不可能であり、不向きだということです。
遺伝子組み換え作物の導入が引き起こす問題は、遺伝子組み換え作物を持つ者と
持たない者の差でしょう。
持たない者は、持つ者の除草剤で立ち行かなくなるでしょう。
もう一つは、生産者が十分な収入を得ると、増産は考えなくなることでしょうか。
どちらも、遺伝子組み換え作物の問題ではなく、むしろ生産者側の問題でしょう。
 
 
遺伝子組み換え作物の問題は、農薬耐性から始まっているように思います。
「豊葦原中津谷」でも、周辺の農地で遺伝子組み換え作物を使うようになれば、農薬の
影響を受けるかもしれません。
その際には、遺伝子組み換え作物に切り替える必要に迫られるでしょう。
その準備は怠らないようにしたいと思います。
 
まあ、「できるのか」と問われても、何も返せません。
 

遺伝子組み換え作物に整理します。
 
メリット
1.害虫被害が少ない。
2.除草剤耐性を持たせられる。
3.任意の栄養価を高める事ができる。
 
デメリット
1.除草剤を含む強い農薬が使われてしまう。
2.遺伝子汚染を起こす。
3.食品安全性を完全には証明しきれない。
 
 
食品安全性については、害虫被害を抑える遺伝子組み換えが問題になります。
昆虫と人類の消化の仕組みの違いを利用して、人には影響がないように作られて
います。
ただ、今後もその仕組みを外さずに、新しい遺伝子組み換え作物を作りだしていく
のか、何の保証もありません。
その意味で、私はちょっと警戒しています。
 
「豊葦原中津谷」としては、多品種の輪作を行うので、個別に遺伝子組み換え作物に
切り替えていくことは容易ではありません。
一方で、原則てして農薬を使わないようにする予定ですので、農薬耐性は不要です。
 
遺伝子組み換え作物のデメリットは避けられないこともありませんが、
メリットは「豊葦原中津谷」では意味を持ちません。
なので、「豊葦原中津谷」としては、遺伝子組み換え作物を使わないことにしようと
考えています。
 

以下は、東大名誉教授で地震予知でも有名(私を含む一部の人の中では出鱈目地震予知として有名)なM氏がTwitterに書いた記事の全文です。

「最近遺伝子組み換えの小麦粉を使った食品を食べるなという警告が見受けられます。特に米国産の小麦粉は要注意です。ある特定の農薬や人工肥料にだけ効く遺伝子操作をし、さらに中毒性(食べずにいられなくなる)があって、肥満になると言います」

これが、東大名誉教授の実力だとすると、情けないばかりです。
おそらく、遺伝子組換え作物を全く知らないのでしょう。

まず、「ある特定の農薬や人工肥料にだけ効く遺伝子操作をし、~」とありますが、この文章の通りなら、農家にはどんなメリットがあるというのでしょう。
ある特定の農薬や人工肥料にだけ効』のなら、通常の農薬や人工肥料には効かないのですよね。これって、使える農薬や肥料が限られるのだから、農家にとって大きなデメリットです。
デメリットばかりの遺伝子組換え作物を、農家が高い代金を支払ってまで使うはずがありません。

正しくは、除草剤に耐性を持たせる遺伝子操作をした作物を指しているのでしょう。
除草剤に耐性を持たせれば、除草の手間が省けるので、労力が減る、あるいは大規模化しても労力は変わらないというメリットが生まれます。これは、農家にとってメリットです。
 
 
元々、遺伝子組み換え作物は、農家にメリットがあるから拡がるのです。
除草剤耐性の他にも、虫害を防ぐ遺伝子組み換えもあります。
つまり、農家の労力を省き、収量を安定させる遺伝子組み換え作物は、高い種苗料を支払っても買う価値があるのです。
そして、温暖化が深刻化して食糧生産が人口増加に追いつかれた時、全世界で遺伝子組み換え作物を使用しなければならなくなると、私は考えています。
 
