豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

カテゴリ:地球温暖化 > 異常気象など

マンジャナ・ミルコレイト氏、ティム・レントン氏、マイク・バレット氏らの計160人の研究者による報告書が、公表されたようです。

一言にまとめるなら、「現状は気候の不可逆的な転換点にある」ということのようです。


海水温の上昇が、2023年以降は特に顕著になっていて、大規模なサンゴの白化現象が起きていて、世界のサンゴの8割以上が影響を受けているそうです。
「私たちは複数の地球システムの転換点に急速に近づいており、それが世界を変化させ、人間と自然にとって壊滅的な結果をもたらす可能性がある」と、警告を発しています。


地球温暖化は、極地の方が気温の上昇幅が大きくなると予想されています。
極地の気温が上がると、永久凍土が解け、封じ込められていたメタンガスが放出されたり、メタン産生菌の活動が活発になると推定されています。
温室効果が二酸化炭素の30倍以上とされるメタンガスが大気中に増えれば、地球温暖化が加速します。それにより、益々極地の気温が上昇し、更に大量のメタンガスが放出されます。

極地の気温が上昇すると、氷河や氷床が後退して太陽光の反射が減り、より多くの熱が地球に届くようになります。
いわゆるアルベドの低下です。
これも、極地の気温が上昇すればするほど、激しいなります。

これらが、地球温暖化の暴走です。

このことは、以前から指摘されており、一刻も早い温暖化対策が叫ばれてきたのです。
詳細は報じられていませんが、報告書は、その臨界点を越えつつあるとしているのでしょう。




ただ、ちょっと違和感のあるニュースです。

サンゴの白化は、海水温の上昇で起こりますが、それ自体は、地球温暖化の暴走には、プラスとマイナスの影響があります。
サンゴの色は、サンゴ自体の色の他に、共生する褐虫藻の色があります。
白化は、サンゴから褐虫藻が抜け、サンゴ(造礁サンゴ)が作った骨格だけが残った状態です。骨格は、炭酸カルシウムが主成分のため、白くなるのです。

褐虫藻は、植物なので、二酸化炭素を吸収し、酸素を放出します。
褐虫藻が減れば、二酸化炭素の吸収量が減るので、地球温暖化にはマイナスの影響を起こします。
二酸化炭素を骨格に固化する点で、温暖化を遅らせる効果ありますが、サンゴが出す二酸化炭素の量と、褐虫藻が吸収する量の差は大きくありません。

一方、白化で、太陽光の反射量が少し増えます。
僅かですが、地球に留まる熱を減らします。

サンゴは、地球温暖化の影響は受けやすい割に、地球温暖化の進行には、大きな影響は与えません。
当然、温暖化の暴走にも、ほとんど関与しません。




ニュースでは、サンゴの白化を取り上げていましたが、主題であるはずの「気候の不可逆的な転換点」とは、関係が薄いのです。
もし、題名は釣りであって、サンゴ白化が主題であったなら、「気候の不可逆的な転換点」は真実ではない可能性があります。

ただ、「気候の不可逆的な転換点」を迎えていることは真実ではないとしたら、現在地はどこなのでしょうか。
「まだ先だ」と思いたいところですが、「もう越えてしまった」のなら、恐ろしいことです。




まだ残暑が厳しいのに、『初霜』、『初氷』とは、発狂気味ですね。

実は、国内の58ヶ所の気象台・測候所で観測してきた『初霜』、『初氷』の観測を、次のシーズンから行わないとのニュースが入りました。



気象庁には、6ヶ所の管区気象台、50ヶ所の地方気象台、2ヶ所の測候所を有します。
また、5ヶ所の航空地方気象台、2ヶ所の航空測候所もあります。
航空地方気象台と航空測候所では、『初霜』、『初氷』の観測を行っていなかったので、これらの観測は、管区気象台、地方気象台、測候所で行われていたようです。

5年前、生物季節観測も大幅に縮小されました。
実に、57種65項目から、6種9項目まで減らされ、動物の季節観測は全て廃止されました。

これらに共通するのは、気象庁の予算の縮小によるものと思われます。



気象庁全体では、約5000人が勤務しているそうです。
65ヶ所の気象台や測候所で勤務しているので、単純計算で1ヶ所当たり77人です。
24時間体制で人員を配置するには、最低で4人/組となります。2人勤務体制とすると、8人が必要になります。これに、休暇等の予備人員や管理・庶務業務を含めると、最低でも10人くらい必要になります。
この人員で、観測だけでなく、観測装置の維持・管理も行うことになります。

