豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

カテゴリ:食糧自給率 > 食糧自給率(政策)


小泉進次郎農相は、作況指数を廃止するとしています。
内容はさておき、唐突さや自己都合(米の増産政策)を感じさせる点は、トランプを彷彿させます。



1.現状把握

70年前(米に限定すると100年前)から続けてきた作況指数を変えるには、色々なことを考えなければなりません。
小泉農相は、どこまで考えて言っているのか、不安があります。



1.1.作況指数とは

都道府県毎に、過去30年間の平均収穫量と当年の収穫量の比率を、作況指数と言います。
全国で無作為に抽出した約8000ヶ所において、各田の3ヶ所で実測調査を行います。


1.2.作況指数の判定基準

作況指数により、作柄は、以下のように判断されます。

・106以上   : 良
・102〜105 : やや良
・ 99〜101 : 平年並み
・ 95〜 98 : やや不良
・ 91〜 94 : 不良
・ 90以下   : 著しく不良


1.3.作況指数の利用

作況指数は、農家の経営判断、流通・小売では販売戦略に使われています。
また、政府の農政にも、判断材料として使われているようです。


1.4.作況指数の弱点

無作為に抽出しているとは言え、点の集合体です。
面での調査ではありません。
それ故、精度に問題があります。

また、作況指数の対象とする良質米と、いわゆるクズ米を区別しないで、作況を計測しています。
それ故、市場価格への影響が大きい良質米の作況が、作況指数に反映されにくくなっています。




2.小泉農相の考えと問題点

小泉農相は、作況指数を廃止すると言っていますが、代わりに、衛星からのデータで作況を調査するとしています。
小泉農相の考えは、精度の高い作況の調査方法に切り替えることです。



2.1.精度の程度

精度が低いとしていますが、具体的にどれくらい実際と乖離しているのでしょうか。
あるいは、現状の1%単位では、精度が不足しているのでしょうか。

過去20年間の作況指数と、実際の収穫量を比較したところ、作況指数の標準偏差は、『1.07』でした。
つまり、約60%の確率で、作況指数の誤差は±1以内に収まるのです。
この精度は、問題なのでしょうか。
問題であれば、標準偏差は、どれくらいまで小さくなれば良いのでしょうか。


2.2.継続性

統計は、サンプルが多いほど、精度が高まります。
それとは別に、長い期間のデータの蓄積も、非常に重要です。
小泉農相は、唐突に廃止を宣言しました。
これでは、過去のデータとの比較ができません。

前述のように、まずまずの精度があるので、農家、流通・小売業者は、長年、目安として利用してきたのです。
基準が変われば、これまでの経験も役に立たなくなります。


2.3.根拠が薄弱

データの精度が低いとする根拠が、どうやら昨夏からの米騒動の原因を米不足としているためのようです。
昨夏から始まった米価格の高騰は、日向灘沖の地震で、巨大地震注意が発表されたことが切っ掛けで、元々米不足だった訳ではありません。
国民が備蓄に走り、一時的に不足したため、米価が上がったのです。
また、インバウンド需要が急速に高まり、消費量が想定より増えたことも、一因となりました。

小泉農相は、単純に「米が足りないから価格高騰した」、「作況指数の精度が低いから、米不足を把握できなかった」と考えたのでしょうか。
更に、「作況指数の精度が低いから、これを廃止しても問題ない」、「新しい基準は、関係者のためになる」と、思い込んでいるのでしょうか。

どうも、発想がトランプに似ています。
「非関税障壁があるから、アメ車が売れない。非関税障壁を撤廃させれば、アメ車も飛ぶように売れる」と考えるトランプと、小泉農相の発想は、似ています。




3.伊牟田の考え

3.1.精度向上と利用拡大

作況指数の精度を向上させることには、賛成です。

仮に、作況指数が『100』の時に、ちょうど必要量だとすると、『1』は、120万人分の米の量に相当します。
もし、これだけ不足すると、米価はかなり上下するはずです。
なので、標準偏差が『0.1』以下くらいになる制度が欲しいところです。


では、この精度をどの発表段階で出すべきでしょうか。
作況指数は、8月、9月、10月、12月の4回に渡り、発表されます。
全ての発表時に、高い精度で出せれば良いのですが、気象の中長期の予報の精度も関係するため、8月や9月の発表は、精度を高めることは難しいでしょう。
逆に、8月の時点で高精度なら、9月以降の発表は不要です。

どの段階でも。精度が高ければ高いほどありがたいのですが、12月発表分以外は、予測なので、精度向上には限界があります。
その中で、それぞれのタイミングの作況指数を、どう利用するのかによって、求められる精度も変わってくるはずです。


3.2.利用拡大

例えば、現行の8月分の作況指数と同等の精度で、7月に発表できれば、新たな利用価値を有無かもしれません。

また、作況指数のクラス分けにより、
良質米とされる粒の大きな米と、食用に利用可能な最低レベルの粒の米に分け、それぞれの作況指数を算出することで、市場価値と不作対策に利用できます。


3.3.計算方法変更の留意点

作況指数を新しい計算方法に変更する場合、留意しなければならない点があります。

まず、新しい計測方法の精度の確認です。
新しい計算方法は、本当に以前より精度が高いのか、どれくらい精度が向上しているのか、検証しなければなりません。

次に、従来の計算方法からの連続性の確保です。
作況指数は、永らく利用されてきたのです。
なので、計算方法が変更されても、これまで通りに利用できる必要があります。


両者を解決するためには、過去に遡って再計算できることが望まれます。
過去に遡れれば、計算結果と実際を比較できます。
これにより、精度を検証することが可能になります。
また、過去の作況指数と新しい計算方法を併記することで、連続性を担保できます。

小泉農相は、衛星から観測も利用するようなことを言っています。
この技術は、1970年代初頭のランドサットに始まります。
当時と現在では、観測精度が大きく違うはずですが、リモートセンシング自体は、基本的に同じです。
新しい計算方法に耐えられるほど、解像度や帯域がないかもしれませんが、時代を下れば、新しい計算方法にも対応できる観測精度になるはずです。
例えば、2006年に打ち上げられた『だいち1号』以降なら、同一の計算方法で検証できるのではないかと思います。