 
さて、「中毒性(食べずにいられなくなる)があって~」とは、ただの被害妄想ですよね。
中毒を引き起こす遺伝子組み換え作物を世に出すためには、企業側と認可側(政府)の両者が悪意を持って実行しなければなりません。流石に、そこまで酷いことが行われるとは思えません。
 
それに、「食べずにいられなくなる」とは、「何を?」と問い返したいですね。
何を食べずにいられなくなるのか?」と問えば、「遺伝子組み換え作物に決まっているだろう!」と返されるかもしれません。でも、そう思った方は、麻薬中毒のドラマの見すぎではありませんか。
麻薬中毒患者が麻薬を欲しがるのは、陶酔感を与えてくれるのが麻薬だと分かっているからです。だから、陶酔感を得るために麻薬を欲しがるのです。
でも、遺伝子組み換え作物に「食べずにいられなくなる物質」をこっそり入れていても、遺伝子組み換え作物を食べた人は、なぜ食べずにいられなくなったのか分かりません。
それに、単に「食べずにいられない」のですから、遺伝子組み換え作物を選択的に食べることはありません。見た目には、単に食欲が増すだけで、結果的に好きなものを食べすぎるだけです。
偶々、遺伝子組み換え作物が好きならば、遺伝子組み換え作物の売り上げが増すでしょうが、それは偶然でしかありません。
食べずにいられなくなる遺伝子操作を企業側と認可側の両者が悪意を持って行うにしては、そのメリットが偶然にしか得られないのでは、旨味がありません。
 
遺伝子組み換え作物に中毒性を持たせるのは、なさそうに思えます。
 
 
では、遺伝子組み換え作物が万全かと言うと、私には分かりません。
例えば、除草剤耐性の遺伝子組み換え作物の場合、遺伝子組換え自体の危険性よりも、通常の作物の場合よりも多く使われる除草剤の残留の方が怖いように思えます。
世間では、「遺伝子を組み替えているから危険」と考える方が多いように思います。でも、もう一歩、踏み込んで危険性を考えるべきでしょう。
いずれ、遺伝子組み換え作物を避けて通れなくなります。
その時に、遺伝子を組み替えているからではなく、その結果、農法がどう変わったから、あるいは輸送方法がどうかわったから危険性が増したとの視点で捉えておかなければ、本当の危険性を見逃すことになりかねません。
 
 
東大名誉教授のM氏はあの程度ですが、私達はもっと賢くなろうじゃありませんか!
 

作付計画の番外編になります。
 
「豊葦原中津谷」では、耕作放棄地となっている水田を復活させようと考えています。
ただ、水田の復活には時間がかかると思います。
水田復活までは、陸稲米の栽培も考えようかと思っています。
 
ところで、温暖化が加速する現在、高温に耐えられる新品種が開発されたそうです。
品種の名前は、「恋の予感」
ヒノヒカリと同等の味を維持しつつ、収穫量や耐病性に優れているそうです。
 
独立行政法人農研機構の近畿中国四国農業研究センターが開発しました。
既に栽培されており、市場にも出回っているとのことです。

農業・食品産業技術総合研究機構の北海道農業研究センターが、
抗酸化作用の高いタマネギの新品種を開発しました。
品種名は、「クエルゴールド」
 
抗酸化作用の高い「ケルセチン」を1玉当たり100ミリグラム以上含んでいます。
これは、北海道で生産されている一般的なタマネギの1.6倍以上にあたります。
ケルセチンは、活性酸素の発生を抑え、除去する作用を持つそうです。
ちょっと、興味の湧く品種です。
 

以前、TVで「冬のホウレンソウは、甘みがあって美味い」と聞きました。
これを「豊葦原中津谷」で作ってみたいと思いますが、それは数年後のことになるはずです。

その前に、「豊葦原中津谷」でも栽培可能なのでしょうか。
例によって、頭でっかちの伊牟田が検討してみました。
 
ホウレンソウは、発芽温度が20℃以上だそうです。
「豊葦原中津谷」は、近隣の某AMEDASポイントより標高が高いので、
この値を利用するには高度校正が必要になります。
このAMEDASポイントの観測値に高度校正を加えた気温が二十度以上を最後に記録したのは、11月中旬でした。
「豊葦原中津谷」でホウレンソウを栽培するには、11月中旬以降になりそうです。
収穫は、種蒔きの二ヵ月後なので、翌年1月中旬でしょうか。
収穫期は、「豊葦原中津谷」でも充分に寒い時期なので、甘みが増してくれる筈です。
 