実際の人員を、私は知りません。
仮に、測候所は10人、地方気象台は40人、管区気象台は80人とすると、2500人が各地の観測・予報に従事していることになります。
残る2500人は、本庁勤務なのでしょうか。

一見、本庁に集まり過ぎに見えますが、ここで1300ヶ所のAMeDASを保守・管理しているはずです。
更に、観測技術の更新や研究も、進めているはずです。


ただ、予算が厳しいのでしょう。
そこで、手当が必要な夜勤や休日出勤を減らすため、人手を要する観測を減らしつつあると推定されます。

これは、観測員を減らさなければ、バランスが取れません。
気象大学校はレベルが高く、少子化もあって人材確保は厳しくなっていくでしょう。


観測の自動化は、個人的には歓迎なのですが、懸念は二つあります。

一つは、予報の高精度化や、気候変動の研究に注力できるのか、そのための体制の変更と予算措置があるのか、不安です。

もう一つは、生物季節観測や初霜、初氷のような季節変化を停止すると、科学観測前と比較しやすい情報が途絶えることで、科学観測前からの変化を読み取りにくくなります。
地球温暖化が深刻化しつつあるのに、科学観測後の変化しか読み取れないなら、日本としての財産を失うことになります。



政府や気象庁は、どこまで考えて予算を策定しているのでしょうか。
昨今の政府の動きは、まるで日本の終活を行っているように見えてしまいます。




WHOが提唱する健康の基本に、「ワンヘルス」があります。


WHOは、以下のような重要項目を上げています。

人、動物、生態系の健康は、密接に関連している。
これらの関係の変化で、新たな人や動物の病気が発生・拡大するリスクが高まる。

人、動物、環境の健康は密接に関連しているため、関連する部門間の緊密な協力、コミュニケーション、調整が必要である。

ワンヘルスとは、人、動物、生態系を別々の分野とせず、それらを統合して最適化するアプローチである。

世界的に報告されている新興感染症の約60%は、野生動物および家畜の両方から発生している。
過去30年間に30以上の新しい人の病原体が検出されたが、その内の75%は動物に由来する。

人間の活動やストレスの多い生態系は、病気の発生や拡大の新たな機会を作り出している。

これらのストレス要因には、動物の取引、農業、畜産業、都市化、採取産業、気候変動、生息域の分断、野生地域に対する侵食などが含まれる。


要約すると、次のように解釈できます。

・人は生態系の一部である。
・人は、生態系に対し様々なストレスを与えている。
・その結果、新たな感染症が発生する素地を作ってしまっている。
・人が健康に過ごすためには、生態系を健全にしなければならない。


それを一言に纏めたのが、「ワンヘルス」です。
つまり、地球を一つの生命体と考え、健康管理しなければならないということです。



人類を含め、地球上の生物は、お互いに複雑に関係し合っています。
例えば、土壌は、様々な微生物によって、一種の代謝が繰り返されています。なので、微生物を全て除去してしまえば、作物は育ちません。
微生物が存在しない火星の地に作物を植えて、水や空気を与えても、育たないのです。
私達は、そんな土壌に作物を植え、収穫を得ているのです。
私達は、他の生物に生かされているのです。

フロリダ州のピューマで、奇形が増えた時期がありました。
ハイウェイの建設で、生息域が小さく区切られてしまったため、近親交配が進み、奇形が発生しやすくなったと、推定されました。
古くは、魚道や、近年では、高速道路を建設する際、野生動物専用の橋やトンネルが作られるようになりました。
少しでも、生態系へのストレスを減らす試みです。

人類は、生態系へのストレスを減らし、共存の道を探る必要があります。

ですが、増えすぎた人口を抱え、生態系との共存は、容易ではありません。
戦争なんか、している暇はないのですが・・・




「完全なる精神は、完全なる肉体に宿る」

戦火が絶えない地球ですが、もし、人類全員が健やかな生活を送れるとしたら、おそらく戦争は激減するでしょう。

独裁者は、人々の不満をエネルギとして膨張します。
人々が不満なく生活できるなら、独裁者は現れにくく、小競り合いもなくなるので、国と国がぶつかる理由がなくなります。
仕事をして、子育てをして、余暇を楽しむ生活が保障されている時、態々命を賭けて殺し合いに出かけていくはずがありません。

ワンヘルスは、人類が目指すべき未来を、指し示しているのでしょう。

今日は、北海道から関東にかけて、真冬並みの寒さになるそうです。

って、「真冬」はいつなの?