ただ、残念なのは、2011年4月から2014年5月まで、観測の空白期間があります。この間は、試験観測のデータもありません。
更には、『だいち3号』は、H3の試験機に載せる離れ技を使い、大失敗しました。
(現在は、『だいち4号』が運用中)


ところで、衛星を用いるメリットは、実質的なサンプル数を増やして精度を上げられることですが、デメリットは、個々の数値は現状の実測より精度が落ちることです。
精度向上を図るには、これらの組合せとバランス、検証とフィードバックが大切です。

私なら、数年掛けて、改善していきますね。
同時に、将来的な見直しの手続きを作ります。




正直なところ、私は、作況指数の問題点を調べてきませんでした。

小泉農相の宣言を機に調べてみたのですが、調べるほど、小泉農相が何をしたいのか、わからなくなっています。
それ故か、小泉農相とトランプが、似て見えてしまうのです。


今回の最終的な関税率ですが、結局、西側諸国では最初に妥結させられ、他国は、それをベースとしたかのような結果となりました。

これを見ると、まだ戦いようはあったように思えます。
関税率を10%に抑えつつ、貢物も同等以下にできただろうと、思えてしまいます。


EUとアメリカの妥結に際し、「日本側のアドバイスを受けて、EUもまとまった」との報道がありましたが、これは事実とは違うのではないかと、思えてしまうのです。
つまり、日本との妥結内容がベースとなったことを、「日本からのアドバイス」と表現した可能性です。
また、日本との妥結がベースとなることが想定されていたから、EUから日本へのアドバイスと圧力があったのではないかと、想像できるのです。

ならば、更なる戦いようは、あったように思えるのです。
実際、GDP比で見ても、対米貿易黒字額で見ても、EUが対米投資額が小さいのです。
EUがキチンと交渉していて、日本がそれに近付けたように見えます。
ついでに言うと、韓国は、必死に日本水準に近づけようとしたようにも見えます。


対米貿易黒字額は、EUが2367億ドル、日本が687億ドル、韓国が662億ドルです。
これに対して、対米投資額は、EUが6000億ドル、日本が5500億ドル、韓国が3500億ドルです。
貿易黒字額に対する対米投資額が、日本が最も重いのです。

GDP比で見ても、EUは約18兆ドル、日本は約4兆ドル、韓国は2兆ドル弱なので、GDP比でも、EUが良い妥結を導いています。(韓国が最も重い)

「EUが日本のアドバイスを受けた」と言うより、「日本がEUのアドバイスを受けた」と言う方が、自然に見えます。

私は、今回の関税交渉の成績を付けるとすれば、辛うじて『可』の判定です。
それは、EUの妥結内容との比較で、理解して頂けるのではないかと、思います。




日本政府の交渉陣を擁護するなら、EUは、工業だけでなく、農業も盛んです。
そのため、アメリカ側には、EUとの交渉材料が少なかったのです。

一方、日本は、自動車輸出に頼る経済態勢になってしまっています。
その結果、食糧問題を突かれ、苦しい交渉となったとも言えます。

まぁ、食糧自給率を落とす政治を続けてきた張本人が、自民党ですからね。


日本の政治家に、食糧問題の解決を期待するのは、愚かなのかもしれません。

政府は、経済安全保障と食糧安全保障を見据えた法改正が、閣議決定されました。


当ブログは、食糧自給率向上を目的として始めました。
また、『2100年の日本のあるべき姿』では、経済安全保障にも関係する内容となっています。
政府が、経済安全保障と食糧安全保障に関心を示したことは、当ブログなら歓迎すべきなのかもしれません。

ですが、政府が示した方針は、力による支配、管理統制の強化でした。

ガッカリです。




食糧安全保障では、『食糧・農業・農村基本法』の改正が行われます。
農業の自動化の推進と、1年毎の検証が、盛り込まれることになっています。
物足りませんが、これ自体は悪くありません。

問題は、追加される法律です。



食糧安全保障のみを目的した『食料供給困難事態対策法案』は、ファシズムを想起させる雰囲気があります。

食糧の供給が不足した際、政府は、農業従事者に増産を要請できます。
更に不足した場合は、農業従事者に対して、生産・出荷計画の提出を求めます。
計画を提出しなかったり、正当な理由なく計画通りに生産・出荷しなかった場合には、罰則まで用意されています。

「出荷を増やせ」と言って、簡単に増えるでしょうか。
「計画通りに生産しなければ、罰金だ!」と脅せば、何でも実現すると思っているなら、政治家を辞めた方が良いでしょう。

生産計画を出させるより、農家、農業法人から増産に必要な支援の要望を出させる方が、まともな発想でしょう。
そして、そういった内容は、平時からやるべきで、緊急時に要求するものではありません。
支援もするとしていますが、緊急時だけ支援しても、意味がありません。
そもそも、簡単に増産できるはずがないのです。

種苗の入手から収穫まで、短くても数週間、果実や蒟蒻芋なら数年もかかります。栽培できる季節も関係します。
栽培の途中で、「収穫量を増やせ」と言われても、増えるはずもありません。
新田開発であれ、休耕田を再開するにしても、年単位の時間が必要です。
計画書には、来年度の予定出荷量、あるいは数年先の出荷量を記入することになるでしょう。



食糧難の対策は、生産者に命じて生産量を確保する考え方は、非民主的かつ愚かです。
対策は、もっと地味にやっていくべきです。

市場に流れる農産品の品質(形状や大きさ等)を緩めれば、廃棄分が減り、結果的に増産相当になります。
同様に、食糧の13%程度が、フーズロスとして捨てられているので、これをゼロにできれば、13%の増産と同じ価値を持ちます。

マクロで考えてみましょう。
食糧難の要因は、輸入の困難さの変化と、国内の生産量の変化が、考えられます。
輸入の困難さは、生産国の生産量の変化、為替の変化、生産国との関係の変化、海上輸送の困難さの変化等が考えられます。
食糧自給率を向上させれば、輸入の困難さによる影響を減らすことができます。
つまり、食糧難の要因は、国内の生産量のみとなり、食糧難のリスクそのものが減ります。