 
でも、霜が降り、冷たい環境下での農作業を、都会育ちの私にできるでしょうか?
その顛末は、数年後です
 

今回は、ちょっと視点を変えてみましょう。


小麦の栽培は、実に15000年前(※)にシリア付近で始まったそうです。
当時は、一条小麦だったようです。
その後、別種の小麦と交雑し、2条の普通小麦が生まれたと考えられています。


初期の栽培では、当然のことながら野生の小麦を利用していました。
野生種は、成熟すると、子孫繁栄のために風で飛び散ります。
このため、栽培しても収穫は難しく、栽培技術は広まらなかったようです。
 
それが、偶然か、およそ5000年前には風で飛び散る性質が無くなり、
ヨーロッパなど広い範囲に栽培技術が伝わったようです。
これが、自然栽培種です。 
 
 
「豊葦原中津谷」では、自然栽培種を使用する事を考えています。
ところが、現在ではF1種子が広く流通するようになり、自然栽培種が入手しにくい状況となりつつあります。
なんとか、自然栽培種を集め、管理できるようにしていきたいと考えています。
 

 ※農耕の開始は、気象が安定する11600年前頃から本格化したようです。
  それ以前は、気候の変動が激しく、単一品種の栽培には大きなリスクがあったと
  考えられています。

国際コムギゲノム解読コンソーシアム(IWGSC)は、パンコムギの一品種「チャイニーズ・スプリング(Chinese Spring)」のゲノムの完全解読に成功しました。

 

小麦のゲノムには107,7891個の遺伝子が含まれており、その複雑なゲノムには、DNAを構成する塩基対が160億対含まれているそうです。(人間の遺伝子は約2万個で、塩基対は30億対)

このため、ゲノム解析には13年を要したのだそうです。

小麦は、全人類の必要とするエネルギーの約2割を支えていると言います。
その小麦は、極端な乾燥や、高温を嫌います。
その対策として、品種改良が必要ですが、ゲノム編集による遺伝子改変食品として世に出てくると思います。
今後は、遺伝子改変食品を避けることは難しくなっていくのでしょう。

もしかすると、遺伝子改変食品を食べられるならマシなのかもしれません。
多くの人は、ミドリムシ食品しか食べられず、それすら手に入らない人も出てくるかもしれません。


「豊葦原中津谷」では、小麦の作付面積は1a程度を考えています。
しかし、気温が高い地域なので、環境に合う品種を探すのには苦労しそうです。

ゲノム解析が完了している穀物としては、南米原産のキヌアがあります。


キヌアは、GI値が低く、糖尿病に有効と言われているようです。

キヌアの長所は、痩せた土地や塩分がある土地でも育つこともあります。

一方、サポニンによる苦味を持つ種ができてしまうことです。

ゲノム編集でサポニンの生成を抑制できれば、温暖化による食糧生産量の減少でも、荒地でキヌアを生産することで、バックアップできる可能性があります。



豊葦原中津谷では、キヌアの栽培は予定していません。

豊葦原中津谷は雨が多いので、土壌に塩分はありません。
塩分土壌に強いキヌアの特徴は、豊葦原中津谷では必要ないからです。

昨夜の『チコちゃんに叱られる』では、『F1種』が取り上げられました。
番組では、クローン的な意味合いで取り上げられた『F1種』ですが、当ブログをお読みの方は、違う側面もサラリと触れていたことに気付かれたと思います。