今日は、2月22日なんですけど。


確かに、立春(今年は2月4日)は過ぎてますけど、
立春の前までが、真冬なんですかねぇ





何となく、「寒さが厳しい」=「真冬」の概念だけが残り、
日本(地球?)から「真冬」と呼ばれる季節が消滅しつつあるのかも。


クワバラ  クワバラ!!



今日、九州南部が梅雨明けし、これで梅雨明けしていないのは、九州北部のみとなりました。
なんと、東北北部も梅雨明けしていますが、九州北部は、まだ梅雨明けしていません。
こんな梅雨明けは、私の記憶にはありません。


梅雨明けは、沖縄から始まりました。

6月25日 沖縄
6月26日 奄美
7月20日 中国、近畿、東海
7月21日 四国、北陸
7月22日 関東甲信、東北南部、東北北部
7月23日 九州南部


関東に住んでいると、梅雨明けとは、関東甲信の梅雨明けを意味します。
ニュースでも、「梅雨明けしました」とだけ言った場合は、関東甲信を指します。
なので、九州北部の梅雨が、まだ明けていないことを忘れがちです。


・・・と、九州北部の梅雨明けが遅れていることを強調しましたが、これをもって「地球温暖化の影響だ!」と喚くつもりはありません。

元々、梅雨明けは、気象庁の担当者による判断なので、客観的なデータとは言えません。
なので、梅雨明けの順番で、異常気象とは言えません。


それとは別に、秋田の大雨被害は、観測史上の記録に残る大雨でした。
九州の大雨は、観測史上最高値ではないものの、過去にはなかった大雨が、近年に増えている印象です。

地球温暖化対策は、大きく遅れています。
温暖化が進んでしまうのは、避けられません。
ならば、災害対策を固めていくしかありません。
ある意味、地震対策や津波対策と同じです。
自然現象自体を防ぐことは、ほぼ不可能です。
なので、災害になりにくい仕組みを、一つずつ作り上げていくことが大切です。

水害対策は、治水、宅地の制限、避難場所や避難経路の充実、ライフラインの早期復旧方法の確立といったハード面と、天気予報の精度の向上、自治体の避難指示、支援体制の充実等のソフト面の両面から、対策を進めていくべきなのでしょう。


日本は、非常に厳しい状況に置かれています。
これらに使える財源は、莫大な累積債務を見ると、更に厳しいと言わざるを得ません。

個人のレベルで、対策しておかなければ、リスキーな時代に入りつつあるようです。


北東北と北海道を除くと、3月中に桜(ソメイヨシノ)が開花しました。
既に、岩手県、秋田県、青森県でも開花しており、残る北海道のみです。
異様な早さです。

気象庁でソメイヨシノの開花日を観測(生物季節観測)しているのは、48ヶ所あります。
沖縄県や奄美大島はヒカンザクラ、北海道の道東や道北はエゾヤマザクラが、観測対象になっています。
今回は、ソメイヨシノに絞って、話を進めていきます。


開花宣言が最も早かったのは、東京でした。
昔は、九州や四国が早く、関東は1週間くらい遅れていました。
鹿児島と東京を比較すると、1980年代の後半に、鹿児島より東京の開花が早くなったようです。
(開花日の一次回帰による比較)
鹿児島は、開花時期の変化はほとんどありませんが、東京は、着実に速くなってきています。
札幌の開花時期も、年々早くなっており、早まり方は、東京以上です。

地球温暖化は、高緯度ほど顕著になると考えられるので、札幌の桜の開花時期の変化も、温暖化が影響していると考えられます。



ところで、東京の開花時期が、鹿児島より早いのは、なぜでしょうか。
これは、鹿児島が暖かくなりすぎで、ソメイヨシノの開花に適さなくなり始めているためかもしれません。

桜の開花は、気温の影響を受けやすいことが知られています。
基本的には、暖かいほど開花が早くなります。

東京と鹿児島の今年の旬毎の気温を比較すると、平均気温は、全て鹿児島の方が0.3〜5.3度も高いのです。
最高気温は、2月下旬が0.7度、3月下旬が0.5度、東京の方が高いのですが、それ以外は0.1〜6.2度も鹿児島が高いのです。
最低気温は、3月上旬が0.1度だけ東京が高いのですが、それ以外は0.3〜4.8度も鹿児島が高いのです。


今年の東京の開花は3月14日、鹿児島の開花は3月24日でした。
東京が、10日も早く開花しています。
ですが、東京が鹿児島より暖かいから、早く開花したのではなさそうです。

近年、関東地方の開花は、九州地方より早く開花します。
また、九州地方の桜の開花観測地点の中では、最も寒い福岡が、最も早く開花します。
どうやら、九州地方は、桜(ソメイヨシノ)には適さないくらい、気温が高くなり始めているようです。