「食料の安定供給のための農地の確保及びその有効な利用を図るための農業振興地域の整備に関する法律等の一部を改正する法律案」

この法案の詳細は不明ですが、「農地の確保」とあり、緊急時には、政府による接収に可能性を残そうとしているのかもしれません。
そうであれば、民主主義とは対極の政治です。




全体として、力による政治、力による支配を感じさせる法案であるのに対し、食糧自給率の向上のような基本的な対策は、非常に甘いものとなっています。


背景には、TPPがあるのかもしれません。
TPPに抵触しないように、食糧増産は緊急時のみで、それ以外は輸入に頼るつもりかもしれません。
ですが、食糧輸出国が食糧不足になったなら、日本に輸出しなくなりますよ。
そして、一方的にTPPから離脱していくかもしれません。
TPPには、食糧安全保障のリスクを孕んでいるのです。

当ブログは、TPPには反対の立場を貫いてきました。
それは、食糧安全保障の足枷になるとわかっていたからです。


今の政治家は、日本を衰退させるための政策を続けているように見えます。
軍備にお金を費やし、教育や研究・技術開発にはお金を投じません。
まるで日本を売るかの如きTPPを進め、国債を発行しまくり、円安を招いています。
結果、物価は高騰し、食糧不安を生み始めています。


本当に、今世紀末の世界地図には、「日本」は残らないのではないかと、不安です。

食糧自給率の向上を掲げ、当ブログを始めたのは、9年余り前でした。

苦節9年、ついに、政府が一歩を踏み出しました。

まぁ、ここまで何歩も後退しているので、ようやく踏み止まった程度ですが、大きな変化には違いありません。



政府は、食糧安全保障の観点から、農産物や肥料の海外依存を下げることを決めました。

主な目標は、次の4点です。

・小麦の生産面積を、2021年比で9%拡大する。
・大豆の生産面積を、2021年比で16%拡大する。
・化学肥料の使用量を、2021年比で20%削減する。
・食品ロスを、2000年比で半減させる。


これを実現するために、以下のような対策を行います。

・水田から畑作への転作を進める。
・生産施設を整備する。
・化学肥料から堆肥へ転換を進める。


内容は、やはり「踏み出した」と言うより、「踏み止まった」くらいですね。



小麦の自給率(2020年)は、13%です。
これを9%向上させても、14%(小数を四捨五入)にしかなりません。
人口に換算すると、約150万人分の増産に相当します。
ですが、1億900万人分も不足したままです。

大豆の自給率(2017年)は、7%です。
ただし、油糧用の消費が多く、食用に限定すると、自給率は25%だそうです。
国産大豆は、全量(種子分を除く)が食用に回されます。
増産分を全て食用に回すと、自給率は29%に向上します。
人口に換算すると、約500万人分に相当しますが、9000万人分が不足します。

はっきり言って、焼け石に水のレベルです。


基本は転作なので、食糧自給率は、ほとんど変化しないでしょう。
休耕田の活用や、農地から住宅地や工業用地への転用の制限も、強化しないようです。

肥料は、手間のかかる堆肥への転換としている点でも、疑問があります。
化学肥料の国産生産のための研究に、全く力を入れていません。
化学肥料の原料を、海水から安価に抽出する、あるいは海底資源から採掘する研究・開発には、一銭も出さないようです。

完全に見落とされているのが、種子です。
種子法の改悪といった売国奴のような政策をしてきた政府ですから、食糧安全保障における種子の重要さは、全くわかっていないのでしょう。
種子の研究には、国家戦略として進めていくべきものです。

今回のような小手先の食糧安全保障では問題になりませんが、本格的に食糧安全保障を考える際には、仮想水が大きな課題になってきます。
政府は、仮想水にも触れていないので、それほど本気ではないのかもしれません。 


食糧安全保障やエネルギ安全保障は、武器と違い、数年で倍増させることはできません。
だから、優先順位を上げて、長期で段階的な計画を策定するべきなのです。

当ブログでは、2100年を目標に、食糧生産量の倍増を考えています。
2100年の日本の人口を、6000〜8000万人とし、食糧自給率を100%にするのです。


政府の食糧安全保障のレベルは、「食糧安全保障も考えています」と主張したいだけのようにも見えます。
だから、2030年までしか、設定していません。
内容もお粗末です。

防衛予算倍増に加えて、食糧価格高騰で対比されることが増えた食糧安全保障について、「こちらも忘れていない」とのポーズのために出すのでしょう。


政府にはポーズであっても、何とか持続的に食糧自給率の向上を目指したいものです。


最近の円安により、国内の物価が急騰し、社会問題になっています。

当ブログでは、10年前の開設当初から、円安の危険性について、警鐘を鳴らしてきました。
気候変動と人口増加により、食糧を巡る争いが増え、重大な危機が訪れると、言い続けてきました。

その対策として、食糧の自給率を2100年までに100%まで向上させようと、提案してきました。
これは、種苗、肥料・飼料、農薬、農機具、労働力まで、全ての自給です。
それ故、ハードルはかなり高いです。
一言で言えば、食糧安全保障です。

もう一つは、エネルギを含む資源の自給率の向上です。
主としてエネルギの自給ですが、資源全般についても、自給することを考えています。
ロシアのウクライナ侵攻と反ロシア政策によって、エネルギ危機が訪れたことからもわかるように、これはエネルギ安全保障に通じます。


食糧自給率は、休耕地の再耕作や、都市農場の税制見直し、種苗関係の研究予算の増額等は、ブログでも触れています。
エネルギ自給率は、原発の再稼働、蓄電システムの研究開発、核融合の研究等には、触れてきました。
資源の自給率は、都市鉱山のようにリサイクルを中心に、マンガン団塊等の海洋資源開発についても、触れたことがあります。


右を向いてしまった方々は、正面装備(防衛装備)に目が集まっていますが、その手法は、弱小軍隊の典型です。
真に防衛を考えるなら、兵站(食糧自給率やエネルギ自給率)に注力するべきです。そして、地の利を活かした籠城型の防衛を採用するべきです。