番組内でも説明があったように、『F1種』は、いわゆる『雑種強勢』を利用した一代種です。その特性は、一代のみにしか現れないのです。
番組では、同じ特性は二代目では4回に1回しか出ないとしていましたが、実際には発芽そのものが難しく、二代目を期待することはできません。そのため、『F1種』は毎年購入しなければならないのです。
『F1種』は、収益性が高く、供給が安定している限り、『F1種』を使う方が農家にはメリットが大きくなります。
「二代目? あ〜ぁ、そんなの関係ねぇ!」

ですが、もし供給不安が起きれば、どうなるでしょうか。
あるいは、需要の急増が起きれば、どうなるでしょうか。
「そんなの関係ねぇ」とは言っていられません。
番組内でも、市場に出回る野菜のほとんどが『F1種』だと言っていました。と言うことは、『F1種』の供給が絶たれれば、その瞬間に、日本は飢えることになります。


さて、日本学術会議の任命拒否理由は、様々な憶測が流れていますが、その一つに、日本学術会議が軍事研究に消極的(批判的?)なためと、見方があります。
私からすれば、軍事研究より、種子を研究する方が賢いように思います。

ただ、種子を研究するにも、素となる遺伝子の収集量の不足が足枷になります。
日本は遺伝子収集の研究費が少なく、現場の研究者の努力で高い効率で収集したが、アメリカの10分の1にも満たないと言われていました。そのため、この分野でも、アメリカの後塵を拝している状況です。

速い話が、日本政府の学術軽視は、今に始まったことではないということ!!
それが改善されるどころか、悪化が進んでいる現れの一つが、日本学術会議の新規会員の任命拒否に現れていると言うことでしょう。

世の中には、『温室植物』と呼ばれるタイプの植物があります。
多くは、花弁の中を温めて虫を引き寄せ、受粉を円滑に行うことを目的にしています。
代表的な例は、ザゼンソウです。
ザゼンソウは、花の部分のみ発熱させ、20℃まで昇温します。早春の雪が残る中で、雪を解かすほど発熱するのです。

でも、世の中には、ちょっと変わった温室植物があるようです。
解き明かしたのは、91歳の山形県自然指導員の方です。その風変わりな植物は、『ミヤマニガウリ』です。
有毒物質が含まれていますが、正しい処理をして摂取量を制限すれば、食べられないこともないそうです。シカによる食害もありますし、アイヌでは食べていたとの話もあるようです。ですが、私は試す気はありませんし、安易に試さないようにお願いします。

さて、『ミヤマニガウリ』ですが、果実の周りを葉が包むように育つのだそうです。
『包葉』と呼ばれる果実を葉が取り巻くように茂ることで保温し、寒風から保護しているそうです。『包葉』の中は、最大で4.6度も暖かいそうです。

当ブログに書いたのは、この性質を農業に応用できないか、との考えです。
現時点では、単なる思いつきでしかありませんが、4.6度は、1ヶ月程度の季節をずらせることを意味します。11月までしか収穫できないものが、12月でも収穫できることになります。
地球規模の食糧難になれば、農業資材も入手が困難になります。農業資材自体は流通しても、価格が高騰して入手できなくなるかもしれません。
そんな際に、ハウス栽培ではなく、露地栽培でありながら、収穫できる季節の幅を広げることができれば、供給の安定化に寄与するはずです。

ところで、ミヤマニガウリは、ウリ科の植物です。
他のウリ科の植物(キュウリなど)に遺伝子を組み込むことで、本来は熱帯の植物でも、涼しい季節にも収穫できるようになるかもしれません。
ただ、通常の交配による品種改良で『包葉』の遺伝子を食用のニガウリに取り込むのは危険だろうと思います。なぜなら、ミヤマニガウリの毒も取り込むかもしれないからです。
ここは、今年のノーベル化学賞でもある遺伝子組換え技術を使うのが良いと思われます。もしかすると、ウリ科以外の作物にも、『包葉』の遺伝子を組み込むことができるかもしれません。
食糧不足が深刻になれば、このような遺伝子組換え作物も、有益なのだろうと思います。