桜の開花予想にチャレンジしていた頃にも書いていますが、屋久島や種子島は、開花時期が安定せず、既に開花の観測を終えています。
鹿児島を含む九州の各気象台による桜開花観測は、今世紀の後半には行われなくなっているかもしれません。



地球温暖化対策は、対策開始から効果が出るまで、時間が掛かります。
できる対策は、どんどん行っていくべきです。

桜の開花時期は、小さな変化ですが、示唆に富む変化です。
日本に限らず、世界中の農地で、それまでの栽培品種が適さないように変化し始めていると、考えるべきでしょう。
その先にあるのは、世界的な食糧不足です。

日本は、食糧の2/3を輸入しています。
しかも、円安傾向にあります。
世界的な食糧争奪戦になれば、安定的に食糧を輸入できる保証はありません。

温暖化対策と並行して、食糧自給率の向上策を実行していくべきでしょう。



桜の花が舞い散る様子を見ながら、未来を憂いていました。


6月27日、気象庁は梅雨明けを発表しました。

梅雨明けを発表するようになった1951年以降では、最も早い梅雨明けです。


これで心配になるのが、水不足です。

「日照りに不作なし」とは言いますが、影響がないはずがありません。
例えば、クリの収穫が落ちると言われています。
そうでなくても、世界的な食糧不足が問題になっているので、僅かな影響も気になるところです。

別の側面も、問題があります。
おそらく、今後の報道は、こちらになるのでしょう。
それは、生活用水や工業用水の不足、更には水力発電への影響です。
多目的ダムでは、水利権が複雑に絡み合っています。
要は、水の奪い合いになるだろうということです。
これは、政治の問題になるでしょう。



当ブログの過去の記事では、日本の梅雨は、次のような傾向が見られるとしています。

・梅雨入りは、遅くなる傾向にある。
・梅雨明けも、遅くなる傾向にある。
・梅雨の期間は、長くなる傾向にある。

今年の梅雨は、梅雨明けが早く、期間も短くなりました。
これは、今までの傾向とは違っています。


既に、「地球温暖化の影響だ!」と言う人もいるようですが、どうでしょうか。
これまでの傾向が地球温暖化によるものだとすると、今年の梅雨は、その傾向から外れているのですから。

最も怖い想像は、日本付近の気候そのものに、大変革が起き始めているとの考えです。
つまり、これまではゆっくりと変化してきたが、安定性を失い、新しい気候に向かって大きく振動しながら移行していくのかもしれません。
もし、そうであれば、地球温暖化対策は、間に合わなかったということです。



「梅雨」の判定は気象庁や気象台で行うのであって、明確な物理量で判定されているわけではありません。
ですので、統計的には精度はよくありません。
まだ、「地球温暖化対策が間に合わなかった」とすることはできませんが、時間的な余裕は残っていないように思います。


ありとあらゆる垣根や障害を取り除き、早急に対策を進めていくようにしたいものです。

フェーン現象は、ほとんどの方が御存知でしょう。
簡単な理解では、「南寄りの風が山を越えた際に高温になる現象」ですね。
もう一歩、踏み込むと、「湿った大気が山を越える際に降雨で水分を失うため、山を吹き下す際に水分の潜熱の分だけ高温になる」との理解で良いと思います。

ところが、これに反する研究が発表されました。


最新の研究では、これまでの熱力学的なフェーン現象より、単に力学的なフェーン現象の方が多いことがわかったそうです。
北陸地方で発生した198件のフェーン現象の内、161件(81%)が力学的なフェーン現象だったそうです。

熱力学的なフェーン現象は、前述のように山を越える際に水分を失うことで発生します。
これに対し、力学的なフェーン現象は、元々上空にあった大気が、山の風下側で下層に吹き下ろす際の断熱圧縮で高温になる現象です。

確かに、フェーン現象が起きた時、山の風上側で降雨があるのは多くありません。
降雨が無ければ、水分は大気中に残るので、山の風下側でも、風上側と同等の気温にしかなりません。つまり、フェーン現象にはなりません。


この研究が、今後の天気予報に活かされることを願っています。


琵琶湖の北部の湖底で、無酸素状態になっています。
直接の原因は、琵琶湖の全層循環が2年間に渡って起こらなかったことによるものと考えられています。
2019年に全層循環が起きなかったことは、当ブログでも取り上げています。
今年(2020年)も、全層循環が起きていません。