今の日本の施政は、衰退国家の典型です。
15年も経てば、1人当たりのGDPも、中国に抜かれるでしょう。
15年は、あっという間です。
小学1年生が大学を卒業する前に、中国に完璧に追い越されるのです。

国単位のGDPなら、中国は日本の10倍以上になっているはずです。
そんな国が、力で中国の攻撃に耐えられるのか、考えるまでもないでしょう。
防衛装備ではなく、国力そのものを高める必要があります。



右を向いている人も、左を向いている人も、真面目に食糧安全保障やエネルギ安全保障を考えてほしいものです。
この分野を中心に、研究開発費に予算を投じると共に、教育、特に理数系の教育に力を入れていくべきです。
それが、長い眼で見た国の存亡に、最も大きく影響することを知るべきでしょう。 


日本は、非常に狭い場所に人が住んでいます。
人口密度は、347人/km2 です。
G7では、最多です。

イギリスの1.2倍、ドイツ1.4倍、イタリアの1.7倍、フランスの2.9倍です。
人口1億人以上の国でも、バングラデシュ、インド、フィリピンに次いで、4番目です。

しかも、これらの国々と比べ、森林比率が高く、国土の68%が森林です。
G7の森林比率は、カナダは39%、アメリカは34%、ドイツは33%、イタリアは32%、フランスは31%、イギリスは12%です。
インドとフィリピンは24%、バングラデシュは14%です。

森林を差し引いた国土で見ると、日本の人口密度は、異様な高さなのです。


ただでさえ、狭い場所に多くの国民が住んでいますが、詳しく見ると、更に密集していることがわかってきます。

都道府県別に見ると、東京都、神奈川県、大阪府、愛知県、埼玉県、千葉県、兵庫県、北海道の8都道府県に、全人口の約半分が住んでいるのです。
各県の人口密度を基準にすると、東京都、大阪府、神奈川県、埼玉県、愛知県、千葉県、福岡県、兵庫県で、全人口の約半分になりますが、面積で見ると、9%ほどでしかありません。
都道府県単位で見ると、国土の半分に、全人口の85%以上が住んでいるのです。

市町村別でも、見てみましょう。
人口の約20%は、東京23区、横浜市、大阪市、名古屋市、札幌市、福岡市、川崎市、神戸市の8都市に集中しています。
市町村の人口密度順で見ると、人口の10%は国土の0.24%、人口の20%は国土の0.6%、人口の30%は国土の1.1%、人口の40%は国土の2.2%、人口の50%は国土の4.0%に住んでいるのです。

これに関連するTwitterがあるので、以下にリンクを掲載します。


当ブログでは、「2100年には日本の人口を6000万人で安定させるべき」としています。
人が住むだけなら、国土の4%で足りることになります。
森林が68%を占める日本ですが、国土の28%は、農業や工業に使える計算です。
現在の日本の農地面積は、約4.5万km2 です。これは、国土の12%ほどです。
倍増は難しいと思いますが、過去の農地面積の約6万km2 (国土の16%)まで戻すことは、不可能ではないと思います。


今回は、搦手と言うか、裏側から農地面積について考えてみました。

以前にも書いているように、現在の食生活を維持した場合、1人当たりに必要な農地面積は、約10aです。
農地面積が6万km2 あれば、6000万人分の食糧を生産できます。人口が半減し、農地面積が1.3倍に増えれば、私が理想とする日本になります。

温暖化が進めば、必ず食糧不足に陥ります。
今から、その対策を進めていけば、数十年後に起きる食糧不足にも、対応できます。

人口集中から地球温暖化について考えてみるのも、一つの見方になると思いました。

しばらく休む予定でしたが、政府は私を休ませたくないらしく、当ブログの根幹に関わるニュースを提供してきました。
仕方がないので、休日返上で書くことにします。


2015年に、政府は2025年度の食糧自給率の目標を、カロリーベースで45%(金額ベースで73%)としていました。
当時の名目の食糧自給率は、39%でした。(飼料の輸入は無視した自給率)
ところが、3年後の2018年度の食糧自給率は37%(名目)に低下していました。
これを受けて、食糧自給率の目標を5年遅らせ、2030年度の食糧自給率を45%とすることを決定しました。
これも、おそらくは絵に描いた餅なのでしょう。

日本は、大量の飼料を輸入しています。その割合は、飼料全体の7割を占めるそうです。
ですが、輸入飼料で育てた国内の牛や豚の肉は、国産として計算されるので、食糧自給率を実際より高くしてしまいます。
肉類による摂取カロリーは、全体の13〜20%(平均で約16%)とされているので、真の食糧自給率は、政府発表値の9割弱です。つまり、現状の食糧自給率は、32〜33%ほどなのです。
仮に、政府の目標値が実現できたとしても、食糧自給率は、実質で40%程度しかありません。
これは、G7で日本の次に食糧自給率が低いイタリアより、20%も低いのです。

ちなみに、穀物に限定すると、G7の内、日本とイタリア以外の5カ国は、全量を自給できています。イタリアでも、7割以上が自給できています。
一方の日本は、28%しか自給できません。
イタリアの国土は、日本の8割ほどですが、穀物の生産量は、日本より多いのです。イタリアも日本に似て山岳が多く、平和は広くありません。それを考えると、日本の農業は問題が非常に多いことがわかります。

農水省は、食糧自給率向上を目指しながら、実際には低下させています。これは、施策の甘さを示唆しています。
また、TPPにおいても、その後のトランプ政権との交渉においても、食糧自給率を上げようとの意思を全く感じません。むしろ、多国籍企業の農民・漁民への対策室のような存在に見えてしまいます。

今後、人口が減少すれば、自動的に食糧自給率が上昇します。これさえ実現できないなら、農水省を解散するくらいの覚悟で臨んで頂きたいものです。




PS
先月29日に一休み宣言をしましたが、4月1日にしておけばよかったと、後悔しています。
エイプリル・フールなら、冗談でも本気でも、私の考え次第で自由にできたのですが、真面目に宣言してしまったので、書きたい事柄ができてしまうと、中途半端なことになってしまいます。