指定野菜は14品目でしたが、2026年からブロッコリーが追加されます。
これにより、指定野菜は、以下の15品目になります。

 キャベツ、里芋、ナス、玉ねぎ、ブロッコリー
 きゅうり、大根、ネギ、トマト、ほうれん草
 ピーマン、人参、白菜、馬鈴薯、レタス
 


指定野菜とは、消費量が多い野菜の生産を継続できるように、品種毎に定めた指定産地の農家に対して、価格暴落時に下落分を補助する制度です。

ブロッコリーの指定産地は、制度が開始する2026年までに決定すると思います。


政府は、かなり前から大規模農業へ移行すべく、政策を進めてきました。
農業法人も、その一つでしょう。

その政策自体を否定するつもりはありません。
ただ、2100年のあるべき姿を考える当ブログでは、少し違う考え方をしています。




大規模農業には、当然のことながら、メリットとデメリットがあります。

メリット
・経営規模が大きくなることで、経営体力が高まる。
・設備の稼働率が高まり、コストを削減しやすい。
・経営体力の向上により、安定供給に寄与できる。
・休暇や勤務時間の面で、働き方を改善できる。


TPPを進める以上、農業の経営体力を向上させる必要があります。
また、大規模化によって、設備を集約して稼働率を高めることができるので、コスト削減にもなります。
量が増えるので、安定供給にもプラスに働きます。
更には、雇用制度によって、特に畜産業界では、休暇も取りやすくなります。



デメリット

・外部の資本が参入しやすくなる。(メリットでもある)
・投機対象になり、経営が不安定になる。
・外国資本に買い取られると、食糧安全保障が崩れる。
・大量に生産するため、域外への輸出が必須になる。


資本家の参入が容易になるため、投機の対象になったり、場合によっては、外国資本の参入で、食糧安全保障に重大な影響を及ぼすことも、考えられます。

見落とされる問題点として、生産量が多いので地域で消費し切れない点です。
なぜ問題なのかというと、域外へ輸出しなければならないためです。
域外への輸出には、エネルギが必要になるため、域内で消費する場合よりエネルギ消費が増え、環境負荷が高まります。





豊葦原中津谷の方針

豊葦原中津谷では、自給自足型農業を考えています。
これは、究極の域内消費です。
流石に、極端すぎる域内消費ですが、もう少し広げ、市域や県域で全量を消費するなら、輸送に伴うエネルギ消費を低く抑えることができます。
エネルギ消費を抑えれば、カーボンニュートラルも容易になります。

少量多品種栽培は、域内消費を考えれば、目指すべき方向だと、私は考えています。
大規模経営とは、相入れない部分もありますが、組み込める部分もあります。
未来の農業の経営形態は、大規模経営かつ少量多品種栽培が、私の考える理想形です。


少量多品種栽培にも、例えば複数の品種のトマトを生産する多品種栽培もあると思います。
トマトなら、国内で生産されているだけで、20品種以上もあるそうです。
収穫時期が違うので、災害に遭っても、全収入を失うリスクを減らせます。農業を営む上で、大切な要素ですが、域内の需要を超えるのでは、私が求める形と違ってきます。

私が考える少量多品種栽培は、全量を域内で消費するとの視点と、域内で必要とする全品種を栽培するとの視点の二つがあります。
なので、指定野菜の全品種と主食になる米、小麦は、域内で全量を生産することが、少量多品種栽培の目的となります。




先日、指定野菜について紹介しましたが、少量多品種栽培は、これを否定する方向性です。
ただ、小さな政府を目指すなら、このような支援政策を縮小するべきです。

災害があった場合、少品種大量栽培では、当該品種が全国的に不足することになります。
少量多品種栽培なら、影響を受ける品種は増えるかもしれませんが、個々の品種への影響を小さくできるため、指定野菜のような支援の必要性を小さくできます。



全てにおいて、少量多品種栽培が優れているわけではありません。
少品種大量生産とのバランスが、大切になると思われます。

農水省の中でも燻っている知識人は、どう考えているのでしょうか。
いつまでも燻ってないで、声を上げてみてはどうでしょうか。

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