琵琶湖の全層循環は、冬季の寒気で湖面が冷やされて起きると考えられています。
また、長浜市南浜付近で琵琶湖に流入する姉川も、雪解け水を流し込むことで、全層循環を補助しているかもしれません。
これらが、暖冬によって機能しなかったのです。

全層循環が起きないと、琵琶湖の湖底付近に酸素がもたらされなくなります。
湖底には、光はほとんど届きません。そのため、光合成はできず、酸素は供給されません。全層循環は、表層で光合成によって作られた酸素を湖底に運ぶ役割を担っています。
全層循環が起きないと湖底が低酸素になるのは、このような理由によるものです。

湖底付近の酸素量が低下したため、底生の生物に影響が出始めています。スジエビやイサザの死骸も見つかっているそうです。
今冬も全層循環が起きなかったなら、更に深刻な状況になります。
湖底の酸素が少ないために、リンや窒素が出やすくなり、湖水の富栄養化でアオコの発生リスクが高まります。
底生生物だけでなく、湖全体の生態系に不可逆的な変化を引き起こすかもしれません。

湖底の無酸素化は、琵琶湖に近い三方五湖でも起きています。
三方五湖の一つ、水月湖は、過去数万年間に渡って湖底が無酸素状態に保たれました。そのため、湖底は生物によって荒らされず、見事な年縞を残しました。
こちらは、人類に過去7万年余りの貴重な情報を残してくれましたが、琵琶湖の湖底の無酸素化は、災厄をもたらすことになりそうです。


ここまでは、琵琶湖について書いてきましたが、同じことが日本海でも起きようとしています。
このことも、当ブログで触れたことがあります。

日本海には、固有水と呼ばれる海水があると考えられています。これは、日本海を取り囲む地形によるものです。
日本海は、朝鮮海峡(対馬海峡西水路)、対馬海峡(東水路)、関門海峡、津軽海峡、宗谷海峡、間宮海峡で外と繋がっていますが、朝鮮海峡や対馬海峡、津軽海峡でも、水深は150mもありません。そのため、深部の海水は入れ替わりにくく、日本海固有水と呼ばれる安定した海水が存在すると考えられています。

その日本海も、琵琶湖に似た垂直方向の全層循環があります。これが止まると、日本海の底部でも無酸素化が進みます。実際、過去には日本海の深海部が無酸素状態になったことがあると言われています。
日本海の全層循環も、琵琶湖に似ています。
基本的には、表層水が冬季に冷却されて、日本海盆へと流れ落ちることで起きるとみられています。特に、アムール川がもたらす雪解け水や海氷によって、間宮海峡付近で下降流が起きるようです。
ですが、地球温暖化やアムール川周辺の経済活動の影響で、日本海の全層循環が弱まってきていることがわかっています。そのため、日本海の深海部で、溶存酸素量が減少し始めています。
日本海は、およそ100年程度で全層循環が一巡すると考えられています。ですので、比較的早く、温暖化の影響が出ると言われています。
おそらく、今世紀中、早ければ今世紀半ばには、日本海の生態系に影響が出るのではないでしょうか。

日本海で起きることは、太平洋などの大洋でも起こります。
大洋の全層循環は、1000年単位と考えられています。これの怖さは、完璧な対策を実施したとしても、その効果は1000年以上も後に出ることです。
私たちが認識しなければならないことは、「対策を急がねばならない」ということです。
早く対策すれば、それだけ影響が出る期間を短くできることです。

海洋と比較すれば、琵琶湖は小さな水溜です。それ故、地球温暖化の影響が早く出ます。
琵琶湖で起きることは、少し遅れて日本海でも起きます。
日本海で起きることは、更に遅れて全海洋でも起きます。
琵琶湖が発する警告を、私たちは真摯に受け止めなければなりません。

「今年6月から8月の北半球の気温は、観測史上最も暑い夏になった」と、世界気象機関(WMO)と米海洋大気局(NOAA)がそれぞれ発表しました。
今年6月から8月の北半球の気温は、20世紀の平均を1.17度上回り、観測史上で最高となりました。
また、8月に限定すると、北半球は平均を1.19度、全球でも平均を0.94度上回りました。これも、史上最高気温だそうです。


今年は、新型コロナの影響で、経済活動が大幅に低下しています。そのため、二酸化炭素排出量も例年よりも減少しています。
二酸化炭素排出量が減少しているのに、地球温暖化が進むことに疑問を感じる方も、おられるかもしれません。
中には、温暖化の原因は二酸化炭素ではないと思う方も、いるかもしれません。
なので、疑問を解消できるように、簡単に説明します。