まあ、元々が軽い気持ちで宣言しているので、この先もにたようなことがあると思います。


2018年4月1日に、主要農産物種子法(通称:種子法)が廃止されました。

種子法は、戦後の食糧供給を目的として、1952年に施行されました。
しかし、種子法の施行から65年が経過し、状況も大きく変わってしまいました。
中でも、問題にされたのが、民間企業の参入が制約されることでしょう。
政府は、公平性が欠けているとして、種子法を廃止することにしたのです。

一見すると、妥当な判断に見えるかもしれませんが、真の目的はTPPのためである
ことは明らかです。
それは、種子法を改正ではなく、廃止にしたことからも分かります。


種子法では、稲、大麦、はだか麦、小麦、大豆の種子を保護してきました。
日本の主食を支える作物ばかりです。
それだけに、ここに入り込むことができれば、大きな利益を得ることができます。
だから、種子メジャーを抱えるアメリカから圧力が掛かったのです。
現時点では、アメリカはTPPから外れていますが、TPPへの復帰を臭わせてもいます。
アメリカがTPPに復帰すると、種子を取り巻く環境は一気に厳しくなります。

御存知でしょうか。
なんと、世界の種子市場の半分近くを、アメリカの2社だけで占めているのです。
一部には「種子市場のベストテンに日本の企業(サカタとタキイ)も入っているのに、その事実を伏せて種子法廃止を批難するのはおかしい」との考えを示す人もいます。
ですが、この2社を合わせても、種子市場の3%にも届きません。
圧倒的な種子メジャーを差し置いて、日本企業が日本の市場を確保できるとは考えにくいところです。

種子法による保護下で都道府県が開発・管理してきた種子には、F1種子はありませんでした。
一方、種子メジャーは、F1種子で攻勢を掛けてくるでしょう。
F1種子は一代種ですので、実った種から翌年の種子を得ることはできません。
従って、毎年、F1種子を購入しなければならなくなるのです。
ひとたび、F1種子に切り替えてしまったなら、半永久的に種子を購入し続けなければならず、日本の主食を種子メジャーに握られてしまうのです。

種子法廃止は、目に見えにくい形で、国民の生存権を他国に売り渡す事になるのです。



当ブログを立ち上げた目的は、種子を自力で管理することを目的としていました。
その背景には、F1種子で世界を席巻する種子メジャーから距離を置き、日本の食糧の安定供給への強い懸念がありました。
しかし、現実の進行は、私個人の力を遥かにしのいでいるようです。

無力感で、この記事を書いた次第です。


なお、種子法の詳細については、以下を御覧ください。


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政府の総合窓口(法令検索)より
<リンクは閉鎖されてしまったので、下記を御覧ください>
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昭和二十七年法律第百三十一号
主要農作物種子法

(目的)
第一条 この法律は、主要農作物の優良な種子の生産及び普及を促進するため、
    種子の生産についてほ場審査その他の措置を行うことを目的とする。

(定義)
第二条 この法律で「主要農作物」とは、稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆をいう。

  2 この法律で「ほ 場審査」とは、都道府県が、種子生産ほ場において栽培中の
    主要農作物の出穂、穂ぞろい、成熟状況等について審査することをいい、
    「生産物審査」とは、都道府県が、種子生産ほ ヽ 場において生産された主要
    農作物の種子の発芽の良否、不良な種子及び異物の混入状況等について審査
    することをいう。

(ほ場の指定)
第三条 都道府県は、あらかじめ農林水産大臣が都道府県別、主要農作物の種類別に
    定めた種子生産ほ場の面積を超えない範囲内において、譲渡の目的をもつて、
    又は委託を受けて、主要農作物の種子を生産する者が経営するほ場を指定
    種子生産ほ場として指定する。

  2 その経営するほ場について前項の指定を受けようとする者は、農林水産省令
    で定める手続に従い、都道府県にその申請をしなければならない。

(審査)
第四条 指定種子生産ほ 場の経営者(以下「指定種子生産者」という)は、その経営
    する指定種子生産 ほ場について ほ場審査を受けなければならない。

  2 指定種子生産者は、次条の規定により交付を受けたほ場 審査証明書に係る
    指定種子生産 ほ 場において生産された主要農作物の種子について、生産物
    審査を受けなければならない。

  3 ほ場 審査及び生産物審査(以下本条において「審査」という。)は、指定
    種子生産者の請求によって行う。

  4 都道府県は、指定種子生産者から前項の請求があつたときは、当該職員に、
    審査をさせなければならない。

  5 審査の基準及び方法は、農林水産大臣が定める基準に準拠して都道府県が
    定める。

  6 前項の農林水産大臣が定める基準は、主要農作物の優良な種子として具備
    すべき最低限度の品質を確保することを旨として定める。

  7 第四項の規定により、審査を行う当該職員は、その身分を示す証票を携帯し、
    関係者の要求があつたときは、これを呈示しなければならない。

(ほ場審査証明書等の交付)
第五条 都道府県は、ほ場審査又は生産物審査の結果、当該主要農作物又はその種子が
    前条第五項の都道府県が定める基準に適合すると認めるときは、当該請求者
    に対し、農林水産省令で定めるほ場審査証明書又は生産物審査証明書を交付
    しなければならない。

(都道府県の行う勧告等)
第六条 都道府県は、指定種子生産者又は指定種子生産者に主要農作物の種子の生産
    を委託した者に対し、主要農作物の優良な種子の生産及び普及のために必要
    な勧告、助言及び指導を行わなければならない。

(原種及び原原種の生産)
第七条 都道府県は、主要農作物の原種ほ及び原原種ほの設置等により、指定種子生産
    ほ場において主要農作物の優良な種子の生産を行うために必要な主要農作物
    の原種及び当該原種の生産を行うために必要な主要農作物の原原種の確保が
    図られるよう主要農作物の原種及び原原種の生産を行わなければならない。