地球温暖化の原因は、毎年の二酸化炭素排出量とは直接の関係はありません。関係するのは、大気中の二酸化炭素濃度です。
大気中の二酸化炭素が、地表から放射された赤外線を吸収し、それを地表へも再放射することで起こります。なので、二酸化炭素の排出量が直接的に関係するのではなく、これまでの二酸化炭素の蓄積が影響するのです。
今年の半年分の二酸化炭素排出量が減少しても、直ぐには温暖化の緩和にはなりません。

もう一つは、二酸化炭素の排出量が、地球温暖化を止められるほど減少しているのか、との視点です。
大雑把に言って、排出した二酸化炭素の半分は自然界に吸収されますが、残る半分が大気中に残されます。ですから、少なくとも排出量が半分以下にならなければ、大気中の二酸化炭素濃度は、減るどころか、増えてしまうのです。
OPECの生産量は、4〜6月は15%程度の原産となっているようです。今後は不透明ですが、最も悲観的な予想でも40%未満の原産なので、その通りになっても、二酸化炭素の排出量は、自然界に吸収される量を超えてしまいます。
これでは、温暖化は止まりませんね。

でも、見方を変えると、温暖化対策はハードルが高いことがわかります。
自然エネルギを利用するだけでは、届きそうにありません。社会の構造そのものを変える必要があると、私は考えています。
国を挙げての一大プロジェクトになります。
当然、政府が主導していかなければなりません。「経済が・・・」なんてレベルではなく、あるべき日本の姿を示し、投資や教育をしていかなければなりません。
残念なことに、今の政治家は、与野党ともに器を持ち合わせているようには見えません。

先日、中国政府は、2060年に二酸化炭素排出量をゼロにする目標を掲げました。
新型コロナウィルス感染症対策で、「中国の真似は他国にはできない」と言い放たれ、日本はそれを証明してしまいました。
同じように、地球温暖化対策も、日本は中国の真似さえできない可能性が高いように思います。
それは、未だに二酸化炭素排出量ゼロ化のタイムスケジュールを発表できていないことでもわかります。
当ブログの『2100年の日本の姿』よりも遅れています。

先が思いやられます。 



なお、ニュース元の単位は、「度」としか書かれていません。NOAAが絡んでいるので、華氏温度の可能性があるのですが、華氏なのか、セ氏なのか、わかりませんでした。逆算すると、華氏からセ氏に換算した形跡が見られるので、おそらくはセ氏と思われますが、念のため、華氏と仮定し、セ氏に換算した値を記載しておきます。

 華氏の1.19度 → セ氏の0.66度
 華氏の1.17度 → セ氏の0.65度
 華氏の0.94度 → セ氏の0.52度

2020年7月は、台風の発生が一つもありませんでした。
これは、観測史上初めてのことです。

これをもって、『地球温暖化は嘘!』と短絡的に主張する人々が現れそうです。
ですが、残念ながら、地球温暖化は間違いなく進行しています。

地球温暖化によって、台風が強大になるのではないかと考えられてきました。
でも、私は、台風は起こりにくくなるのではないかと、推測しています。
台風は、下層の大気が温められて強い上昇気流が発生することで生まれます。
地球温暖化で温められる大気層が上空にあれば、下層との温度差が小さくなり、上昇気流は弱くなります。これでは、台風は発生しにくくなります。実際、台風の規模は、どちらかと言えば、弱くなる傾向にあります。

私の考えが正しいかどうかはわかりませんが、少なくとも、7月に台風が発生しないことだけで、『地球温暖化は嘘!』と主張するのは、レベルが低すぎるように感じます。
 

気象庁が、水害などの重大な災害が発生する危険性が著しく高いと判断した場合に、『特別警報』が発表されます。
大雨特別警報は、警戒レベル5に相当します。
警戒レベル5は、避難は困難になっているので、崖から離れた部屋に移動する、上階に移動するなどの命を守る努力する状況になります。つまり、逃げ遅れたので、『運を天に任せて生き残ることを期待する』レベルです。
こんな状況になってから、気象庁が警報を発表する必要があるのでしょうか。
疑問に思います。
 
これを読まれた方は、地元気象台や自治体の警戒レベルやハザードマップを基に、『特別警報』が出る前に避難を完了されますように!

 

例年なら、今頃は梅雨明けの話題がある頃ですが、梅雨が明けたのは沖縄地方、奄美地方のみで、九州南部の梅雨明けもありません。
各地に豪雨をもたらした梅雨前線は、まだ日本付近に停滞しています。
当ブログで過去に調べたところ、梅雨明けは年々遅くなる傾向にありました。
これは、地球温暖化の影響の可能性があります。

梅雨明けの平年値を調べてみたので、列記します。
何十年後か、比較してみると面白いかもしれません。

   (平年値) 梅雨入り   梅雨明け
・沖縄地方    5月 9日  6月23日
・奄美地方    5月11日  6月28日
・九州南部    5月31日  7月14日
・九州北部    6月 5日  7月19日
・四国地方    6月 5日  7月18日
・中国地方    6月 7日  7月21日
・近畿地方    6月 7日  7月21日
・東海地方    6月 8日  7月21日
・関東甲信地方  6月 8日  7月21日
・北陸地方    6月12日  7月24日
・東北南部    6月12日  7月25日
・東北北部    6月14日  7月28日

情報元の気象庁のHPのリンクを貼っておきます。
梅雨入り・梅雨明けの観測値は1951年から記録されています。
夏休みに、全国の梅雨入り・梅雨明けを調べてみるのも、面白いかもしれませんね。
グラフに書いてみると、考察ができると思いますよ。

(気象庁HP→ https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/baiu/index.html )

警戒レベル5は、何とか生き残る努力をしてくださいとの意味です。
もう逃げられないので、自力だけで生き残れる努力をしなさいと言っているのです。
戦争映画で、敵に包囲された絶体絶命の状況からの突破作戦の際に言う「幸運を祈る」のセリフと同じレベルです。

気象台が出す警報に『 特別警報』があります。
これは、通常は警戒レベル5相当です。
『特別警報』が出された時には、避難は困難になっている場合があります。
是非、地元気象台や自治体などが出す警戒レベルに注意し、『特別警報』が出される前に、早めの避難を心掛けていただきたいと思います。

・警戒レベル3:老人や身障者のように避難に時間がかかる方は避難する。
・警戒レベル4:年齢、体力に関係なく、全員が避難する。
・警戒レベル5:避難は諦め、少しでも生き残れる可能性がある行動をとる。

警戒レベル5になる前に避難するように、早めの避難を心掛けてください。

 

JAMSTECの気候変動適応技術開発プロジェクトチーム及び気象庁気象研究所の研究グループが、地球温暖化に伴い、日本周辺の乱気流の発生頻度が大きく変化することを突き止めたそうです。

乱気流発生頻度(図2)
(参照:JAMSTECより 
    リンク⇒http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20190313/#z2



【研究概要】
(1)日本周辺における乱気流の発生頻度について、現在(1979~2010年)と
   近未来(2030~2050年頃)のシミュレーション結果を比較。

(2)北太平洋中西部の発生頻度は現在に比べて25%以上減少する可能性がある。
   現在の頻発領域の外側では増加する可能性があることが示唆された。

(3)予測結果は、解析に用いた乱気流指数や気候モデルによりばらつきがある。


詳細は、JAMSTECからプレスリリースされています。
(リンク⇒http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20190313/

今日は、5月26日です。
5月です!
本日、北海道のオホーツク海沿岸部の佐呂間で、39.5℃を記録しました。これを華氏温度にすると、103.1℉です。
毎夏、ニューヨークなどの猛暑を伝えるニュースで
 「ニューヨークで100度を超えました!」
   と言う際の100度は、華氏温度です。
今日の佐呂間は、その気温を超えているのです。

この気温は、本日の全国の最高気温でした。
この気温は、佐呂間の5月の観測史上最高気温でした。
この気温は、5月としては、全国の史上最高気温でした。


この気温を観測したのは、北海道です。

佐呂間の位置

夏場であれば、北海道が全国で最も暑くなることは過去にもありましたが、5月に北海道が全国の最高気温を記録するのは、異常な印象です。


今回は、中国大陸発の異常熱波が北海道を直撃したこと、フェーン現象を起こしたことが、直接の原因と思われます。
単純に地球温暖化に結び付けるのは反則ですが、異常気象が増えているのは事実です。
5月の最高気温の記録のベスト10は、最も古いものでも1993年でした。
他の月を見ても、2000年以降の記録が圧倒的に多いのです。

聖域なき温暖化対策 を考えなければならないところまできているようです。

今世紀末には、子どもから「ホワイトクリスマスって、なぁに?」と問われそうです。
温暖化が進めば、あり得る話です。
例えば、今世紀末までに3℃上昇すると、季節は11月末頃に相当する気温になります。
東京では、11月の降雪は、30年に一度くらいしか起こりません。
今世紀末頃の東京では、ホワイトクリスマスを言うと笑われるかも知れませんね。

今夜はクリスマスイブ。
北日本以外では、今年も雪は降らないようです。
でも、この時期のドラマの定番は、雪が舞うシーンです。
ドラマを見ながら、クリスマスを祝いましょう。