  2 都道府県は、都道府県以外の者が経営するほ場において主要農作物の原種
    又は原原種が適正かつ確実に生産されると認められる場合には、当該ほ場を
    指定原種ほ又は指定原原種ほとして指定することができる。

  3 第三条第二項の規定は前項の指定について、第四条から前条までの規定は
    同項の指定原種ほ又は指定原原種ほにおける主要農作物の原種又は原原種の
    生産について準用する。

(優良な品種を決定するための試験)
第八条 都道府県は、当該都道府県に普及すべき主要農作物の優良な品種を決定する
    ため必要な試験を行わなければならない。


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世界水フォーラムでは、各国の深刻な水資源事情を報告したことがあります。
地球温暖化による海面上昇や、氷河の衰退により、水の確保が難しくなり始めています。
地球上の水の内、97.5%が海水のため、蒸溜しなければなりません。
現実的には、利用が難しい水です。
更に、水全体の40分の1しかない淡水も、大半は南極にあり、
実際に利用可能な水は全体の0.01%程度とされています。

日本は、飲料水はなんとか安定供給できていますが、
仮想水の考えでみると、世界最大の水輸入国とも言えます。


他人ごととはせず、食料自給率の向上をめざさなければなりません。

日本農業新聞に「CO₂濃度別 稲収量予測 高精度に 温暖化対応活用へ 農研機構」と題した記事が掲載されました。
(リンク⇒https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171208-00010002-agrinews-ind


地球温暖化の原因物質であるCO₂の濃度は、今後も増え続けると考えられています。
CO₂の農道の上昇と共に、一般的には、作物の収穫量は増えます。
しかし、条件によっては収穫量が減る場合もあります。

記事によると、農研機構は、稲の収穫量の予測計算の精度の向上に成功しました。
世界9カ国18機関と協力し、従来の複数の予測法による予測値を平均することで、実際の稲の収穫量に近付けることに成功したとの事です。
実際にCO₂濃度を変えて育てた稲の収穫量と比較したところ、予測値の平均値は実際の収穫量に近いことが確認されました。


地球温暖化を引き起こす大気中のCO₂は増加傾向にあり、1960年頃にCO₂濃度が320ppmだったものが現在では400ppmにまで増加しています。
CO₂が現在の1.5倍に増えた場合、稲の国内の収穫量は約15%増えると予測されていますが、これは安定した気候の基での数値です。
私が懸念する気候の不安定化が起きると、農業そのものができなくなるリスクがあります。
折角の農研機構の研究も無駄になりかねません。
やはり、地球温暖化を防ぐ施策を考えていくべきなのでしょう。


近年、ビットコインを初めとする仮想通貨が広がりを見せています。
大手銀行による仮想通貨が一般化しているスウェーデンでは、6人に1人が現金を持ち歩かないのだそうです。
銀行でさえ、現金を置いておらず、銀行強盗が何も取れずに逃げたこともあるのだとか。

さて、仮想通貨が拡大すると、何が起きるのでしょうか。
仮想通貨で取引を行う場合、仮想通貨と現実通貨との交換(為替)が必要になります。
この時、仮想通貨と現実通貨は、1対1で対応するのではなく、外為同様に為替レートが介在することになります。
この機能のお蔭で、仮想通貨は世界中のどこでも使用が可能になります。


ところが、仮想通貨が一般化すると、実態経済は仮想通貨の流通量の影響を強く受けるようになります。
こうなると、従来の経済政策は通用しなくなってきます。
つまり、実態経済が自国通貨の影響を受けにくくなるのです。
例えば、公定歩合を変えても、紙幣の発行額を変えても、国債と引き換えに円を放出しても、実態経済に影響を与えられなくなっていくのです。
もちろん、アベノミクスも、メリットが消えてデメリットばかりになるのです。
政府は、国内経済の舵取りをできなくなるのです。



政治家は、国内通貨においてはインサイダーにあたります。
つまり、国内通貨や国債の変化を予見し易く、結果的にインサイダー取引に近い動きをすることが可能になります。
国内通貨や国債の暴落前に仮想通貨へ換金して、破綻を回避することも可能なのです。
そして、それを禁ずる法律もないはずです。
一方、私たち庶民が国内通貨や国債の暴落を知ることは難しいでしょう。
国内通貨や国債が暴落した時には、政治家は資産を守れるかもしれませんが、私たち庶民は被害をモロに受けるのです。

我々国民ができることは、財政破綻を回避できるように、政府や政治家に財政再建を急がせることです。
このままでは、遠くない将来に日本は財政破綻してしまうことだけは確実です。

もう一つは、政府自らが仮想通貨への切替を行うことですが、こちらは外部の仮想通貨との戦いになり、容易ではないでしょう。

スウェーデンの仮想通貨は、携帯電話と口座が紐付けされたクレジットカードのリアルタイム版です。
仮想通貨と言っても、仮想通貨と通常の通貨の価値は1対1で固定されています。
なので、政府が管理することができます。
この形式を早い内に日本にも導入し、変動式の仮想通貨の拡大を抑える施策が望まれます。



当ブログは、予想される食糧難に備える事を目的としています。
食糧難になる要因は様々ありますが、財政破綻もその一つです。
仮想通貨の拡大は、経済政策の効果を低下させ、財政再建の足枷になります。
そのことを考えると、財政再建を急ぐと同時に、カロリーベースの食糧自給率の改善を進めていくべきでしょう。


2014年のことですが、国際司法裁判所は「日本の調査捕鯨は科学的ではない」として、
南氷洋での調査捕鯨に中止命令を出しました。
「科学的ではない」との判決は、私は反論の言葉がありません。


以前から、調査捕鯨を隠れ蓑にした商業捕鯨を、私は問題視していました。
 
年毎に調査頭数が大きく変化し、多い年には1200頭を超えます。
調査頭数が変化するのは、獲れるだけ獲っている証拠。
捕鯨数について、日本政府は「サンプル数が必要だから」と弁解していますが、
実際には、調査を無視し、捕鯨を続けることだけを目的にしていたのです。
 