※皮肉なことに北海道では吹雪いているとか。
 雪に お気をつけて。

冬と言えば、雪ですね。

今ならスキーですが、年配の方は忠臣蔵の討ち入りを思い浮かべるようです。
吉良上野介邸に討ち入る際、夜半からの雪が赤穂浪士の足音を消したと言われています。
討ち入りは、旧暦では12月15日未明(新暦で1703年1月31日午前3時頃)でした。


イメージ 1

温暖化に目を移すと、やはり雪は減っているようです。
東京の年間積雪量は、1950年代は年平均で合計15センチの積雪があったようです。
それが、2000年代は、年平均で合計4.6センチの積雪しかありません。
雪が降った回数も、年平均9.5日あったのが、8.8日になっています。
 
年毎の変化が大きいので単純に比較すべきではありませんが、雪が減ってきているのは確かなようです。

今シーズンは、どうなるのでしょうか。

一昨日、日本の観測史上最高気温が、熊谷市で観測されました。

その記録は、41.1℃でした。

 

熊谷市では、一昨夜の午後10時前から風向きが北寄りに変わりました。

この風向きがフェーン現象を起こし、14時20分に40.8℃(10分毎値)を記録しています。その後、17時頃を境に風向きが南寄りに変わり、日照時間が短くなるとともに気温も下がりました。

1時間値を見ると、このような経過が分かります。

 

     22日    23日

13時 36.0℃  39.8℃

14時 36.8℃  40.0℃

15時 36.8℃  39.3℃

16時 36.8℃  39.0℃

17時 36.2℃  37.9℃

18時 36.1℃  35.9℃

19時 34.7℃  34.2℃

20時 33.6℃  32.6℃

熊谷市2018年7月の気温


日中は、前日より3℃くらい高かった23日ですが、風向きが変わった17時頃から一気に気温が下がり、前日と同じか、やや低くなります。フェーン現象による高温だったことが、ここからも分かります。



ニュースでは、世界各地で異常高温が観測されているようです。

ただ、メディアは、目的に合わせた報道をしがちなので、割り引いて捉える必要があります。

そうは言っても、ノルウェーの北極圏で33.5℃が観測されたとの情報には驚かされます。

一方で、カナダのニューファンドランド島では、6月26日に積雪を記録しています。

北極を周回する気流の蛇行が激しいのでしょう。

 

 

 

日本では、過去2年は猛暑が少なかったのですが、その理由の一つが、PM2.5でした。

今夏は、中国からのPM2.5は日本を逸れており、PM2.5による薄い雲が作られることがなく、快晴の日が増えています。

高温の要因の一つが、日射量が増えていることとも関係していると思われます。
東京の7月 8月の気温と日射量の関係をグラフにしてみました。

 日射-気温相関

日射量と気温の相関係数は、0.89もあります。
グラフを見れば、明らかです。
PM2.5の影響はともかく、2015年から2017年の夏が比較的低温だったのは、日射量が少なかったためであることは確かです。



まあ、関東地方の1月の大雪だけで「地球は寒冷化している」と言っていた人々を黙らせるだけの高温であることは間違いなさそうです。

まあ、国内でも日本海側は例年より雪が少なかった地域もあり、都心の雪だけで寒冷化を喚いていたのですから、相手にするのも馬鹿らしいレベルでしたけど・・

 

中部地方から九州に至る広い範囲で、避難情報が出ています。

こんなに広い範囲で同時に避難情報が出ているのは、見た事がありません。
どれほど広い範囲なのか、地図にしてみました。

異常気象2018地図
※地図の情報は、既に数時間が経っていますので、最新情報は、気象庁や地元自治体等の
 公的機関を確認してください。


実に、26府県に避難情報が出ています。
日本の半分以上に避難情報が出ているのです。
「異常気象」の言葉が、誰の頭にも浮かんでいると思います。

ただ、私が警戒している「異常気象」は、少し違います。
単純に『強い雨が降る』、『猛暑になる』、『突風が吹く』といったものではなく、
ある年は2月が多雨で7月が少雨、ある年は2月が少雨で7月が多雨といった具合に
気候パターンが年毎に変わることです。
東京のケッペン気候区分はCfaですが、Cwaに変わったり、Cfbに変わることを
私は警戒しているのです。

はっきり言えば、日本の気候区分が多少変化しても、それほど危機的ではありませんが、
日本に農産物を輸出している国の気候が激変すると、深刻な事態になってしまいます。



私の危機感はさておき、
大雨が降り続いている地域に居られる方々に被害がないように願っています。

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