これだけの頭数を捕えているのですから、
本気で調査していたなら、日本の鯨に対する知識は世界一だったでしょう。
しかし、日本は捕鯨技術の継承と商業捕鯨再開にしか興味がなかったので、
未だに、クジラの寿命さえもはっきりさせる事ができていないのです。
反捕鯨国よりもクジラの生態を知らないと言っても良いくらいです。


今回の件は、二つの教訓を残してくれました。
 
一つは、調査と銘打つ以上、科学的に研究していくことが重要だということです。
もう一つは、隠れ蓑を使っていると、犯罪者に正義を与えてしまうということです。
今回の件では、グリーンピースに正当性を与えてしまったと言っていいでしょう。
船をぶつけ、薬品を投げつけた彼らの暴力が正義だった事になってしまいました。
それが、私は悔しいのです。
 
 
私たちは、命を食べます。
時には動物。時には植物。
他の命を食べることで、自らの命を繋いでいるのです。
命以外の物を食べることはできません。
心掛けるべきことは、食べる以上に命を奪わないようにすることです。
 
欧米の捕鯨は、鯨油を採るためでしたが、日本人は食べるための捕鯨です。
食べるための捕鯨を、「かわいいから」の一言で禁止されるのは納得できません。
今回の判決を肝に命じ、徹底したクジラ研究の先に商業捕鯨の復活を目指してほしいものです。

水耕栽培の畑の地面をコンクリートで固めても農地として認めましょう」と、
規制緩和が大好きな民主党政権時代に話題になったことがあります。
 
現在の税制では、表土が見えない状態では農地とは認められないそうです。
農地と認められなければ、固定資産税の税率が変わり、農業をできなくなるのです。
 
水耕栽培の栽培装置を設置は、下がコンクリートの方が都合が良いのはわかります。
ですが、コンクリートで固めてしまえば、元に戻すことは不可能に近くなります。
つまり、水耕栽培しかできない農地となるのです。
 
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下がコンクリートでも農地と認める考えは疑問を感じますが、食糧自給率を上げるには、
固定資産税を見直すアイデアもあります。
例えば、ビルや工場等の建造物内で水耕栽培をした場合、食用の農産物の生産量に応じて
建物の固定資産税を最大で50%程度減税するのはどうでしょうか。
 
ただ、このアイデアには大きな問題があります。
固定資産税は、地方税です。
減税をすれば、地方自治体の収入が減るので、自治体からの反発は必至です。
この部分の問題は、次の機会に書きたいと思います。
 

貿易立国である日本は、輸出が伸びなければ経済は落ち込んでしまいます。
肝心な輸出は、為替レートの影響を受けます。
円安になると輸出が伸びますが、逆に輸入する食品も値上がりし、生活を圧迫します。
 
そこで、為替レートの変化で生活水準(エンゲル係数)がどう変化するのか、計算して
みました。
 
 
前提条件として、以下を定義しました。
・為替レートが変化しても、国産農産品の価格は変化しない。
・食糧自給率に含まれる外国産飼料等の影響は無視する。
・輸出の伸びは、横軸を為替レート(円/ドル)、縦軸を世界の生産量に占める日本製の
 割合とするS字カーブ(対数正規累積分布)に従うものとする。
・輸出の伸び分は、収入増と考える。
 
初期状態を、以下としました。
・エンゲル係数=23%
・生産額ベース食糧自給率=68%
・GDPに占める輸出産業の比率=8%
・世界の生産量に占める日本製の割合=10%
 
この条件で、為替レートが10%円安に変化した場合、輸出は18%も増加します。
しかし、日本全体の収入の伸びは、1%強に留まります。
一方で、輸入食材は10%価格上昇するので、エンゲル係数は23.4%に上昇します。
 
ただ、GDPに占める輸出産業の比率は8%でも、実際の経済効果は2倍を超える筈です。
そこで、GDPに占める輸出産業の比率を、大きめの24%として計算してみました。
この場合は、エンゲル係数は22.8%となり、生活水準はやや向上します。
 
仮に、生産額ベースの食糧自給率を90%とすると、GDPに占める輸出産業の比率を
8%として計算しても、エンゲル係数は22.9%になります。
 
つまり、生産額ベースの食糧自給率が、生活水準(エンゲル係数)に影響を与えるという
ことです。

食糧自給率が低下すると生活水準も低下すると言うと、信じてもらえますか。
 
異論も多いと思いますが、生活水準はエンゲル係数で測定することにします。
先進国のエンゲル係数と食糧自給率を、エンゲル係数が高い順に並べると、下表のように
なります。
 

 エンゲル係数食糧自給率
日本22.9%
39% 
イタリア22.7% 59% 
フランス18.8% 121% 
英国18.1% 65% 
ドイツ16.0% 93% 
米国13.6% 130% 
※2013年データ

 
一目でわかるように、食糧自給率が低い国ほど、エンゲル係数が高い傾向にあります。
相関係数も、-0.8となっていて、負の相関があることがわかります。
 
カロリーベースの食糧自給率より、生産額ベースの食糧自給率が大事と主張される方も
います。
確かに、生産農家には生産額が重要です。
でも、生産額ベースの食糧自給率が、日本国にとって意味を持つとは思えません。
 

農林水産省の❝『知』の集積と活用の場の構築に向けた検討会❞は、
強い農水産業を作るために新たな産学連携の仕組みが必要との見解を示しました。
これまでは、公的研究機関主体で、異分野との連携が一部に留まっていた現状を
改善することを目指しています。
 
 
まず、「人のオープン化」です。
「人のオープン化」とは、農林水産・食品分野の関係者に加え、
異分野も含めた産学官の研究者と研究機関、金融、消費者、非営利団体等の
多様な人材が活躍できる環境です。
 
次が、「情報のオープン化」です。
これまで農林水産・食品分野と異分野にそれぞれ蓄積された成果情報を共有し、
多様なステークホルダーが活発な情報交流を行える環境を作ります。
 
更に、「資金のオープン化」です。
これまでは公的資金に限定されていましたが、
民間資金などの資金を柔軟かつ戦略的に活用して研究開発を実施しています。
 
 
これらを具体的に機能させるため、研究開発プラットフォームを形成します。
まず、生産者、民間企業、大学、研究機関、非営利団体、金融機関、自治体などで
「産学連携協議会」を構成し、支援していきます。
研究開発プラットホーム内では、
個別課題に対応した研究開発を担う「研究コンソーシアム」を組織します。
 
 
参考とするのは、オランダです。
オランダは、九州地方とほぼ同じ41526km²の国土面積ですが、
農林水産物・食品の輸出額が773億ドルと世界第2位の額です。
オランダは、ワーヘニンゲン大学が中心となり、
世界規模の食品企業など民間企業約1500社とフードバレーを形成し、
農業・食品分野の世界的な研究開発拠点を構築しています。
 
 
オランダの人口は、九州(約1300万人)よりやや多い約1650万人ですが、
国土の大半が平地で農業に利用可能です。実際、国土の44%が農地です。
日本全体との比較では、人口は日本の8分の1ですが、農地は日本の4割です。
一人当たりでみると、日本の約3倍の11.2a/人の農地面積です。
それでも、カロリーベースの食料自給率は、70% ±10%程度です。
 
オランダを真似るということは、食料自給率を捨て、商業主義の農業へ舵を切る
ということになります。
もちろん、産学連携は必要であり、ぜひ実施すべきですが、
カロリーベースの食料自給率がなぜ重要なのかを忘れてほしくないところです。
というのも、
オランダは、必要ならいつでもカロリーベースの食料自給率を向上させられるポテンシャルを持っているのに対し、日本は、公開されている食料自給率よりも実態が低いのです。
 
オランダを参考にするのは良いことですが、考えながら取り入れていくことが大切だと
思っています。
 

「日本創成会議」は、東京圏の75歳以上の高齢者が今後10年間で急増し、
深刻な医療・介護サービス不足に陥るとして、高齢者の地方移住を促すよう
政府や自治体に求める提言を発表しました。
移住先として、施設や人材に余裕がある北海道函館市や北九州市、大分県別府市など
26道府県の41地域を挙げています。
 
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正直なところ「日本創成会議」は寝惚けているなと感じています。
 
受け入れ候補地は、政令指定都市は北九州市のみ、人口50万以上の都市も限られ、
人口10万人にも満たない小都市が多く含まれています。
ベッド数に余裕があるとしても、少ない人口に対してであって、絶対数は僅かです。
これに対して、医療・介護が不足すると試算されたのは、首都圏や名古屋圏等の大都市部、
約4000万人の人口を抱えています。
41の地方都市圏で受け入れきれるはずがないのです。
 
はっきり言って、この程度の薄い提言なら中学生でも作れます!
 
一方、食糧事情の悪化は、想定されていません
食糧の輸入に支障が出始めると、個人の食糧調達に費用がかさむようになるので、
都市部から貧困化が始まると考えられます。
このような事態になれば、急激に地方への移動が始まり、混乱することになります。
医療・介護と違い、直接的に命に関わるので、地方への移動は激しいものとなるでしょう。

 
食糧を無視した政策を続けるのではなく、広範かつ正確に将来を予測し、
予め対策を講じるべきだと思います。

「日本創成会議」
は、それができてこその有識者会議でしょう。
 

「わが軍は・・・」
国際的な発言力の向上のために、軍事力の行使しか発想できない無能な総理大臣が、
うっかり本音を見せてしまった一言でした。
 
軍事力を自由に行使できるようにするために、何としてでも憲法改正したい現政権は、
本命の「第九条」の前に、環境条項を使って国民を憲法改正に慣らそうとしています。
本来、憲法は国家のために存在するのではなく、国民のために存在するのです。
自民党案を見る限り、国民のためと言うよりも、国家中心の思想が見て取れます。
もっと日本の現状を知り、未来に備えるべきでしょう。
 
例えば、水資源の問題です。
世界最大の仮想水輸入国である日本は、国内の水資源も海外資本に買収されつつあり、
水資源に関しては、非常に厳しい状況にあります。
この状況を政治家が理解できていないなら、私達の未来は暗いと言わざるを得ません。
 
それ以前に、日銀が大量に国債を買い、国債の発行残高がGDPの2倍を超えている
現状は、戦時下と同じ手法であり、同じ状況なのです。
財政的には、既に泥沼の戦争状態なのです。
軍事力は最少にし、それを行使しなければならない国際情勢を作らない努力こそが、
今の政治家に求められているのです。
 
「わが軍は・・・」なんて口を滑らせている状況ではないのですよ。安倍さん!
 
 

2015年の初頭、農林水産省は、
農政の中長期的な指針となる「食料・農業・農村基本計画」の骨子案をまとめました。
その中では、
食糧自給率の目標を50%(カロリーベース)から実現可能性な設定に見直す他、
食料の潜在生産能力の指標として「食料自給力」を提示する方針が示されました。
政府は新たな指標を基に、食糧安全保障の確立に向けた施策を講じたい考えです。
結果的に、現状の目標から引き下げられることになるでしょう。
 
食糧自給率については、こんな資料もあります。
 
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農地1a当たりの供給力は、日本は10万kcalもありますが、
一人当たりの農地が3.7aしかないため、自給率は40%に留まっています。
ただし、この供給力にも秘密があり、輸入穀物は計算に入っていません。
ですので、実質の供給力は、この8割程度だろうと、私は考えています。
 
そう遠くない将来、公式な食糧自給力が発表されれば、もう少し分かると思います。
 

安倍政権が推進する農協改革において、
 全国の地域農協を統括するJA全中を一般社団法人に替え、
  地域農協の経営をチェックする監査部門を分離する事が決定し、
JA全中もこれを受け入れました。

一方、都道府県以下の組織は残しています。
自民党議員にとって票田となる地域農協の解体は、自らの首を絞めることになるから
との解説もあります。
 
はっきり言える事は、
政府(自民党)は「農協改革よりも自らの地位の保全を選んだ」ということでしょう。
身を切る改革をしなければ、何も変わらないどころか、
利権が複雑化し、一部の人間だけが得をすることになりかねません。
 
どんな結果になるのか、寒い気持ちで見ています。
 
 
 
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